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恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2025/03/26 巣ごもり寄席@スタジオフォー

2025年03月26日 | 噺とか
西巣鴨のスタジオフォー。
四の日昼席には度々足を運んでいましたが、
二つ目さん3人が出る巣ごもり寄席は初。
かねてより聞いてみたかった朝枝さんが出るということもあって、予約してみました。

大船軒サンドウヰッチ物語 松麻呂
庭蟹  晴太
甲府い 朝枝

松麻呂さんは先日までこちらで宮本武蔵の17回連続公演を終えたばかりなんだそうで。
この日は宮本武蔵から離れて新作で、
宝井琴星作の大船軒のサンドイッチにまつわる誕生秘話。
実話がベースのようですが、かなり創作?
歴史の大物、黒田清隆も登場します。
笑いどころはそこまで多くないものの、
豆知識もあったりで、へえー、
となるようなそんな楽しい講談。

晴太さんは明るいマクラから本題に入ると、
ぐっと雰囲気の出る噺家さん。
たびたび聞く洒落番頭でしたが、
細部がよく知っているものとは違い、
その差異も面白く聴かせてもらいました。

トリの朝枝さん。今日はこの人が目当て。
やはり雰囲気、オーラがありますね。
良い意味で歳相応でないそんな感じ。
マクラもそこそこに本題は甲府い。
この噺を今まできちんと聴いておらず、
今日出会えたことがまずラッキー。
人情味あふれる江戸っ子の親方と、
朴訥ながらも真摯な態度の善吉。
それぞれの人物描写も面白く、
しっかりと引き込まれてしまった30分。
いやー、これは人気が出るわけだ。

開演から1時間半ほどのコンパクトながら、
千円というのは連雀亭同様のお手軽さ。
交通の便はやや劣るものの、
雰囲気もよく顔付けによってはぜひまた足を運んでみたいものです。

満足しつつ夏のような陽気の巣鴨を後にしました。

恐懼謹言。



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2025/03/04 亀戸梅屋敷寄席(主任:錦笑亭満堂)

2025年03月04日 | 噺とか
折からの雪予報で寒い一日。
昨日に続いて今日は亀戸へ。
顔付けも良いので少し早めに行きましたが、
程よい人の入りでちょうど良いですね。

道灌    愛二郎
金明竹   らっ好
浮世床〜夢 栄楽
−仲入り−
河豚鍋   鳳月
紺屋高尾  満堂

前座は愛二郎さん。
圓楽一門には前座は3人しかいないとのこと、前回に引き続きでした。
どういうわけか客席から声がかかる。
人気があるのかな?

らっ好さんも前回に引き続き。
こちらもどういうわけか谷中霊園、の声。
金明竹をフルバージョンでたっぷり。

栄楽師匠は初めてお会いします。
髪の毛を後ろでくくる姿は琴調先生のよう。
そもそも江戸時代の髪型を再現しようとしたらしく、周りからの反対もあってこうなったと。
ネタは浮世床の夢をゆったりと。

仲入りの後は鳳月さん。
こちらも連雀亭でよくお目にかかります。
この日は河豚鍋で前回も亀戸で聴いたネタ。
流行っているのですかね。
鳳月さんの豊かな表情もあって楽しい一席。

トリの満堂師匠、今回は古典でした。
3月ということもあって紺屋高尾なのかな。
吉原での高尾とのやりとりよりも、
思い悩んで独白する久蔵の心情重きが置かれ、葛藤がよく伝わりました。
親方とのコミカルなやりとりも楽しく、
たっぷりの30分でした。

昨日に続き寄席演芸に触れて満足。
さ、そろそろ定席にも足を運ぼう。

恐懼謹言。

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2025/03/03 りさらくご(鈴座落語会)

2025年03月03日 | 噺とか
昨日までの春の陽気が一変、
雪のちらつく中で初めて足を運んだ落語会。
連雀亭の昼席と悩みつつ、
比較的キャリアの長い二つ目さんと、
講談が楽しめることもあってこちらへ。
新しめの会場に高い高座が設えてあり、
雰囲気としてはスタジオフォーに似ているような。
少なめの人数ながら暖かな会場。



手紙無筆  寸志
大師の杵  辰乃助
朝顔日記  鯉花

寸志さんは連雀亭でかつてお会いしてます。
真打昇進が見えてきて、精力的に活動されているようです。
20年近くサラリーマンやってから落語家へ転身されていたんですね。
前座時代の思い出やネタ帳のマクラから、手紙無筆へ。
大筋はよくあるものと同じながらも、
細部とサゲに違いが見られました。

辰乃助さんは久しぶり。
新作派のイメージもありますが、
この日は寄席のスタンダードな噺で。
これまた前座時代の思い出や、
コロナ禍でのエピソードも交えて楽しませていただきました。

トリの鯉花さんも2度目で、前回は連雀亭。
明後日に大きな会を控えているとのことで、
そちらのネタを披露されました。
初めて聴くお話なのですが、
これが若かりし熊沢蕃山に関する恋物語。
現代社会ではおおよそ起こり得ない、
そんなすれ違いから起こった恋の悲運。
雪のちらつくこんな日にはちょうどいい、
というのは鯉花さんの言葉。
たっぷり30分楽しませたいただきました。

鈴座落語会には初めての参加でしたが、
演者さんの楽屋と客先が仕切られておらず、
いろいろと話が聞こえてくるのもここの面白いところ。
魅力的な二つ目さんが出演されているようなので、
今後チェックしていきたいと思います。

恐懼謹言。


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2025/01/08 連雀亭ワンコイン寄席

2025年01月08日 | 噺とか
昨日の亀戸に続いて連雀亭へ。
こちらも実力ある二つ目さんが揃っています。

金明竹   鳳月
駆け込み寺 馬久
ねずみ   金の助

鳳月さんは亀戸でもお見かけしています。
安定の金明竹をフルバージョンで。

真打昇進が決まっている馬久さん、
いつも珍しい噺を聞かせてくれます。
鎌倉の東慶寺を題材にした噺でした。
離縁にまつわる話を奥様の一花さんと一緒に習ったというエピソードは微笑ましい。
調べると一花さんも演じられているので、
多分本当のことなんでしょう。

トリの金の助さんは、ねずみ。
昨年末に小袁治師匠で聞いて以来。
左甚五郎に関するエピソードを丁寧に説明してから本編へ。
30分をこえる熱演なのでありました。
ワンコインながら大ネタあり、
初めて聞く噺もありで満足度高し。

ちょっと時間が出来たらワンコイン。
正月飾りもまだあっていい感じなのでありました。

恐懼謹言。
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2025/01/07 亀戸梅屋敷寄席(主任:三遊亭道楽)

2025年01月07日 | 噺とか
新年最初は亀戸から。
昨年末も亀戸で終わったわけですが、
ほどよく楽しむには連雀亭か亀戸梅屋敷、
というのがここのところの流れ。
竜楽師匠が出るのもポイントでした。

つる    愛二郎
悋気の独楽 らっ好
二番煎じ  竜楽
−仲入り−
長命    道楽

予定では栄楽師匠が出るはずが、
どういうわけかこの日はお休み。
代わりに仲入りの竜楽師匠が長めのネタ。
1人少なくても損したと思われないよう、
との竜楽師匠の取り計らい。
事実上、これがトリネタのようなもので、
これを聞けただけでも足を運んだ甲斐があったというものでした。

前座の愛二郎さんは愛楽師匠の弟子であるとともに実子でもあるとのこと。
珍しくマクラでその辺を語っていました。

らっ好さんはラッコに似てるからこの名。
亀戸梅屋敷寄席がスタートした時には、
今のような高座はなかったようで、
忍者ショーをやるための舞台として作ったのが始まりなのだとか。

竜楽師匠、前述の通り1人少ない枠をカバーするために長めの二番煎じ。
火事のマクラから入ったので、火事息子?
と思いましたが火の用心から二番煎じ。
たっぷりと楽しませてもらいました。

トリは道楽師匠。こちらは初めて。
明るい高座で客席も湧いておりました。

年末は満員の客席もこの日はゆったり。
少なすぎるのもなんですが、
やはり落語はのんびり楽しめるぐらいが良いですね。
今年も無理なく足を運びたいと思います。

恐懼謹言。


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2024/12/27 亀戸梅屋敷寄席(主任:三遊亭好の助)

2024年12月27日 | 噺とか
今年の落語納めは亀戸梅屋敷。
池袋の白鳥師匠も考えたのですが、
今年は亀戸でコンパクトに。
昨年の新真打の満堂師匠や、
人気者の兼好師匠もポイント。
開場前からの行列で満員の会場でした。

真田小僧     げんき
河豚鍋      萬丸
落語免許センター 満堂
−仲入り−
紙入れ      兼好
御慶       好の助

満堂師匠は真打後はじめて。
大部分が今年を振り返るマクラで、
本編は代表作らしい新作。

兼好師匠の紙入れはよくあるものでなく、
ちょっとした変化球バージョン?
下げも異なっておりました。

トリの好の助師匠は御慶。
正月などによくかかる噺と認識していますが、実際に聞いたのははじめて。
年の瀬らしい縁起のいい噺ですね。

ということで、コンパクトに楽しい亀戸馬屋敷で本年の落語納めでした。

余談。
今日のような大入時にありがちなのが、
後から来る人の席をキープする行為で、
毎回これに嫌な思いをします。
開演前に堂々と入ってきて、
こっちこっち、と招き寄せて前方の席を陣取る。
亀戸では月に何度かある大入りの日、
何らかの注意喚起があるといいなぁと思ってしまいます。
開口一番の前座さんに声かけするのも自由ですが、私個人としては??
概ねマナーのいい印象の亀戸ですが、
今日はこんな方があったりして少し残念。
ま、そんな日もあります。

恐懼謹言。
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2024/12/04末廣亭昼席(主任:入船亭扇辰)

2024年12月04日 | 噺とか
師走になりました。
久しぶりの末廣亭へ。
昼の部開演後まもなくの新二つ目の扇兆さんから。

真田小僧   扇兆
漫謡     おしどり
湯屋番    柳枝
寄合酒    一九
民謡     あまね
手話のすすめ 菊千代
初音の鼓   正朝
奇術     美智・美登
権兵衛狸   馬の助
掛取漫才   小さん
─仲入り─
もぐら泥   扇橋
漫才     笑組
蛙茶番    一朝
ぐつぐつ   小ゑん
太神楽    翁家社中
田能久    扇辰

平日の昼席ながらなかなかの盛況。
団体さんや遠方からのお客さんも多かったようです。
笑いはそこまで多くない感じで、
寄せの初心者の方が多かったかな?

柳枝師匠や一九師匠は久しぶりでした。
民謡のあまねさんは初めまして。
お若いながらなかなかの実力。
新真打になって間もない扇橋師匠もかなりいい感じでした。

トリの扇辰師匠、昼のトリということで少し軽めの噺になったでしょうか。
とはいえ、こちらも楽しませていただきました。
年内に定席にもう一度ぐらい足を運びたいところです。

恐懼謹言。
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2024/11/08 国立演芸場 春風亭梅朝 真打披露

2024年11月08日 | 噺とか
国立演芸場は建て替えのため、
深川江戸資料館の小ホールでの興行。
以前はつる子師匠の披露目で紀尾井ホールへ足を運びましたが、
こちらの会場は初めて。
本日が梅朝師匠トリの千秋楽、
会場はほぼ満席の盛況でした。

道灌   らいち
初天神  市若
猫の皿  柳朝
奇術   夢葉
財前五郎 玉の輔
鮑のし  一朝
−仲入り−
真打昇進披露口上
天狗裁き さん喬
太神楽  勝丸
唖の釣り 梅朝

市若さんの初天神は独自のくすぐり多め。
声も大きく会場を沸かしていました。

一朝門下惣領弟子の柳朝師匠も噺の中に母説を織り混ぜながら丁寧な猫の皿。

夢葉先生の手品もいつもより時間長め。
流れるようなセリフと共に脱力させつつ、
しっかりやるところはしっかりの奇術。

玉の輔師匠は口上の司会として前回も顔付けされていました。
いつものマクラから定番の財前五郎。
安定の面白さです。

出番が変わって仲入り前に一朝師匠。
お祝いの意図もあるのか、鮑のし。
鸚鵡返しも啖呵も気持ちのいい一席。

口上は玉の輔師匠の司会で、柳朝・一朝・さん喬の各師匠。
おめでたい雰囲気と共に、口を揃えて新真打の梅朝さんのことを落ち着きない、と。
とはいえ、落ち着きないのは色々なことに気がつくからであり、
そんなキャラクターは誰からも愛される。
彼の悪口を言う人は一人もいない、と、
その人柄がよく伝わってきました。

なお、梅朝というのは古い名前で、
明治期には鶯春亭梅朝という噺家がいたそうですが、亭号な感じが難しい他の理由で春風亭になったとか。

仲入り後はさん喬師匠の天狗裁き。
こちらも安定の面白さ。
勝丸さんの短い太神楽を経てトリへ。

この時点で10分程度押していたこともあるのか、梅朝師匠は当初予定していたネタがあったのですが、と前置きしてから唖の釣りへ。
トリネタとしては少し軽めながら、
この日の客席の雰囲気として人情話よりもこちらの方が合っていたと思います。
後半のジェスチャーで語るあたり、
コミカルでとても楽しませてもらいました。

披露目のお祝いムードはいつきても良いものです。
普段から特別に追いかけていた噺家さんではありませんが、
大きく飛躍することを願いたいものです。

恐懼謹言。

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2024/10/27 柳家小袁治 出前寄席

2024年10月27日 | 噺とか
葛飾区の地区センターで行われる地域寄席に行ってきました。
木戸銭無料のありがたい落語会。
参加するのははじめてですが、
既に10回以上続いているそうな。

公民館の小ホームは8割程度の入り。
高齢者を対象とした健康相談もあり、
客層は高めといった感じ。
地域のお偉方に続いて葛飾区長の挨拶も。
なかなか気合が入っています。
そんな挨拶に続いて小袁治師匠登場。

プログラムには仲入りを挟んで二席、
とありましたが実際は続けて下記の二席。

紀州  小袁治
ねずみ 小袁治

本日が衆議院選挙の投票日ということで、
談志師匠の参議院選挙にまつわるエピソードから始まって、
総理大臣になりたくてもなれない人、
というところから本題の紀州へ。
余計な入れ事もなくスタンダードな形式。
軽めの一席ながらマクラと合わせて30分。

ここで下りるのかと思いきや、
話題は旅の話へと続きます。
奥様が山形の出身という話題から、
東北にまつわるあれこれ。
ネタはねずみで、久しぶりに聞きました。
たっぷりのネタは無料では勿体無いクオリティで、
ありがたく聞かせていただきました。

紀州もねずみも余計に足さず、引かず、
それでいて十分に楽しいものでした。
無料の地域寄席でこれだけ聞けるのは嬉しい限り。
日曜の午後、満足の地域寄席でした。

恐懼謹言。

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2024/10/23 連雀亭昼席(主任:三遊亭兼太郎)

2024年10月23日 | 噺とか
時間ができたので連雀亭へ。
鈴本昼席の小ゑん師匠の芝居も気になりつつ、長丁場を避けての連雀亭でした。
落語協会、芸術教会、立川流、圓楽一門会の4派が揃うのはなかなか珍しいかも。

初音の鼓    一猿
転宅      うぃん
つる      茶光
荒大名の茶の湯 兼太郎

一猿さんはかなりご無沙汰。
最近パーマを当ててイメチェンした枕、
てっきり床屋の話に行くのかと思いきや、
道具屋の話になって初音の鼓。
この噺もそこまで多く聞くわけでなく、
久しぶりに聴きました。
一猿さん、こんな人なんだなーと、
良い意味で気づく一席でした。
幸先のいい開口一番。

続く立川うぃんさんは初めまして。
前説からなかなかいい感じで飛ばしつつ、
2人目ながらもそこそこ大きめのネタ。
文蔵師匠でよく聞く印象ですが、
こちらもなかなか芸達者。
手玉に取られる泥棒とがいい感じ。

上方の茶光さんはこの日1番のヒットかも。
演題は定番のつるですが、
上方由来のネタというより、
かなりの改作を交えながらも違和感なく爆笑をさらうあたり、さすがでした。
不覚にも目に涙を浮かべて笑ってしまいました。
つ離れしていない客席も大いに沸きます。

トリの兼太郎さん。
師匠の兼好さんを先日亀戸で拝見。
話し方とか意識しているのか、そっくり。
客先をいじりつつ、講談と落語の違いに触れつつ、荒大名の茶の湯へ。
以前、小朝師匠で聞いて以来ですかね。
地噺である良さを生かしながら笑いを取りながら話が展開。
茶光さんのおかげで客先も温まっており、
終始笑いの溢れる楽しい一席でした。

平日の昼下がり、連雀亭ののんびりしながらもレベルの高い4人の芸に触れられて、
なんとも得した気分。

やはり連雀亭はいいですね。
ちなみに今年で10周年なんですって。

恐懼謹言。

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