先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ民族文化財団 野本正博さん アイヌ文化発信に意欲

2020-07-19 | アイヌ民族関連
日本経済新聞 2020/7/19付

12日に北海道白老町で、アイヌ民族の文化を学べる国立施設「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業した。施設を運営するアイヌ民族文化財団(同町)の文化振興部長として、展示制作や舞踊などのコンテンツの指揮をとる。各地の多様な歌や踊り、発声法を研究し、現代風の解釈を加えて演出する。「生きたアイヌ文化を感じてほしい」と意気込む。
白老町生まれで、両親も同町出身のアイヌ民族だ。高校卒業後、チセ(アイヌ民族の…
[有料会員限定] この記事は会員限定です。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61695140Y0A710C2EA4000/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<ウポポイとわたし>15 阿寒にも注目集めたい NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構・山崎正人さん=釧路市

2020-07-19 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/18 09:37
 阿寒湖畔で生まれ育ち、幼い時からアイヌ文化が身近にありました。現在は阿寒観光協会まちづくり推進機構で広報を担当し、アイヌ文化関連の行事開催などに携わっており、阿寒湖畔に来た観光客にもウポポイをPRしたいです。
 阿寒湖畔では伝統を重んじながら、現代の技術も取り入れ、アイヌ文化の発信に取り組んでいます。昨年は夏から秋にかけ、アイヌの神話の世界を光や映像で演出した夜の湖畔を歩いてもらう「カムイルミナ」を行いました。阿寒湖アイヌシアターイコロではCGとアイヌ古式舞踊、現代舞踊を融合させた「ロストカムイ」を上演しています。
 カムイルミナは新型コロナウイルスの影響を踏まえて今年は中止にしましたが、8~11月には新たに「カムイへの祈り カムイコオリパク」をアイヌコタン(集落)の広場などで開催する予定です。たいまつ行進や神へ祈る儀式「カムイノミ」などを通じ、参加者の健康や感染の終息を願い、医療従事者に感謝の気持ちを示す催しです。
 道外の方に阿寒のアイヌ文化について話すと、まだ知らない人が多いと感じます。ウポポイの開業で今まで以上にアイヌ文化に注目が集まり、阿寒に暮らすアイヌ民族にも興味を持ってもらえるとうれしいです。(聞き手・今井裕紀)
◆「イコロ」のロは小さい字
◆「カムイコオリパク」のクは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/441848

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10分を超える驚異の潜水民族、断崖絶壁の命がけの蜂蜜採り【知られざる少数先住民族の暮らし】

2020-07-19 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック 7/18(土) 18:06配信
マレーシア、マンタブアン島のサンゴ礁で魚や貝を獲るバジャウ族の青年ディド。(PHOTOGRAPH BY MATTHIEU PALEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)
 ほとんどの人は、水中で息を止めていられるのは長くても1、2分だろう。しかし、バジャウ族の人々は素潜りでどんどん潜ってゆき、水深60メートルのところに10分以上もとどまることができる。彼らは、フィリピン、マレーシア、インドネシアの周辺海域で、素潜りで魚を獲ったり、手仕事の材料にする天然資源を採集したりして暮らす漂海民族だ。
 デンマーク、コペンハーゲン大学地理遺伝学センターのメリッサ・イラード氏は、タイに旅行した際、バジャウ族の話を聞いてその伝説的な潜水能力に興味を持った。
 人間が息を止めて顔を水に浸すと、自動的に心拍数が低下し、血管と脾臓(ひぞう)が収縮して、酸素が少ない環境でエネルギーを節約できるようになる。また、ほとんどの時間を水中で過ごすアザラシの脾臓はかなり大きいことがわかっている。イラード氏は、潜水を得意とする人々にも同様の特徴が見られるかどうかを調べたいと考えた。
「まずはインドネシアのバジャウ族の人々に会いに行きました。いきなり検査機器を持って乗り込み、自分の用事が済んだらすぐに帰るようなことはしたくなかったからです。2回目の訪問で、ポータブル超音波画像診断装置と唾液採集キットを持って行きました。そこで数軒の家を回り、脾臓の画像を撮影させてもらいました」とイラード氏は言う。
「たいてい見物人がいました。私が彼らの存在を知っていたことに驚いていました」
 イラード氏は、バジャウ族と遺伝的に近いサルアン族の人々からもデータを収集した。両者の脾臓の大きさを比べてみると、バジャウ族の中央値が、素潜りを生業としないサルアン族より50%も大きいことがわかった。
「バジャウ族の人々の体に遺伝子レベルで何かが起きているなら、ある程度以上、脾臓の大きさが違うはずです。実際、大きな変化を確認できました」
 遺伝子を分析してみても、バジャウ族とサルアン族では、甲状腺ホルモンの制御にかかわる遺伝子について有意な違いがみられた。マウスでは、このホルモンが少なくなると脾臓が小さくなることがわかっている。バジャウ族の人々には脾臓が大きくなる遺伝子の変異があり、水中での活動に適した体になっていることが初めて確認されたこの結果は、2018年に学術誌「セル」に発表された。
 バジャウ族の人々は、この海域で1000年以上暮らしてきた。その長い歳月におよぶ自然選択の結果、遺伝的に有利な特徴を持つようになったのだろうとイラード氏は推測する。
 この発見は、バジャウ族の人々が潜水の名手になった理由を明らかにするだけでなく、医学的にも重要だとイラード氏は考えている。脾臓はあまり目立たない存在だ。実際、人は脾臓がなくても生きられる。しかし、脾臓は免疫系をサポートし、赤血球のリサイクルにも一役買っている。
 潜水した時に体に生じる自動的な反応は、酸素の急激な欠乏によって起こる急性低酸素症に似ている。急性低酸素症になると短時間で命を落とす人も少なくない。バジャウ族の研究は、低酸素症の解明につながる可能性もある。
 しかし、漂海民族の生活様式は、近年、脅威にさらされている。彼らは社会から取り残され、陸上に暮らす人々のような公民権を享受できずにいる。しかも、大規模漁業の増加により、自給自足のための漁はますます困難になっている。結果として、多くの人々が海から離れるようになった。
 イラード氏は、漂海民族の生活を保護していかないと、バジャウ族も、彼らがもたらしてくれるかもしれない医学的な研究も、そう長くは続かないのではないかと心配している。
「精霊の夢」を見た者だけに許された蜂蜜採り
 こうした極端な環境を利用する少数民族の伝統文化は、世界中で瀬戸際に立たされている。
 イラード氏が論文を発表した2018年に、ある民族の伝統がひっそりと幕を閉じていた。ネパール東部、ヒマラヤ山脈の密林に暮らすクルン族の蜂蜜採りだ。
 ヒマラヤオオミツバチは、標高と季節に応じて数種類の蜂蜜をつくる。クルン族の人々は、はるか昔からその蜂蜜をせき止めや消毒薬の代わりに利用してきた。
 ただし、ハチの巣は断崖絶壁につくられるため、蜂蜜採りは命がけの仕事になる。クルン族でそれは、ミツバチと山を守る「精霊の夢」を見た者だけが受け継いできた。その最後の1人だったマウリ・ダンさんが2018年に亡くなったのだ。
 かれこれ15年以上、ネパールに通い続けている写真家のレナン・オズターク氏は「ナショナル ジオグラフィック」の特集に向けて、亡くなる数年前にマウリさんによる過酷な蜂蜜採りに密着し、撮影していた。
「これまで危険なクライミングを何度も取材してきたので、今回もさほど深刻にはとらえていませんでした。まさか、あんなことになるとはね」と、オズターク氏は当時を振り返る。
 オズターク氏のチームは、崖下60メートルのところでロープで宙吊り状態になってカメラに収めていた。米国製のハチ防護スーツなどここでは何の役にも立たないことを氏は思い知った。ヒマラヤオオミツバチは、米国にいるハチの2倍もの大きさで、その針は防護服を軽々と突き抜ける。
「とても集中できる状況ではありませんでしたが、作業はどんどん進んでしまいます」。オズターク氏は、ハチに30~50カ所刺されたという。「蜂蜜採りは、全ての作業をすばやく効率よくこなせるよう手順があって、それに従います。私たちのように、現代的な道具がそろっているわけではありません」
 オズターク氏は防護服と登山用のハーネスを身に着け、ロープを下降していた。一方、マウリさんはハチの巣をはがすための長さ8メートルほどの竹竿を肩に担いで、縄ばしごを登る。命綱は着けていない。巣を取るときに移動した岩棚で手足を滑らせれば一巻の終わりだ。
 オズターク氏が最も気を使ったのは、「壁に止まったハエ」になりきることだったという。
「取材相手が十分なスペースを確保できるようにしなければなりません。体に触れたり、仕事の邪魔になるようなことは何ひとつやってはなりませんでした。一歩間違えれば命に関わることですから」
 帰国してから、オズターク氏は重いハチ毒アレルギーを発症し、病院に運ばれた。それでも、ネパール行きを思いとどまることはなかったという。氏にとって、全ての障害にはそれ以上の価値があるのだ。
「困難は多いですが、それでも興味をひきつけてやみません。そこでの人々の営みをこの目で見て、記録するのは、困難以上の感動をもたらしてくれます」
 だが、クルン族に「精霊の夢」を見た者はもういない。これからも現れないだろう。
 クルン族は何世紀もの間、外界とは切り離された暮らしを送ってきた。そんな土地にも今、少しずつ開発の波が迫ってきている。ネパールの大半の農村部と同様、クルン族の村でも携帯電話の電波が通じる。親たちがきつい仕事に明け暮れる農村。そこから遠く離れた別世界につながっている携帯電話の普及で、外の世界へ出て、給料をもらって暮らしたいという若者が増えている。
「最近の子どもたちは文化の重みを大切にしません。このままでは途絶えてしまいます」とマウリさんは生前に語っていた。たとえ精霊に選ばれる夢を見ても、若者たちはそれを認めようとしない。だから、誰も見ていないことになっているのだと、年長者たちは気づいている。
 蜂蜜採りを行う少数民族はクルン族のほかにもわずかながら残っている。しかし、やはり開発の波は押し寄せており、蜂蜜採りの伝統は同じように風前の灯だ。
この記事はナショナル ジオグラフィック日本版とYahoo!ニュースによる連携企画記事です。世界のニュースを独自の視点でお伝えします。
文=Sarah Gibbens、Hannah Lang/訳=三枝小夜子、ルーバー荒井ハンナ
https://news.yahoo.co.jp/articles/400c8a3cd5ef0a59804b43dacd4e63404ef7cd8a

