西巣鴨のスタジオフォー。
四の日昼席には度々足を運んでいましたが、二つ目さん3人が出る巣ごもり寄席は初。
かねてより聞いてみたかった朝枝さんが出るということもあって、予約してみました。
大船軒サンドウヰッチ物語 松麻呂
庭蟹 晴太
甲府い 朝枝
松麻呂さんは先日までこちらで宮本武蔵の17回連続公演を終えたばかりなんだそうで。
この日は宮本武蔵から離れて新作で、
宝井琴星作の大船軒のサンドイッチにまつわる誕生秘話。
実話がベースのようですが、かなり創作?
歴史の大物、黒田清隆も登場します。
笑いどころはそこまで多くないものの、
豆知識もあったりで、へえー、
となるようなそんな楽しい講談。
晴太さんは明るいマクラから本題に入ると、
ぐっと雰囲気の出る噺家さん。
たびたび聞く洒落番頭でしたが、
細部がよく知っているものとは違い、
その差異も面白く聴かせてもらいました。
トリの朝枝さん。今日はこの人が目当て。
やはり雰囲気、オーラがありますね。
良い意味で歳相応でないそんな感じ。
マクラもそこそこに本題は甲府い。
この噺を今まできちんと聴いておらず、
今日出会えたことがまずラッキー。
人情味あふれる江戸っ子の親方と、
朴訥ながらも真摯な態度の善吉。
それぞれの人物描写も面白く、
しっかりと引き込まれてしまった30分。
いやー、これは人気が出るわけだ。
開演から1時間半ほどのコンパクトながら、
千円というのは連雀亭同様のお手軽さ。
交通の便はやや劣るものの、
雰囲気もよく顔付けによってはぜひまた足を運んでみたいものです。
満足しつつ夏のような陽気の巣鴨を後にしました。
恐懼謹言。