先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

樺太南部の漁の風景描いた絵馬か/風間浦

2017-04-24 | アイヌ民族関連
Web東奥 2017年4月23日(日)

1855(安政2)年に風間浦村易国間出身の能登伊助が奉納した絵馬=風間浦村易国間の大石神社
 青森県風間浦村易国間の大石神社には、和人とアイヌ民族が地引き網漁を行う様子を描いた古い絵馬がある。どこの風景を描いたものか分かっていなかったが、北海道博物館(札幌市)の学芸員・山田伸一さん(48)が、絵馬は樺太南部の西海岸・エンルモコマフ(現ホルムスク)を描いた可能性が高い-とする調査結果をまとめ、同博物館研究紀要に発表した。絵馬は、村教委が5月に村指定文化財に指定する予定。
 絵馬は1855(安政2)年、易国間出身で蝦夷地域で漁場を監督する「惣番人」や戸長を務めたとされる能登伊助(のといすけ)が奉納した。作者は、幕末期に松前を中心に活動した絵師・早坂文嶺(はやさかぶんれい)。漁の様子のほか、山や川、神社、アイヌの伝統家屋「チセ」など集落の様子が丁寧に描かれている。
 同博物館の前身・北海道開拓記念館の学芸員、林昇太郎さんが書籍の中で絵馬を取り上げ、「どこを描いたか」や「何を捕っているのか」を調べていたが、解明できぬまま、林さんは2006年に49歳で亡くなった。
 「林さんが残した宿題をずっと気にしていた」という山田さんは昨年秋、書籍「大日本古文書 幕末外国関係文書 附録之七」を何げなくめくっている際に、絵馬とよく似た光景を描いた絵を見つけた。絵は、函館奉行に任じられた村垣範正(むらがきのりまさ)が1854(安政元)年に蝦夷地を巡見した際に描いたとされる写生画の一つで「エンルモコマフ」と記されている。
 山田さんは「なんか似た絵だな、と思った。結果的に『やっぱり違うよね』となってもいい。念のために白黒はっきりさせようと思った」と語る。そこで、56年(同3)年に樺太を旅した北方探検家・松浦武四郎の「エンルモコマフ図」や「エンルモコマフ眺望の図」と照合した。
 絵馬を含めた4枚の絵は、それぞれ細部には相違点があるものの、全体の共通点が多いことから「大石神社の絵馬は樺太のエンルモコマフを描いたものだと考える」と研究紀要(2017年3月発行)に記した。
 山田さんは「能登伊助とエンルモコマフの関わりを示す文書を探したが、今のところは見つかっていない。そもそも絵馬に本当の風景を描くものなのか、描かれているものは何を意味するのか…疑問は尽きない。もともと自分の専門は近現代史で、絵馬は専門外の分野なので、今後の研究の進展に期待したい」と話している。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2017/20170423024542.asp

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

需要急増のリチウム。南米でのリチウム覇権を狙う米国と南米産出国の動き

2017-04-24 | 先住民族関連
HARBOR BUSINESS Online 4/22(土)
 世界の自動車メーカーは電気自動車の開発を重要な課題としてそれに取り組んでいる。仮に<90kWhのバッテリーを搭載した場合に、リチウムの現存推定埋蔵量から判断して7億5000万台の電気自動車を生産>できるとしている。しかし、予測される年間の世界自動車生産台数から判断して、これから先、<17年でリチウムは枯渇してしまう>という推測もある。(参照:「La Vanguardia」)
 米国の地質調査所(USGS)によると、2008年のリチウム産出量は2万7400トン、2015年には3万2500トンを達成した。そして、2020年には6万トンの産出が見込まれている、と報告している。
 一方、リチウムの需要については、Global X Lithiumによると、2020年には29万トンから40万トンの需要が見込まれると予測されている。
 現在、世界で最も注目を集めている電気自動車メーカー「テスラ」は<5年以内に50万台を生産する体制に成る>としており、その為には<3万5000トンのリチウムが必要になる>としている。即ち、それは現在、世界で産出するリチウムがすべて5年後のテスラによって消費されるということになる。(参照:「iProfesional」)
 今後の推定産出量から判断すると、それは極度のリチウムの不足を生むことになる。
中東産油国の世紀から南米リチウムの世紀に
 これからリチウムの需要は急激に強まって来る。それに伴い、その価格も上昇中だ。1998年にトン当たり1770ドルであったのが、2009年には6000ドルになり、そして<今年は平均7300ドル当たりで終始>すると予想されている。(参照:「El Potosi」)
 そんな中、世界の推定埋蔵量は1300万トンと言われている。そして、世界の推定埋蔵量で6割或いは8割を占めるのが、ボリビア、チリ、アルゼンチンの3か国である。これらの国を指して、「20世紀の中東の原油の世紀」から「21世紀のリチウムの世紀」に時代は移ったと呼ぶ人もいるほどだ。
 3か国の中で、現在世界的に産出量が一番多いのはチリである。世界の産出量の3分の1近くを生産している。アルゼンチンがそれに続く。
 そして、その潜在能力で注目されているのがボリビアだ。ボリビアはウユニ塩湖という世界で最大規模の塩湖を有しているが、まだ開発されていない。理由は多国籍企業に自国の富を略奪されるのを避けたいとするエボ・モラレス大統領の考えからである。彼は先住民出身で、歴史上スペイン人がボリビアの富を略奪したのを見て、それと同じ二の舞は避けたいという考えから、ウユニ塩湖の開発も自国資本で行うとしている。そのため、先述した「世界の推定埋蔵量」1300万トンには、世界で最も埋蔵量が多いとされているボリビアが含まれていないのである。
忍び寄る米国の手
 このエボ・モラレス大統領が警戒していることはいま、アルゼンチンとチリの身に降りかかりつつある。つまり、米国の手が忍び寄っているということだ。
 アルゼンチンに昨年12月にマクリ大統領が誕生したことによってそれが表面化した。彼は大統領選挙戦中から4か年の「ベルグラノ計画」を掲げていた。その主要目的はアルゼンチンの北部地方のインフラ開発や教育向上を目指すことである。その北東地方はブラジル、パラグアイ、アルゼンチンの3か国が国境を接する地域で、そこは淡水湿地帯という「水資源の豊富な地域」なのである。と同時に北西部地方はチリとボリビアと国境を接し、そこは「世界のリチウムが終結した豊富な塩湖地帯」である。
 そして、この「ベルグラノ計画」の一貫として表向きはテロ活動や麻薬の阻止など安全確保を目的に米国がこの地域で米軍基地を設置することをオバマ前大統領と合意に達したのである。これが意味することは、米国は淡水地帯そしてリチウムの塩湖へのアクセスが可能になるということである。また、現在未開発のボリビアのウユニ塩湖についてもアルゼンチン側からボリビア政府を牽制できる体制になることである。
 米国企業のアルゼンチンでのリチウムの産出は主にFMC Corp、 Lithum Americas、Albermarle Corpが開発を進めている。特に、注目されるのはAlbermarle Corpで、同社は世界のリチウム生産量の33%を占めている。
 アルゼンチンでは米国企業以外に豊田通商が米国とカナダ資本のOrocobreとジョイント・ベンチャーでフフイ塩湖からリチウムを産出している。また、三菱商事もリチウム開発を進めている。中国、韓国、フランスの企業なども開発に参加している。
 米国との関係強化という意味で、マクリ大統領はオバマ前大統領との間で世界で最南端の都市ウシュアイアにも米軍基地を設けることで合意している。この都市は地政学的に南極、大西洋、太平洋の動きを監視できる重要な拠点になっている。
 現在世界でリチウムの産出量が一番多いチリに目を向けると、同国でのリチウムの産出はSQMとRockwoodの2社の寡占化が続いている。SQMは半官半民企業で、一方のRockwoodはアルゼンチンでリチウム産出を支配しつつある米国Albermarleの100%子会社である。そして、世界で3番目の規模の米国FMCもチリでの可能性を探っているという。
 勿論、世界の40%のリチウムを購入しているとしている中国も、3社がチリでのリチウム産出の可能性を探っている。
 世界から一番注目を集めているのが、世界で最大の埋蔵量を誇るボリビアという「ブルーオーシャン」である。もっとも、ここでいう「ブルーオーシャン」は海ではなく、湖、というよりも「ウユニ塩湖」である。
 ただ、先述したとおり、この土地はまだ開発されていない。
 というのも、2006年から政権に就いているエボ・モラレス大統領はアイマラ族という先住民出身であることから南米の富が嘗てスペイン人によって略奪されたという意識がより強い。コロンブスはアメリカ大陸発見者ではなく、侵略者だという意識が先住民族の間で根付いているのだ。
 しかも、彼はウーゴ・チャベスの影響もあって反米意識が鮮明で、南米でのこれまでの米国支配に極力反対している。その影響から、彼の政権では国家の基幹産業に成りうる可能性のあるものは全て国有化するという政策を取って来た。
 リチウムを埋蔵するウユニ塩湖の開発についても国有化しており、その開発は自国資本に限定するとして、外国からの資本参加を極力避けている。
 リチウムへの需要が増大し価格が高騰するにつれて、国家事業として<塩化カリウムとリチウムの産出に9億ドル(990億円)>を投資して、<2018年から生産化>を目指すとした。(参照:『Sputnik News』)
 ボリビア政府のこの動きを見たテスラモーターズは、ボリビアで<バッテリーの生産工場を建設したい>という希望を同政府に伝えたという。同じような申し出が<ロシア、オーストラリア、日本を含め5社からあった>ことも政府は公表した。(参照:「Revista Norte」)
 エボ・モラレス大統領を説得するには現地生産を行うという条件でないと、彼が外国からのリチウム開発の申し出を受けいれることは先ずないだろう。産出したリチウムをそのまま外国に輸出するというプランでは彼を説得するのは今の処非常に難しいのが現状である。
 この様な事情から、ボリビアについては米国による支配はモラレス政権が2020年まで続く限り非常に難しい。
<文/白石和幸 photo by Mauricio Navarrete Contreras via flickr(CC BY-SA 2.0) >
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
https://hbol.jp/137233