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第1部・ウポポイに問う/下 サケ漁規制 先住権、曖昧なまま 初の提訴「根本的議論を」 /北海道

2020-07-19 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2020年7月19日 地方版
 白老町に12日開業した「民族共生象徴空間(ウポポイ)」によって、アイヌへの関心が高まる一方、置き去りにされた課題もある。その一つが先住権だ。
 浦幌町厚内の倉庫にチェーンソーと電動彫刻刀の音が響く。1本のアカマツを使った全長5・8メートルのアイヌ伝統のチプ(丸木舟)。浦幌アイヌ協会会長の長根弘喜さん(35)ら約10人が5月から、上士幌アイヌ協会会長の清水勇さん(66)の指導を受けて週3日、仕事を終えた後に集まり製作している。浦幌町でのチプ製作は数十年ぶり。伝統を受け継ぎ復興させたいと手探りで取り組んできた。
 船体のアイヌ文様について、清水さんが「船首にコタンコロカムイ(村の神)。下には波を切る魔よけの文様、小鳥、波の文様、船尾には森を表す文様を彫る」と解説するのを聞きながら作業が進む。今月14日に文様もほぼ完成。「初めてでよくやったなぁ」と歓声を上げる会員たちに、清水さんは晴れやかな表情で「これからお前らが歴史を作っていく。アイヌがアイヌのことをする。誰にも文句を言われる筋合いはないんだ」と励ました…
この記事は有料記事です。
残り1155文字(全文1611文字)
https://mainichi.jp/articles/20200719/ddl/k01/040/025000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌとして第1部・ウポポイに問う/中 言語継承 公教育の環境整備を 思想映す 文化の基礎 /北海道

2020-07-19 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2020年7月18日 地方版
 言語は文化と密接な関係があり、白老町に12日開業した民族共生象徴空間(ウポポイ)はアイヌ語を第1言語に定めた。中核施設の国立アイヌ民族博物館では、日本語との併記が徹底され、「非常口」など現代の用語も言葉を組み合わせて翻訳した。解説作成には十数人のアイヌが携わった。音声案内にも取り入れられ、各スタッフにはアイヌ語であだ名が付けられている。ただ、文字を持たない口伝中心の言語だけに、担い手の育成が課題となっている。
 「平取町荷菜という地名、ニナはアイヌ語でヒラメ。昔大津波でヒラメが打ち上げられた伝承があります」
この記事は有料記事です。
残り1170文字(全文1426文字)
https://mainichi.jp/articles/20200718/ddl/k01/040/019000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌとして第1部・ウポポイに問う/上 葬送と遺骨 「一生かけ 信仰貫く」 「遺体は土に」3代で文化つなぐ /北海道

2020-07-19 | アイヌ民族関連

会員限定有料記事 毎日新聞2020年7月17日 地方版
 「飛行機 リクス・シンタ」「冷蔵庫 ヤウム・プ」。現代用語も含めた2000語以上のアイヌ語と日本語の対訳、祈りの言葉や世界観、儀礼の作法から笑いを誘うわい談まで、2002年に91歳で亡くなるまで書きためたノートは106冊に上る。書いたのは、アイヌ文化の伝承に多大な影響を残し、エカシ(長老)として尊敬された新ひだか町静内の葛野辰次郎さんだ。
 辰次郎さんの葬儀は、3日間にわたるアイヌプリ(アイヌ式)で営まれ、同町に土葬された。辰次郎さんの次男で静内アイヌ協会会長の葛野次雄さん(66)は「なんで今更土葬ですかと聞かれた」と苦笑いした。
この記事は有料記事です。
残り1500文字(全文1768文字)
https://mainichi.jp/articles/20200717/ddl/k01/040/055000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<エンタメノート>「刀剣乱舞」から歌舞伎まで「日本のエンタメ」が大集合 日本博特別公演

2020-07-19 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2020/07/18 14:01
 「伝統芸能って、よくわからなくて難しくって、学校で『見させられた』思い出しかないなあ」って人はけっこういるはずだ。機会に恵まれず、「ファーストコンタクト」に失敗すると、「食わず嫌い」になってしまうから。
 そんな経験の人も、お子さんに見てほしい、もしかしたら「日本のエンタメ」にハマるかもしれない番組がある。
 東京オリンピックの今年、全国各地で展開するはずだった文化プロジェクト「日本博」。新型コロナウイルスのため変更を余儀なくされたが、3月に無観客で開かれた特別公演「日本の音と声と舞」が放送・配信されている。
     ■
 この企画、なにが豪華かといえば、歌舞伎、文楽、能、雅楽などなど、舞台芸術の数多くのジャンルから、売れっ子、第一人者が次々に登場するという、これまであるようでなかった「オールスター公演」なのだ。
 それぞれ時間が限られているから、見られるのは「いいとこだけ」。学校ではないので、何かをしながらでも、ボーッとながめてもよし。説明は後回しにして、「これ面白い!」「なんじゃこりゃ?」と思ったら、ネットで検索してみればいい。今はコロナでなかなか大変だけれど、公演をのぞいたり、動画を見たり、そのジャンルの知識を知ったりと、いくらでも情報は取り出せる。
 たとえば、今回登場する歌舞伎の尾上菊之助さん。「尾上さんて誰?」という人も、人気ドラマ「下町ロケット」でギアゴーストの社長さんを、木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」では木村さん演じる尾花のライバル、丹後を演じた人、と説明すれば、「ああ、あの人!」と思い浮かぶはずだ。
 能は最大流派、観世(かんぜ)流の宗家、観世清和さん。天皇陛下の同級生でもある。文楽の人形遣いは桐竹勘十郎さん。日本舞踊は尾上紫(ゆかり)さん。尺八はアメリカ出身のジョン・海山・ネプチューンさんと、「スゴイ人」ばかり。北はアイヌの舞踊から南は琉球古典音楽まで出演するので、ぜひ録画、あるいは見逃し配信で「スゴイ人」に触れてほしい。
     ■
 この公演が面白い点は、まだある。「若い人は知らないかもしれない」エンタメと「年配の人は知らないだろうな」というエンタメが同じ舞台で共演する。2.5次元ミュージカル「刀剣乱舞」が登場。また、プロジェクションマッピングの演出で、普段の劇場公演では見られない舞台が実現した。
 私事ながら、エンタメが好きになったきっかけは、小学4年の時、担任の先生が「行きたい人は?」と誘ってくれ、同級生数人とミュージカルを見たこと。それがなかったら、この仕事をしていなかったかもしれないと思うと、恋愛と同様、「出会い」はとても大事なこと。コロナで動き回れないけれど、どうか「日本のエンタメ」と、いい「出会い」を。
 放送はNHK総合テレビで19日午後1時50分から。スマホやパソコンで見られるTVerでは、BS日テレで放送されたものが19日午後1時23分まで見られる。【油井雅和】
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20200718k0000m040132000c.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする