北海道新聞11/19 12:42
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/41/71/33e877b17ce500b7d124455f67da5888_s.jpg)
「写真集が100年後の世界に生きる人たちにも、より多くのことを伝えてくれれば」と語る前沢さん(富田茂樹撮影)
【中標津】根室管内中標津町の写真家前沢卓(たか)さん(70)が25日、写真集「アイヌ民族 命の継承」を発行する。道内各地のアイヌ民族の家族ら106組227人をフィルムカメラで撮影し、すべてモノクロで掲載。家族をテーマにしており、被差別体験や将来に向けたそれぞれの思いを聞き取ってつづり、その英訳も添えた。前沢さんは「より多くの人に、今のアイヌ民族のさまざまな思いに心を留めてほしい」と話している。(報道センター 村田亮)
■前回100人 今回は106組登場
和人の立場で
前沢さんは「和人としてアイヌ民族の力になれることをしたい」と、約30年間にわたって撮り続けた道東在住のアイヌ民族約100人の写真集「アイヌ民族 命と誇り」を2014年に発行。その後、「私も撮ってほしかった」との声が道内各地のアイヌ民族から寄せられ、前沢さんは「次は100組の家族と出会って写真集にまとめることが自分に与えられた仕事だ」と心に決めた。
撮影を始めると次々と希望者が現れ、今回は3年で完成。写真集は227ページで「釧路・根室地方で出逢(あ)った人々」「札幌・白老で出逢った人々」「上川町で出逢った人々」などと章立てし、撮影場所ごとに収録。個人のほか、夫婦2人、家族数人が一緒になった写真が並ぶ。
表紙は、アイヌ民族の伝統舞踊の継承団体「帯広カムイトウウポポ保存会」会長の酒井奈々子さん(66)が飾った。いじめや差別を受けた時のことを「子供のころから『今に見ていろ』との強い思いが自分を支えていた」と振り返り、「差別は今もある。未来に向けて一切の差別が無くなることを強く願っている」との思いが記されている。
残り:331文字/全文:1024文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/145980
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/41/71/33e877b17ce500b7d124455f67da5888_s.jpg)
「写真集が100年後の世界に生きる人たちにも、より多くのことを伝えてくれれば」と語る前沢さん(富田茂樹撮影)
【中標津】根室管内中標津町の写真家前沢卓(たか)さん(70)が25日、写真集「アイヌ民族 命の継承」を発行する。道内各地のアイヌ民族の家族ら106組227人をフィルムカメラで撮影し、すべてモノクロで掲載。家族をテーマにしており、被差別体験や将来に向けたそれぞれの思いを聞き取ってつづり、その英訳も添えた。前沢さんは「より多くの人に、今のアイヌ民族のさまざまな思いに心を留めてほしい」と話している。(報道センター 村田亮)
■前回100人 今回は106組登場
和人の立場で
前沢さんは「和人としてアイヌ民族の力になれることをしたい」と、約30年間にわたって撮り続けた道東在住のアイヌ民族約100人の写真集「アイヌ民族 命と誇り」を2014年に発行。その後、「私も撮ってほしかった」との声が道内各地のアイヌ民族から寄せられ、前沢さんは「次は100組の家族と出会って写真集にまとめることが自分に与えられた仕事だ」と心に決めた。
撮影を始めると次々と希望者が現れ、今回は3年で完成。写真集は227ページで「釧路・根室地方で出逢(あ)った人々」「札幌・白老で出逢った人々」「上川町で出逢った人々」などと章立てし、撮影場所ごとに収録。個人のほか、夫婦2人、家族数人が一緒になった写真が並ぶ。
表紙は、アイヌ民族の伝統舞踊の継承団体「帯広カムイトウウポポ保存会」会長の酒井奈々子さん(66)が飾った。いじめや差別を受けた時のことを「子供のころから『今に見ていろ』との強い思いが自分を支えていた」と振り返り、「差別は今もある。未来に向けて一切の差別が無くなることを強く願っている」との思いが記されている。
残り:331文字/全文:1024文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/145980