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士山一周リレーに参加 ラナキラ・マングエイルさん、倉田郁子さん

2017-04-24 | 先住民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2017年4月22日 東京夕刊
米国の先住民族と日本の市民有志による富士山一周リレーイベント「たすきラン」が3月初めに開かれた。ハワイ島から参加したラナキラ・マングエイルさん(30)は「日本の聖なる山、富士山に魅了された」と語った。
 富士山とハワイ島のマウナケア山、カリフォルニア州のシャスタ山。環太平洋の三つの山を「人々の思いでつなげよう」とハワイ島で宿泊施設を運…
残り254文字(全文422文字)
https://mainichi.jp/articles/20170422/dde/041/070/037000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文様 丸井の“顔”に 本店の紙袋 来月一新

2017-04-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/22 07:00、04/22 09:36 更新
札幌丸井三越(札幌)が運営する丸井今井札幌本店は21日、5月1日から紙袋のデザインを一新すると発表した。アイヌ民族に伝わる刺しゅうの文様をあしらい、あらためて北海道に根差した百貨店であることをアピールする。
 デザインの変更は1991年以来26年ぶり。5月に創業145年を迎えるのを機に、「丸井」の「M」を表す旧デザインを刷新する。ハート形に近い独特の文様を、丸井のイメージ色の赤と北海道を囲む海の青で表現している。
 グループの伊勢丹百貨店のロゴマークも手掛けたアートディレクター戸田正寿さんらのデザインを基に、アイヌ服飾文様研究家の津田命子(のぶこ)さん=札幌市在住=が実際に刺しゅうしたものを画像にした。アイヌ文様は海外で評価が高まっているほか、2020年に国立アイヌ民族博物館(胆振管内白老町)の開館を控えていることなどから採用を決めた。丸井今井函館店でも今秋に新デザインに変更する予定。
全文閲覧は電子版会員限定です。ログインまたはお申し込みの上、ご利用ください。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0392120.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"御用邸の街"アート一色に あすから葉山芸術祭

