北海道新聞11/01 05:00
【登別】偉人の生涯を漫画で描く「学習まんが人物館」(小学館)シリーズに、「アイヌ神謡集」の著者として知られる登別出身の知里幸恵(ちりゆきえ)(1903~22年)を紹介する新刊「知里幸恵とアイヌ」が加わり、1日から全国発売される。道内出身者がこのシリーズで取り上げられるのは初めて。知里の資料を収集、展示している登別市内の「知里幸恵 銀のしずく記念館」が監修した。
アイヌ神謡集は、それまで口承で伝えられてきたアイヌ民族の神話や伝説をまとめたもので、「銀のしずく降る降るまわりに」の一節で知られる。シリーズ新刊は、明治政府の同化政策によってアイヌ語が失われていく中、知里が懸命に神謡集を著す姿を描く。巻末には札幌在住の作家池澤夏樹さんの解説を掲載した。漫画は、ひきの真二さん。菊判160ページ。1026円。
同シリーズは96年から刊行が始まり、画家ゴッホや、外交官杉原千畝らを取り上げてきた。今回は52作目で、アイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」が2020年に胆振管内白老町に開設されることなどをふまえ、知里を取り上げた。
シリーズ担当編集者の武藤心平さん(41)は「彼女は短い生涯の中で偉業を成した。彼女に導かれるように本ができた」と話す。銀のしずく記念館の浅野清副館長(81)は「知里幸恵の素晴らしい入門書。出版を機にアイヌ民族や知里への関心が広がってほしい」と期待する。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/142289
【登別】偉人の生涯を漫画で描く「学習まんが人物館」(小学館)シリーズに、「アイヌ神謡集」の著者として知られる登別出身の知里幸恵(ちりゆきえ)(1903~22年)を紹介する新刊「知里幸恵とアイヌ」が加わり、1日から全国発売される。道内出身者がこのシリーズで取り上げられるのは初めて。知里の資料を収集、展示している登別市内の「知里幸恵 銀のしずく記念館」が監修した。
アイヌ神謡集は、それまで口承で伝えられてきたアイヌ民族の神話や伝説をまとめたもので、「銀のしずく降る降るまわりに」の一節で知られる。シリーズ新刊は、明治政府の同化政策によってアイヌ語が失われていく中、知里が懸命に神謡集を著す姿を描く。巻末には札幌在住の作家池澤夏樹さんの解説を掲載した。漫画は、ひきの真二さん。菊判160ページ。1026円。
同シリーズは96年から刊行が始まり、画家ゴッホや、外交官杉原千畝らを取り上げてきた。今回は52作目で、アイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」が2020年に胆振管内白老町に開設されることなどをふまえ、知里を取り上げた。
シリーズ担当編集者の武藤心平さん(41)は「彼女は短い生涯の中で偉業を成した。彼女に導かれるように本ができた」と話す。銀のしずく記念館の浅野清副館長(81)は「知里幸恵の素晴らしい入門書。出版を機にアイヌ民族や知里への関心が広がってほしい」と期待する。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/142289