北海道新聞11/26 05:00
アイヌ文化の復興についてニュージーランドの先住民族マオリと共に考える政府主催の国際シンポジウムが25日、札幌市内で開かれた。アイヌ民族とマオリの双方から先住民族の言語を公用語にすることの大切さを訴える声が相次いだ。
海外の先住民族を招いた政府主催のシンポジウムは初めて。2020年に胆振管内白老町に「民族共生象徴空間」を開設するのを前に機運を高めるのが狙いで、市民ら約200人が参加した。
6人のマオリが出席。ラザフォード高校マオリ学部長のウィリアム・フラベル氏は、マオリ語が英国人のニュージーランドへの入植が進む中で衰退した後、公用語化によって復興の途上にあることを説明した上で、「マオリ語を日常生活で話せるようにすることが課題」と述べた。ギズボーン地区議会議員のジョシュア・ファレヒナ氏は、アイヌ民族に対して「子供たちをアイヌ文化で育ててほしい」と呼び掛けた。
アイヌ民族も多数出席。北大アイヌ・先住民研究センターの北原次郎太准教授は「ニュージーランドの多数者が何をしてきたかを日本の多数者も知ることが大切」と述べ、アイヌ語を公用語にする重要性を強調した。白老町のアイヌ民族博物館の八幡巴絵係長は「子供たちが『アイヌで良い』と声を大きくして生きていける社会にしたい」と語った。
終盤では、双方が伝統舞踊などを披露。最後は、アイヌ民族の踊りを会場が一体となって楽しんだ。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/147252
アイヌ文化の復興についてニュージーランドの先住民族マオリと共に考える政府主催の国際シンポジウムが25日、札幌市内で開かれた。アイヌ民族とマオリの双方から先住民族の言語を公用語にすることの大切さを訴える声が相次いだ。
海外の先住民族を招いた政府主催のシンポジウムは初めて。2020年に胆振管内白老町に「民族共生象徴空間」を開設するのを前に機運を高めるのが狙いで、市民ら約200人が参加した。
6人のマオリが出席。ラザフォード高校マオリ学部長のウィリアム・フラベル氏は、マオリ語が英国人のニュージーランドへの入植が進む中で衰退した後、公用語化によって復興の途上にあることを説明した上で、「マオリ語を日常生活で話せるようにすることが課題」と述べた。ギズボーン地区議会議員のジョシュア・ファレヒナ氏は、アイヌ民族に対して「子供たちをアイヌ文化で育ててほしい」と呼び掛けた。
アイヌ民族も多数出席。北大アイヌ・先住民研究センターの北原次郎太准教授は「ニュージーランドの多数者が何をしてきたかを日本の多数者も知ることが大切」と述べ、アイヌ語を公用語にする重要性を強調した。白老町のアイヌ民族博物館の八幡巴絵係長は「子供たちが『アイヌで良い』と声を大きくして生きていける社会にしたい」と語った。
終盤では、双方が伝統舞踊などを披露。最後は、アイヌ民族の踊りを会場が一体となって楽しんだ。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/147252