2017-04-24 | アイヌ民族関連
タウンニュース-2017/04/21
 葉山町や近隣市を舞台に参加者が自慢の作品や演奏を披露する「葉山芸術祭」があす4月22日(土)から始まる。住民主体、地域ぐるみのアートイベントとして定着して四半世紀。25周年の節目となる今年も、70を超える個人や団体がゴールデンウィーク前後の3週間に渡って多彩な企画を繰り広げる。
 ギャラリーや美術館だけでなく、個人宅やカフェなども「オープンハウス」となり、自由に立ち入ることができるのが特徴のひとつ。内容も絵画や写真、陶芸の展示、手作り雑貨や木工のワークショップなど幅広い。
 芸術祭は1993年にスタート。葉山には美術作家や音楽家、文筆家といった文化人が多く、「アートを通じて人と人とを繋げる」をテーマに毎年開催してきた。地域ぐるみの芸術祭としては当時先駆けで、軌道にのるまで紆余曲折はあったものの風光明媚な土地柄やほどよい距離感が人気で、回を重ねるごとに地域外からのファンも増えていった。「例えば近所の写真展に足を運ぶことで、それまでになかった新たな人間関係が生まれる。地域コミュニティーのあり方を見直すきっかけにもなっていると思う」と実行委の朝山正和さんは話す。
 今年は主催事業として昨年に続き、葉山で間伐した竹を切り口にしたプロジェクトを展開。しおさい公園に竹のサウンドオブジェや灯篭を設置する(5月3〜7日)ほか、竹あかりに照らされた森山神社境内でアイヌの伝統音楽を楽しむ催し(4月30日)も用意した。同境内でアート作品やフードがずらりと軒を連ねる「青空アート市」(4月30日・5月13・14日)や旧東伏宮別邸や旧加地邸など貴重な近代建築で行われるイベントも見どころという。「何を見るかはその人次第。のんびり街歩きをしながらお気に入りの展示や演奏を楽しんで」と朝山さん。
 同芸術祭は5月14日(日)まで。
http://www.townnews.co.jp/0503/2017/04/21/379367.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ遺骨研究の是非は 社会的利益と民族の思い、調和課題 倫理検討委設置へ7月準備委

2017-04-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/22 05:00
 北海道アイヌ協会と日本人類学会、日本考古学協会は21日、アイヌ民族の遺骨研究の適否を判断する「研究倫理検討委員会(仮称)」設置に向け、7月にも準備委員会を発足させる方針を明らかにした。遺骨研究を巡っては、研究者や関係者の間でも是非が分かれており、研究の社会的利益とアイヌ民族の思いをいかに調和させるかが今後の課題となる。
 三者は、同日開かれた政府のアイヌ政策推進会議作業部会で、遺骨研究のあり方をまとめた報告書を提示。過去に研究目的で遺骨を墓から収集した問題は研究者に反省を求め、遺骨をアイヌ民族側に返還することが研究に優先される基本方針を示した。その上で、遺骨などから得られる情報で「アイヌの時代性や地域性、独自性を明らかにすることができる」と研究の社会的利益を指摘した。
 研究対象外とすべき遺骨として《1》アイヌ民族側の同意を得られない《2》100年以内に埋葬された《3》収集の経緯が明確でない―ものなどを挙げた。今後、研究が認められる可能性があるのは、江戸時代以前に埋葬され、 埋蔵文化財 として公的に認定された遺骨に限定される見通しだ。
 札幌医大では、道路工事などに伴う発掘調査の際に出土した遺骨が道や市町村から寄託され、国立科学博物館(東京)の研究者らが既に2010年から、アイヌ民族の起源を調べる研究に活用している。
 この際、遺骨からの DNA サンプル採取については、北海道アイヌ協会に事前に説明し同意を得た。研究倫理検討委員会は、この同意手続きを参考にする可能性がある。ただ、発掘された地域のアイヌ民族からは「知らされていない。先祖の遺骨は土にかえってこそ安らかに眠ることができる」との反発もある。
 報告書は、検討委の構成員を「アイヌ関係者」という表現にとどめた。研究者からは「道アイヌ協会だけではなく、地域の意向をより丁寧にくむ必要がある」と委員の人選への配慮を求める声が上がっている。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/science/science/1-0392144.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする