先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ文化伝承者育成研修始まる(動画)

2020-06-26 | アイヌ民族関連
NHK 06月25日 12時00分

アイヌ文化の伝承を担う人材を育成する研修が日高の平取町で25日から始まり、新たな伝承者を目指す4人が第一歩を踏み出しました。
この研修はアイヌ民族文化財団が行っていて、平取町のアイヌ工芸伝承館で開かれた開講式には道内外から参加する20代から40代の4人が出席しました。
この中で平取町の川上満町長が「ウポポイが誕生するアイヌ文化にとって重要な時期なので、立派な伝承者になれるように頑張ってほしい」と激励しました。
研修に参加する4人は今後3年間、平取町で暮らしながら、アイヌ語のほか伝統的な木彫りや刺しゅうの技術を学びます。
この研修ではこれまでに19人が修了し、ウポポイなどでアイヌ文化を伝える活動を続けているということです。
浦河町出身の岡本朋也さん(23)は「小さい頃から親しんできたアイヌの木彫りを学んで文化を残していきたい」と話していました。
また、平取町出身の笠原萌花さん(22)は「日常ではなかなか使われなくなっているアイヌ語を勉強して、後世に伝えられる伝承者になりたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200625/7000022403.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ資料デザインした切手発売(動画)

2020-06-26 | アイヌ民族関連
NHK 06月25日 18時55分

函館市の市立函館博物館が所蔵するアイヌに関する資料をデザインした切手シートの販売が25日から始まりました。
この切手シートはアイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」の開業を前に、市立函館博物館が所蔵する資料を紹介してアイヌ文化の振興に役立てようと考案されました。
25日は切手の販売開始にあわせて日本郵便の担当者が完成した切手を市立函館博物館の阿部貴樹館長に贈呈しました。
切手は10種類のデザインがあり、樹皮で織った「アットゥシ」と呼ばれる衣服や、狩りや彫刻に使われたとされる「マキリ」と呼ばれる小刀などが描かれています。
切手シートは1000セット用意され、渡島地方と札幌市などにあるおよそ100の郵便局と日本郵便のウェブサイトで1セット1600円で販売されています。
市立函館博物館の阿部貴樹館長は「ウポポイの開業を前にアイヌへの関心も高まっていると思うので、切手を通じてアイヌ文化を広く知ってほしい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200625/7000022413.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関根摩耶さん=アイヌ文化を発信するユーチューバー大学生

2020-06-26 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2020年6月26日 東京朝刊

関根摩耶さん=貝塚太一撮影
 祖先から受け継ぐアイヌの言語や文化を「ユーチューブ」で発信している。番組名の「しとちゃんねる」はアイヌ料理のシト(団子)から。「カラオケ行きたい」「好きな人いないの?」といった日常会話をアイヌ語で説明し、歌や料理などの伝統文化を紹介する。
 アイヌの人が多く住む北海道平取町二風谷(びらとりちょうにぶたに)に生まれた。幼いころから言葉を習い、小学生の時にアイヌ語弁論大会で2回、最優秀賞を受賞した。「将来は伝統文化の担い手に」。周囲の期待はやがてプレッシャーになった。目立つことに引け目を感じ、中学から地元を離れ、民族の出自を隠すようになった。
 札幌市にいた高校3年生のころ、将来について思い悩んだ。「自分だからできることは何だろう」と考え、アイヌとしての自らを見つめ直した。大学では周囲にアイヌだと伝え、言葉の勉強会を始めた。同世代の友人は先入観を持たず、純粋に異文化に接してくれた。「もっとアイヌ文化を伝える場があるといいね」。そんな会話がユーチューブの動画制作につながった。
この記事は有料記事です。
残り247文字(全文687文字)
https://mainichi.jp/articles/20200626/ddm/012/070/066000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カナダ検察、先住民族の首長の起訴取り下げ 逮捕時の警官による暴力に非難

2020-06-26 | 先住民族関連
AFPBB News 2020年6月25日 21:08 発信地:オタワ/カナダ [ カナダ 北米 ]

カナダ・オタワで「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」のデモに加わるジャスティン・トルドー首相(手前、2020年6月5日撮影)。(c)Dave Chan / AFP
【6月25日 AFP】カナダ・アルバータ(Alberta)州で先住民族の首長が警官に殴られ逮捕された事件で、検察は首長の起訴を取り下げた。逮捕の様子は複数のカナダメディアで報じられ、ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は警察の対応を「衝撃的」だと非難していた。
 先住民族アサバスカチペワン(Athabasca Chipewyan)の首長アラン・アダム(Allan Adam)さんの弁護団によると、検察は法廷審問において、逮捕に抵抗した罪と警官を暴行した罪について正式に起訴を取り下げた。
 逮捕の様子は騎馬警察(RCMP、連邦警察)の車載カメラで撮影されており、公開された映像に対しては激しい非難の声が上がった。また、トルドー首相はこの件について独立調査を行うよう求めた。
 トルドー氏は「これが単発で起きた例外的な事件ではないことは分かっている」と指摘。「多くの黒人や先住民族のカナダ人は警察におびえている。これは受け入れ難いことだ。政府として、こうした問題は変えなければならない」と主張した。
 映像には3月10日にアルバータ州フォートマクマリー(Fort McMurray)のカジノ前でアダムさんが逮捕された時の様子が映っており、アダムさんの車のナンバープレートが有効期限切れだったことについて警官とアダムさんが言い争った後、警官がアダムさんにタックルし、顔を殴る様子も捉えられていた。
 今月に入り、アダムさんは逮捕の際にできたあざや顔に受けた傷の写真を公開。また24日には、自身の経験をきっかけに騎馬警察がマイノリティーや先住民族への対応を変えるよう望んでいると訴えていた。(c)AFP
https://www.afpbb.com/articles/-/3290354

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本当にこれでシリーズ完結!?最新作の監督が語るランボーの変化とは

2020-06-26 | 先住民族関連
ムービーウオーカー 6/25(木) 17:30配信
元グリーン・ベレー(米陸軍特殊部隊)の帰還兵、ジョン・ランボーの戦いを描いた「ランボー」シリーズ。その最新作『ランボー ラスト・ブラッド』が6月26日(金)より公開される。本シリーズは、4作品とも異なる監督が手掛けており、第4作目『ランボー 最後の戦場』(08)は、主演のシルヴェスター・スタローン自身が監督を務めた。第5作目となる本作でメガホンをとったのは、メル・ギブソン主演『キック・オーバー』(12)で監督と脚本を手掛けたエイドリアン・グランバーグだ。子どものころから「ランボー」と一緒に育った大ファンだという監督が、本作への思いと喜びを語ってくれた。
「僕は『ランボー』(82)ファンの第一世代で、ランボーと共に育ってきて、映画の仕事を始める前からファンなんだ。今回の仕事で、スライ(スタローン)と撮影の現場にいる事を“人生でやりたいことリスト”から消したよ(笑)。そしてランボーは、スライが生み出し40年間育て上げたもの。だから変えるわけにはいかないんだ。スライとはシーンについて話し合い、彼がランボーに命を吹き込んだ。彼がすごいのは、常に俳優であり、選択肢を示す監督でもあるんだ。ランボー流の哲学に則って、複数のアプローチで演技を撮影した、素晴らしい経験だったよ」とスタローンを讃えた。
本作を手掛けるにあたり、監督はランボーの物語を見つめ直したという。「ランボーの家族や出身については、今までの映画だけでなく小説も参考にした。米国の先住民族とのハーフで、アリゾナで育ったことなど学び直した。今作は、前作からちょうど10年後を描いている。彼は自分が育った故郷の牧場に帰ってきたんだ。彼の変化で明らかなのは、年老いたことだね。あの年代では10年の違いは大きいよ。60歳から70歳になるんだから。ランボーは、とても穏やかで今までにない静かな状態で、落ち着いた所にいるんだ」。
第2作目以降、ラストはランボーがどこかへ旅立ってしまうシーンで締めくくられていた。新作が公開される度に、独り彷徨うランボーが、どこにいて何をしていたのか冒頭で明かされるのがファンの楽しみの一つであったが、今回の冒頭は以前とは異なるという。「ランボーのファンたちは、冒頭に何かあると期待するかもしれない。今回の彼は、バンダナをしていないし、軍服も着ていない。牧場で平穏に暮らす、ジーンズを履いたカウボーイなんだ。おそらく観客は映画を観ながら、それが何を意味しているのか考えるだろう。本作では私たちは意図して、物語の初めに悪の存在や悪行を描かなかったんだ」。
今作で描かれるのは、アリゾナで、古くからの友人とその孫娘と平穏に暮らしているランボーの姿。ところが孫娘が人身売買カルテルに拉致され、救出に向かうことになる。もちろん頭脳を駆使したアクションも満載だが、監督が特にこだわったという場所でのシーンがあるという。「トンネル(地下壕)のシーンだね。トンネルはランボーにとって、自分の過去をすべて見る場所。彼の精神に繋がる通路であり、心の奥底にあって、絶えず彼を苦しめ続ける過去の記憶を象徴しているんだ」。
約40年間続いた『ランボー』シリーズ。今回、最終章とされているが続編は考えているのだろうか?「本作が最後の作品になるかは分からないが、僕の勝手を言うなら彼の物語が完結した事を願っているよ(笑)。この映画には“人間愛”がある。その中で、ずっとランボーは人として進化してきた。彼が今までたどって来た道のりと、彼の過去が今にどのように繋がるのか。皆さんは、今回初めてランボーが家族のために立ち向かっている姿を目にする。こういった彼の姿は予想外かも知れないが、だからこそ価値があると思うんだ」。
自分の居場所、国から愛される事が叶わなかった孤独な男ランボーが、故郷を舞台に家族のため、再び過去の自分と向き合うことになる。最後にランボーは本当の“愛”を手に入れる事ができるのだろうか。彼の人生を見届けてほしい。文/編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa23a48ab9ce2c60e1e2ca69081ea35282678dd2

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化の伝承者育成へ 受講生4人開講式に 北海道平取町(動画)

2020-06-26 | アイヌ民族関連
HBC 6/25(木) 18:42配信

 アイヌ文化を後世に伝える伝承者を育成する事業の開講式が、25日、日高の平取町で行なわれました。
 この事業は、地域のアイヌ文化を支える伝承者の育成を目指し、アイヌ民族文化財団が、2008年から実施しているものです。
 今年度から研修の場所が、白老町から平取町に移りました。
 アイヌ工芸伝承館で、25日行われた開講式には、男女4人の受講生が出席、ひとりひとり抱負を述べました。
 「この3年間、しっかりアイヌ文化を担っていけるよう頑張っていくので、よろしくお願い致します」(受講生)
 受講生は、2023年3月までのおよそ3年間、平取町の作成するカリキュラムにそって、講義や実習を通して、アイヌ民族とその文化に関する総合的な知識をはじめ、アイヌ語、工芸技術全般などを学びます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/96cd211c232002339695b16169f86dc1cfc984cf

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全米に広がる「記念碑をめぐる闘い」 歴史は誰を記憶するのか

2020-06-26 | 先住民族関連
Forbes 6/25(木) 19:00配信
アメリカ・ミネアポリスでの黒人男性ジョージ・フロイド殺害事件からもうすぐ1カ月が経つが、抗議デモ以外にも今、じわじわと広がるムーヴメントがある。全米各地で見られる、歴史的人物の彫像撤去の動きだ。
たとえば6月21日には、ニューヨーク、アメリカ自然史博物館にあるセオドア・ルーズベルト元大統領の銅像が撤去されることになった。大統領がアメリカ先住民とアフリカ系の人物を従えて馬に乗っている像だ。「植民地主義の象徴だ」など、像をめぐる議論は以前から行われていた。
その他にもフィラデルフィアでは南北戦争の時代、南部連合の軍司令官を務めたロバート・エドワード・リー将軍像の撤去が決まったし、黒人を弾圧したフランク・リッツォ元市長の銅像も標的となっている。またボルティモアでもリー将軍、そしてやはり南部連合の軍人であったトマス・ジャクソン将軍の像が撤去された。
「暴力の遺産」としても捉えられるこれら「象徴」撤去の動きは、世界の歴史や私たちの記憶にどんな影響を与え得るのだろうか。
アメリカ現地から「アメリカの今」を日本語で伝える活動を続けるジャーナリスト、エッセイスト、洋書書評家、翻訳家の渡辺由佳里氏は今年1月、米国の歴史家でアクティビストであるレベッカ・ソルニットによる著書で、全米図書賞ロングリストに選出された『それを、真の名で呼ぶならば』(岩波書店刊)を翻訳した。
渡辺氏はじめ関係者の全面的な協力を得たため、本書中の「記念碑をめぐる闘い」から以下、抜粋転載で紹介する。
街は、道をさまよい歩くことで読む本であり、どの版の歴史を支持して、別の歴史を抑圧しているのかを知る文章でもある。
自分が誰であり、何であるかによって、自己のアイデンティティは肥大したり、萎縮したり、自分を重要に感じるか、取るに足らない存在と感じるかが決まる。ニューオリンズにある南軍の記念碑について話し合うために、その市に住む弁護士兼作家のモーリス・カルロス・ラフィンに電話した。そのときに彼は「これらの彫像は──多くのものは物質的には美しいのですが──白人は人間だがそうでない者は人間ではない、と主張しているのです」と語った。ラフィンは、白人ではない。
「わたしたち」とは?
誰を記憶し、どのように記憶するのか? 誰がそれを決めるのか? これらは政治的な疑問だ。
ジョージ・オーウェルは『1984年』の中で「過去を支配する者は未来を支配する」と書いた。アメリカで未来を形作ろうとしている者は、オーウェルの「現在を支配する者が過去を支配する」という残りの警告を含めてこれを心得ている。
わたしたちは、かつてのわたしたちではない。ここでの「わたしたち」とは、非白人が、数の上でも認知度でも力でも増大しているにもかかわらず、数え切れないほどの点で社会の主流から取り残されている国の市民のことである。
人種差別はあまりにも深く根付いているため、奴隷所有者を讃えることをやめるためには、市や郡やワシントンという州の名前まで変えなければならない。性差別はあまりにも深く侵食しているため、道や広場には歴史上の偉大な女性たちの名前がほとんど見当たらない。
暴力の遺産の特徴を伝える景観に対して何をなすべきだろうか。すでに建っているものを取り壊すべきなのか? 新しい建物や新しい記念碑を建てることで同等にしていくべきなのか? すでにそこにあるものを、改めて文脈化するか、改善するべきなのか?
歴史は、奇妙なかたちで前進する
四半世紀前、アラバマ州バーミングハムで、公民権運動を記念して一連の彫刻が建てられた。もっとも衝撃的な作品は、市立公園の歩行者用道路の脇に立っているジェイムズ・ドレイクというアーティストの作品だ。ブロンズとスチールでできた犬たちが片側の壁から飛び出し、あたかも通りかかった人を食いちぎろうとするかのように歯をむき出して飛びかかり、反対側の地面に入り込む。
かつてこの地で人々が直面した暴力を理解するためには、その暴力のほんのわずかなものでも体験する必要がある、というのがこの彫刻の意図である。公的機関による残虐行為が起こった場所に公式の記念碑が立てられるというのは、稀なことである。
歴史は、物理学とは異なり、すべての作用に対して同等あるいは逆の反応があるわけではなく、ときに奇妙なかたちで前進する。
2015年6月、サウスカロライナ州チャールストンのエマニュエル・アフリカン・メソジスト監督教会で9人の黒人が殺された。チャールストンは多くの場所に南軍旗(連合国国旗)が掲げられている市でもある。人種戦争の火蓋を切ることを意図した血みどろの大量殺人は、逆の象徴的な効果を持っていた。南軍旗が人種差別の暴力と関連を持つという事実と向き合うことを余儀なくされたのだ。
南軍旗は歴史の象徴だというのが、擁護する者の標準的な説だ。しかし、サウスカロライナ州で南軍旗が飾られるようになったのは19世紀のことではない。最初に州議会の議事堂に掲げられたのは、南北戦争100周年の記念として直示的に復活させた1961年のことだった。だが、(南北戦争の追悼というよりも)実際には(連合国からアメリカ合衆国への)統合反対を象徴するものだった。
チャールストンの大量殺人の後、社会活動家のブリー・ニューサムが州議事堂の旗竿をよじ登って南軍旗を降ろし、逮捕された。1カ月後、ジム・クロウ法に別れを告げる節目として、議員たちはようやく南軍旗を永久的に降ろすよう命じた。
南部全域を通して、公的な記憶が変貌しつつある。というか、これまで見過ごされていた歴史の多様な様相を認めるという形で、少なくとも拡大している。
サウスカロライナ州のアビヴィルは、収穫した作物の価格をめぐって白人と口論し、そのために集団リンチを受け、拷問され、銃で撃たれ、首を吊られた(黒人の)アンソニー・クローフォードの記念碑を、100年後の2016年10月に披露した。
アラバマ州モンゴメリー市では、イコール・ジャスティス・イニシアチブ(差別や偏見により公平な法の裁きを得ることができなかった人に法的な支援をする非営利団体)が、4000人以上の黒人のリンチの犠牲者の記念碑を立てている。この市には、ローザ・パークス博物館もある。
進歩への猛烈な抵抗の歴史
こういった進歩の多くは猛烈な抵抗にあう。ニューオリンズの一等地であるカナル・ストリートにあったクレッセントシティ・ホワイトリーグを讃えるオベリスクが1989年に除去されたときがそうだった。(白人至上主義の秘密結社である)クークラックスクランの(元最高幹部で)偉大な魔法使いのデイヴィッド・デュークの支持者が訴訟を率いて成功させ、クランが数多くの行進をスタートさせた史跡が市内の目につく場所に残るようにした。
1993年、オベリスクは元の場所から1ブロック離れた、前よりも目立たない場所に設置された。
2014年、ジャズミュージシャンのウィントン・マルサリスは、当時の(ニューオリンズ)市長だった白人のミッチ・ランドリューに、そびえ立つリー将軍の彫像を見るよう求めた。「私の目を通して見るのを助けてあげましょう。彼は誰ですか? 彼は何を代表しているのですか? そして、この像はニューオリンズでもっとも重要な場所にありますが、この場所が反映しているのは、過去の市民、現在の市民、未来の市民の誰なのですか?」
その1年後、市長は南軍(連合国)を讃える他の記念碑と一緒に彫像を撤去することを市に提案した。その結果、市職員らは脅され、彫像撤去の仕事を引き受けた業者は、殺害の脅迫を受けて撤退した。
彫像撤去の遅れに対して募った市民のフラストレーションは定期的に爆発し、あからさまな衝突になった。
2016年、アフリカ系アメリカ人が率いる社会活動団体のテイク・ゼム・ダウンNOLAが、フレンチクォーターの中心地にある(第7代大統領)アンドリュー・ジャクソンの像の前で抗議運動を始めた。
ジャクソンは、アメリカ先住民と戦い、奴隷を所有して売買し、1830年にインディアン強制移住法に署名してチェロキー族、チョクトー族、セミノール族その他の南東部に在住していた先住民族から土地を奪った。ジャクソン・スクエアになだれ込んだ数百人のデモ参加者が見出したのは、ジャクソンの像がバリケードの陰に隠され、警察から守られていた光景だった。その間にも、デモに反対する抗議グループが活動家たちを妨害しようとしていた。
デイヴィッド・デューク本人がジャクソン・スクエアに現れると、言い争いが起き、小競り合いの最中に警察が7人を逮捕した。その中には、デュークの手からメガホンを奪い取った白髪の女性も含まれていた。
彫像はそのまま残されたが、デュークの支持者らは崩壊の運命にあることを案じたようだ。ある者は、デュークのウェブサイトに「戦利品は勝者のもの(慣用句。戦争や競争に勝ったものが財や権力を得るという意味)であり、征服された者に屈辱を与える権利も勝者のものだ。そのもっとも象徴的な手段のひとつが、敗者側の彫像や記念碑を破壊することだ」というコメントを書いた。
以上、『それを、真の名で呼ぶならば:危機の時代と言葉の力』(レベッカ・ソルニット著、渡辺由佳里訳、2020年、岩波書店刊)「記念碑をめぐる闘い」より一部抜粋(167‐172頁)
渡辺由佳里◎エッセイスト/洋書書評家/翻訳家。1995年よりアメリカのボストン近郊在住。新刊の英語の本を紹介するブログ「洋書ファンクラブ」主宰。小説『ノーティアーズ』(新潮社)でデビュー。 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など著書多数。翻訳書には糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経ビジネス人文庫)、レベッカ・ソルニット著『それを、真の名で呼ぶならば』(岩波書店)など。最新刊は『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』(亜紀書房)。
Forbes JAPAN 編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fb59e19ab428a3d2fea9a79f144b6f743d8640d

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

湖に浮かび沈む「幻の橋」、崩れるまでの今を撮る

2020-06-26 | アイヌ民族関連
北海道 カバーストーリー
日本経済新聞 2020/6/25付
美しいタウシュベツ川橋梁、15年の記録 岩崎量示
1年の半分は湖に沈む「幻の橋」。札幌から車で約4時間、北海道十勝地方の上士幌町にあるタウシュベツ川橋梁の写真を、2005年から撮り続けている。撮りためた写真は自費出版を含む4冊の写真集に加え、東京や札幌などで10回ほど開いた写真展で発信してきた。最近は写真の記録を補完し、橋の迫力を感じてもらうためドローン撮影に挑戦し、ユーチューブへの投稿も始めた。
タウシュベツはアイヌ語で「カバの木の多い川」を…
[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO60727660U0A620C2BC8000/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トーテムポール設置 みんぱくの“新しい顔”に

2020-06-26 | 先住民族関連
大阪日日新聞 2020年6月25日
 吹田市の国立民族学博物館(みんぱく)に24日、カナダの先住民族、クワクワカワクゥのアーティストが制作した、新たなトーテムポールが設置された。世界各地の文化に触れられる博物館の“新しい顔”として、来館者を迎える。

新たに設置されたトーテムポール=24日、吹田市の国立民族学博物館
 トーテムポールは、家や集落の標柱、墓標として使われているという。
 みんぱくが1974年の創設から、間もなく半世紀の節目を迎えることを記念した取り組みの一環。ウェブ上のクラウドファンディングで集まった資金を、制作の一部に充てた。
 カナダ北西海岸にあるキャンベル・リバーのアーティスト、ビル・ヘンダーソン氏らが制作。昨年4月から制作が始まり、今年2月に完成。4月上旬にみんぱくに運び込まれた。
 新たなトーテムポールは直径1・2メートル、高さ9・6メートル、重さは3トンある。ヒノキの仲間のレッドシダーの1本の木が使われている。
 ヘンダーソン氏一家の紋章であるワシが一番上に彫られ、神話に登場する海の守り神でもある双頭のオオウミヘビ、サケをくわえたクマが続く。
 約10人の作業員が、クレーンで慎重に持ち上げ、台座まで移動。同館の創設時からある別のトーテムポールと向き合うように設置された。
 吉田憲司館長は「みんぱくを訪れた人たちと、先住民族をつなぐきっかけの一つになってほしい」と、立ち上がったばかりのトーテムポールを見つめた。
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200625/20200625026.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[温故知新] 米国こそ人権侵害者

2020-06-26 | 先住民族関連
大阪日日新聞  2020年6月25日
賀茂川 耕助
 中国は5月末に開かれた全国人民代表大会で「国家安全法」を採択した。これはデモや破壊行為などを禁止することを目的としたもので、そのための治安機関を香港に設置できるとの規定も盛り込まれている。
「国家安全法」
 香港では、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案をきっかけに昨年から抗議デモが起き、火炎瓶を投げ地下鉄や店舗を破壊するデモ隊と警察との激しい衝突が続いていた。中国はイギリスからの返還後50年間は中国共産党支配とは異なる制度で統治するという約束をしたが、国家安全法でそれがほごにされるとして、香港では新型コロナで沈静化していた抗議活動が再び激しくなっていた。香港警察がデモ隊に対して催涙弾を使用し、米国はそれを非難し、「国家安全法」は香港の自由を奪うものだとして制裁をちらつかせた。
 新型コロナ感染による死者が10万人を超えた米国で、白人警察官が膝で黒人のジョージ・フロイド氏の首を押さえつけ死亡させるという事件がミネアポリスで起きたのは、その数日後のことだった。米国では新型コロナの影響で多くの失業者が出ており、経済への打撃に対する怒りから各地で都市封鎖抗議デモが行われていた。
 フロイド氏もコロナで職を失った一人であり、感染者や死者は貧困に関連した基礎疾患からくる影響や、医療における差別から米国では黒人の割合が著しく高かった。そこへ追い打ちをかけるように起きた警察官による人種差別事件で抗議行動は全米、さらにはイギリスやフランスなどの大都市でもデモが行われ、世界的な現象となったのである。
ならず者の警察官
 米国は世界の警察官を自称し、アジア、中東、アフリカなどの国々を攻撃してきたが、同じように国内では、長年にわたり黒人や先住民族が警察の暴力によって殺されてきた。全て平等な権利を持つ人間が、イギリスによる植民地支配という圧政から逃れて独立したのが米国だったが、建国から今日まで、黒人や先住民族の人権は無視され続けてきたのである。
 超大国の立場を利用して米国は諸外国に人権や自由民主主義を説いて内政干渉し、それを受け入れない国を攻撃したが、米国そのものがならず者の警察官だった。大量殺人を犯しても罪に問われることがなかったのは、強大な軍事力と世界最多の億万長者、そして洗練されたプロパガンダによるものだったといえよう。
 しかしコロナ禍により、欧州やアジアの類似の法と比べて決して過度ではない国家安全法を制定した中国を批判する米国こそ、歴史的かつ組織的に人権侵害者であることが衆目にさらされた。その上5千万人の米国民が失業しても富裕層の資産は増加し、持つ者と持たざる者との分断がさらに深まって米国社会の不安定化に拍車がかかったのである。
 米国のやり方は国内でも国外でも不条理だ。これを機に日本も、米軍に特権を与えることで日本国民の人権を侵している日米地位協定の見直しを行うべきである。ならず者国家への従属は止めなければいけない。(評論家)
https://www.nnn.co.jp/dainichi/column/tisin/200625/20200625023.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明るい色彩 見て活力を 新潟 洋画家・中野雅友さん作品展

2020-06-26 | アイヌ民族関連
新潟日報 2020/06/24 11:35
来場者に作品を解説する中野雅友さん(中央)=23日、新潟市中央区
 アイヌ民族を長年描き続け、新潟県展委員なども務める新潟市西蒲区の洋画家中野雅友さん(73)の作品展が、同市中央区の新潟日報メディアシップ20階そらのギャラリーで開かれている。
 新型コロナウイルスの終息を願って展示された作品の数々が、見る人々を元気づけている。
 新型ウイルス終息への願いを込め、アトリエにあった絵画の中から明るい色使いの作品を中心に選んで展示した。
 ギャラリーにはアイヌの守護神とされているフクロウのほか、萬代橋や弥彦公園、夕暮れの佐渡など県内の風景を描いた16点が並んでいる。
 中野さんは「明るい色彩は活力を与えてくれる。見に来た人々に元気になっていただければ」と話した。
 入場無料。28日までの午前8時~午後11時。
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20200624551415.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする