一月十五日の言葉は明治天皇の有名な御製(ぎょせい)です。
天皇の和歌を御製と申します
「さしのぼる 朝日のごとく さわやかに もたまほしきは 心なりけり」
解説
空高く昇って行く朝日のように、いつもすがすがしく、明るく、さわやかな心を持ちたいものです。
朝日の昇るのを見ると、誰でも明るく、さわやかな心になります。
そういう気持ちで毎日を送ることが出来たら、どんなに楽しく幸せなことでしょう。
国内では都市部に緊急事態宣言が出され、普段の生活が大幅に制限され、
ストレスのたまる生活を余儀なくされております。
暫くはコロナウイルスとの戦いが続きそうですが、そういう時こそ、
この和歌の様な気持ちで、明るくさわやかに生きたいものです。
神話の天の岩戸の段では、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が高天原(たかまのはら)であまりに乱暴を働くので、
太陽神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天の岩戸に閉じこもってしまいます。
すると高天原がことごとく暗闇になり、様々な災いが一斉に起こります。
困った八百万の神々は天の岩戸の前で様々な知恵を働かせて天の岩戸を開けようとします。
そして一心不乱に祈りを捧げます。
八百万の神々が我欲を捨てて清らかな心に立ち帰った時に、天照大御神が再びお出ましになり、
高天原も元のように太陽がきらきら輝く明るい世界に戻りました。
日本書紀では天照大御神のご神徳を
「光華明彩(ひかりうるわしく)、六合(あめつち)の内に照り通らせり」と称えております。
伊勢神宮に祀られている天照大御神は日本全国の守り神であり、
まさにさしのぼる朝日のように私たちをくまなくお守り下さっております。
天の岩戸の物語は
神様の恵みを受けるにはひたすら祈る事が第一で、
神様の御加護を頂くには我欲を捨て、
正直で清らかでなければならない事を教えてくれます。
ご神前でお祈りする時は無心になって、常に清らかで、さわやかな心で手を合わせましょう。
当社では「月参り御朱印帳」を社務所に置いてますので、毎月お参りをして、神様に祈りを捧げましょう。
そして、ご神前では、さしのぼる朝日のように、清々しく明るい気持ちで手を合わせましょう。