恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

7/28(火)花緑弟子の会@らくごカフェ

2020年07月28日 | 噺とか
月に1度、神保町のらくごカフェで行われている「柳家花緑弟子の会」です。
なんでも今日が73回目ということで、長く続いている会です。
奇特なスポンサーさんのおかげで500円という木戸銭は破格といえます。
調べてみたら2月に来て以来2度目。
ちょうどその頃がコロナの流行り始めでした。
今日はその時よりも少しだけ多めのお客さん。

「洒落番頭」  花飛
「青菜」    勧之助
-仲入り-
「親子酒」   緑助

開口一番は花飛さん。コロナ禍でのマクラから始まります。
マスクの着用に関するあれこれ。
今となってはコロナ予防に欠かせないマスクですが、
夏のこの時期は暑くて仕方ないですよね。
本題は「洒落番頭」。
たびたび寄席でもかかる噺ですが、あんまりしっかりとは聞いていないような。
定吉のうまく立ち回るあたりとか、番頭さんの苦悩とか、
出てくる登場人物がみんな生き生きと描かれている楽しいお話。

続く勧之助は今回唯一の真打。
花緑師匠の弟子が入れ代わり立ち代わり出るこの会ですが、
同じ噺が出ても演者が違うとみんなその話の趣が変わってくる、と。
10人いる弟子もみんなそれぞれ個性的なんです、と。
特に一番弟子の台所おさん師匠とのエピソードをあれこれ。
うーん、たしかに客としておさん師匠を見ていると楽しくて笑えるのですが、
身内にいるとなかなかどうして厄介かもしれませんね。
そんなマクラをたっぷりと振りつつ「青菜」へ。
最近よくこの噺に出会うような気もしますが、
やはり演者が違うと噺の趣も違うわけで。
時間に余裕があったのか、お屋敷での植木屋さんと旦那のやり取りを丁寧に。
どうしても間延びしてしまいがちなのですが、
独自のくすぐりなんかも入っていて油断なりません。
のんびりゆったり、そして楽しく聞ける「青菜」でした。

トリは緑助さん。
出身が静岡の浜松市ということでご当地で盛んなサッカー関連の話をいくつか。
かつて住んでいたマンションに某Jリーグ選手が住んでいた思い出から、
コロナ禍で仕事がない中、YouTubeチャンネルを開設した話まで。
とにかくこの時期の二つ目さんは仕事が飛んで大変だったことでしょう。
オンラインを除いて客前でやるのは今日が初めてなんだとか。
噺はおなじみの「親子酒」か、と思いましたが、
これも新しく覚えていて演じる機会を逸していた噺なんだそうな。
なんとなくこの噺を聞くのは年配の師匠から聞く機会が多く、
どうしても若い人が演じるのはあまり見ないような。
通り一辺倒の「親子酒」ではなく、現代風のアレンジもいくつかありましたかね。
若手の演じる「親子酒」にもいろいろな発見があるもので。

この日も14時開演で15時半には終演。
平日ながらいい時間を過ごさせてもらいました。

恐懼謹言。
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7/25(土)池袋演芸場昼席(主任:古今亭菊志ん)

2020年07月25日 | 噺とか
こちらも7月から営業を再開した池袋演芸場。
他の定席に比べて客席数が少ないため、39席限定という状況。
これじゃ満員の時の黒門亭よりも少ないですよねぇ。
休業期間中にチケット売り場を改装したため、ちょっと趣も変わりました。
昨今の感染者数増に歯止めがかからない中、
この日の客席は10人ちょっとという入りでした。
真偽のほどはわかりませんが、平日に4人だったこともあったそうで、
これじゃ噺家さんが思い出話で語るかつての池袋のようです。
客としてはゆったり座席を使えていいのかもしれませんがねぇ。
たぶん、今日は楽屋の前座さんなんかも合わせると、
客席の人数よりも多かったんだろうなぁ。

「道灌」      駒平
「猫と金魚」    志ん松
「目薬」      文蔵
「お菊の皿」    菊太楼
「漫才」      おしどり
「無学者」     小はだ
「ミステリーな午後」 小ゑん
-仲入り-
「四段目」     柳勢
「夏泥」      小袁治
「ジャグリング」   ストレート松浦
「付き馬」     菊志ん

文蔵師匠は今日の午後から博多なんだそうで、早めに上がる。
文蔵師匠の「目薬」は初めて聞いたように思います。
池袋でもこういう軽い噺をするんだなぁという思いと、
その中にもおかみさんの妙に色っぽい所作など、
楽しみどころは多々ありました。
小ゑん師匠との「鉄千早」リレーは何度も聞いているので、
今日はこれで正解。

小はださんは二つ目昇進したばかり。
前座さんのころちょいちょいお見掛けはしていました。
本来の出番よりも遅くなっているため、
気負わぬようにという思いは語っておられましたが、少し硬い?
これからの活躍に注目です。

小ゑん師匠のネタは久しぶりに「ミステリーな午後」でした。
数ある小ゑん師匠のネタの中でも完成度の高いネタだと思います。
この日の前日に行われていた白酒師匠との二人会、行きたかったなぁ。

真打昇進直後にコロナ禍に巻き込まれてしまった玉屋柳勢師匠。
タイミングが悪くて披露目もできなかったそうなのですが、
今後、その代替公演が行われるとのこと。
とはいえ、また感染者が増えていく中で、どうなるやらとぼやいておられましたが。
何とか無事に披露目ができることを祈るのみです。
ネタは正統派の「四段目」でした。

続く代演は、正雀師匠に代わって小袁治師匠。
こちらもコロナの影響で仕事が飛びまくって大変だったと。
そんな近況から、かつて泥棒を捕まえたお手柄の話をあれこれ。
んー、さすがに警察も逮捕協力者と犯人は間違えないでしょうけどねぇ。
そんなエピソードから「夏泥」へ。この時期良くかかります。
ところが、聞いていると知っているものとはずいぶんと違っていて、
サゲの部分も通常のものとは異なっていました。
調べてみると先代の小さん師匠の型のようですが、
もともとは上方落語からの移植。そちらをもとにしているようでした。
良くかかるメジャーなところでもいろんな形があるものです。

トリは菊志ん師匠。こちらも随分とご無沙汰です。
マクラではやはりこのコロナ禍の中での苦労をあれこれと。
菊志ん師匠も、ひところはずいぶんと寄席の出番でお見掛けしましたが、
ここのところはちょっとご無沙汰気味でしたが、
なんとなく廓話のイメージがあるんですよね。
この日も何をやるかと思ったら、「付き馬」で、やはり吉原の話。
この噺も久しぶりに聞きました。
まじめに考えるととんでもない男のトンデモ噺なんですが、
ここまで痛快にやられるとね、という感じ。
たっぷりと楽しませてもらいました。

先日の鈴本に続いて寄席も閑散としています。
これから夏休み本番になる中で、
何の気兼ねもなく寄席の空間を楽しめる日が来ることを祈るのみ。

恐懼謹言。
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7/21(火)鈴本演芸場昼席(主任:橘家圓太郎)

2020年07月21日 | 噺とか
7月に再開した鈴本演芸場にやってきました。
池袋演芸場と迷って、結局こちらへ。
ソーシャルディスタンスに配慮して席は間引きされており、 入場の際には検温とアルコール消毒。
このへんは末廣亭などとも同じですね。
平日の昼席ということもあって、客席はかなりゆったりした感じでした。
時間の都合により、ぴっかり☆さんの途中から。

「湯屋番」      ぴっかり☆
「曲ごま」      紋之助
「黄金の大黒」    彦三
「初天神」      さん喬
-仲入り-
「漫才」       ロケット団
「マキシムド吞兵衛」  玉の輔
「袈裟御前」     小朝
「紙切り」      二楽(藤井聡太・アンパンマン)
「三方一両損」    一朝
-仲入り-
「ものまね」     小猫
「夕立勘五郎」    志ん輔
「夏泥」       一之輔
「粋曲」       小菊
「かんしゃく」     圓太郎

玉の輔師匠は久しぶりにお見掛けしました。
おなじみの白鳥師匠作「マキシムド吞兵衛」も久しぶりでした。
というか、そもそもこの芝居の顔付けが小朝一門勢ぞろいですもんね。

小朝師匠も鈴本で見るのは初めてかもしれません。
ずいぶん前に浅草で見て以来という感じ。ネタはその時も「袈裟御前」でしたかね。
なかなか寄席でお見掛けしない、かつての落語界のホープともいうべきか。
その辺の評判は今どうなっているんでしょうねぇ。

一朝師匠の「三方一両損」はこれぞという感じの気持ちのいい江戸弁。
そうそう、やっぱり一朝師匠はこれだよなぁと感じさせる一席でした。

トリの圓太郎師匠は「かんしゃく」でした。
これまでの自粛期間でいわゆる「コロナ太り」してしまって、
今では移動の際はほとんど公共交通機関は使わずに生活しているそうな。
今日も板橋の自宅から8km歩いてきたというんだから大したもの。
かつてはトライアスロンやってたんですもんね。体力あります。
そのさなか、スポーツウェアに身を包んだ67歳49kgと思しき女性が、
信号待ちの際に隣にくると、おもむろにアボカドを取り出してかじりだすエピソードを。
いやはや、ネタだとしてもかなり面白いエピソードだったのですが、
そんな女性はつつましやかであるべきというような価値観に触れて本題へ。
以前、小満ん師匠で聞いて演題がわからず、ご教示いただいた記憶があります。
設定の関係からなのか、あまり寄席でも聞かないかなーなどと思いますが、
圓太郎師匠の旦那のキャラクターがいい具合にマッチしていて楽しませてもらいました。

平日の昼席、のんびりとした寄席の雰囲気はいいものですね。
残念なのは、高座の演者の一言一言に過剰に反応するお客や、
本題に入った途端に演題をつぶやいたり、
そんな無粋なお客が近くにいたってことでしょうか。
演者の言葉にいちいち「えー」とか近くでつぶやかれるのも不快だし、
みんな知っているであろう演目を聞こえるようにつぶやいたり。
「黄金の大黒かー」とか、「ここでこうなっちゃうんだよなぁ」とか。
自分の家でテレビ見てるんじゃないんだから。
これも寄席が長く開いていなかったことの弊害なんですかね。
そんなことを気にしている私もまだまだ人間ができていません。

恐懼謹言。
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7/11(土)連雀亭 ワンコインから昼席の続き

2020年07月12日 | 噺とか
ワンコイン寄席に引き続き、昼席へ。

【ワンコイン】
「なやみ」   笑二
「大工調べ」  金の助
「試し酒」   伸しん

【昼席】
「棒鱈」    伸しん
「元寇」    紅佳
「だくだく」   吉緑
「お札はがし」 こなぎ

昼席に続いて伸しんさんが今度は開口一番で出てきます。
ワンコインと同じお客さんがいますね、とちょっとやりづらそう。
まぁこういうことも往々にしてあるんでしょうけど、
演者が引き続きっていうのはあまり例がないのかな?
そんな感じで始まった伸しんさんはまたしても酒の話。
酔っぱらいの職人から始まったので、これは、と思いましたが。
最近の鈴本の配信で2度ほど聞いていますが、これも好きな噺。
「試し酒」の酒の飲み方ともまた違うし、
当たり前ながら田舎侍の演じ方もまた先ほどとは全く趣が違っていて、
伸しんさんらしい楽しい「棒鱈」でした。

続いて講談は紅佳さん。一度、広小路亭でお会いしていますかね。
全然知らなかったのですが、以前はNHKのアナウンサーをされていたんですね。
こういう異色の経歴をもたれている方というのも面白い限りで。
コロナの休業期間中、とにかく時間があったのでいろんなことに挑戦されたそう。
YouTubeチャンネルを開設されたのもその一環だそうで、
高座から客席の様子を撮影されていました。うーむ、どこかで見切れてしまうのか。
そんな中で稽古したという今日の演題は「元寇」という、
鎌倉時代の蒙古襲来にまつわるエピソードを。
歴史でもこの辺りは結構好きなところなので、面白く聞かせてもらいました。
フビライの中国訛りとか、しょうもない演出も好きですね
北条時宗、というべきところがたびたび北条時頼になっていたのはご愛敬。
ご本人も冷や汗でした。でも楽しい一席。

テンションの高い紅佳さんに続いて落語は吉緑さん。
この方の独演会にも何度か足を運んでいますが、今日は久しぶり。
ディズニーが再開したことに触れ、熱狂するファンを連雀亭に重ねる。
これは先日のスタジオフォーで文菊師匠が同じような話をされていましたが、
いずれにしても演者も客もどちらも熱を入れすぎないのが寄席のいいところだ、と。
そんなところから噺は「だくだく」へ。この噺も久しぶりでしょうかね。
これこそ落語らしいしょうもない話なんですが、客席は大いに受けていました。
吉緑さん、日に日に落ち着きが見られていくように思います。
いい感じでトリへ。

再び講談で、こなぎさん。こちらは初めてお目にかかります。
コロナの自粛中、体重増になってしまいつつもなかなかダイエットできないと。
着物は調整できる衣服とはいえ、それにも限度がある、とのこと。
世の中の多くの社会人はコロナ太りを気にしているわけですが、
それはどこも変わりませんね。
夏の定番はというと怪談、ということで牡丹灯籠の「お札はがし」へ。
落語では聞いていますが、講談では初めてになります。
やはりどうしても幽霊を描く描写があるので不気味な感じはするのですが、
それぞれの登場人物の葛藤が伝わってくるというか、
ついつい引き込まれてしまって、あっという間でございました。

落語もそうなのですが、特にこれと気負っていないといろんな発見があったり。
今回の場合は、初めて会う演者さんと、なかなか馴染みのない講談に触れるいい機会でした。
定席で聞き馴染んだ師匠方の話を聞く楽しみもあれば、今日みたいな楽しみもある、ということで。

恐懼謹言。
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7/11(土)連雀亭ワンコイン寄席から昼席

2020年07月11日 | 噺とか
本日より7月中席となりまして、各地の寄席の顔付けも魅力的です。
池袋の昼が志ん輔師匠で、夜は柳朝師匠。
末廣亭の昼席のトリは歌武蔵師匠で、
鈴本の夜席も人気者の喬太郎師匠がトリをとる。
いずれもソーシャルディスタンスに配慮して席は減らしてあるものの、
どうしたものかとあれこれ考えていたのですが、
ここへきてコロナ感染者が連日200人越えという状態で、
これに尻込みして定席へ足を運ぶことを断念。
当初は池袋に一日籠ろうと思っていたのですが、リスクも考えざるを得ず、
短い時間で楽しもう、ということで連雀亭へまいりました。
ワンコインからきゃたぴら昼席へ居続けることに。

【ワンコイン】
「なやみ」   笑二
「大工調べ」  金の助
「試し酒」   伸しん

【昼席】
「棒鱈」    伸しん
「元寇」    紅佳
「だくだく」   吉緑
「お札はがし」 こなぎ

立川笑二さんは初めてお目にかかるでしょうか。
ちょくちょくお名前は目にするのですが、聞く機会がなく。
連雀亭が再開して、今日もお客さんは5人ぐらいだと思っていたら、満席に近いお客さん。
新作ネタおろしをしようと思っていたけど、せっかくだからやります、と。
「なやみ」という近未来を舞台にしたSFチックな新作でした。
白鳥師匠や駒治師匠などとは毛色の違う新作ですが、
最後のほうにくるとどんでん返しもあってなかなか面白い作品でした。

金の助さんも初めてお目にかかります。背の高い、すっとした印象。
若々しいながらも与太郎と棟梁のやり取りで始まって「大工調べ」の序。
まさかワンコインでこういうネタが聞けると思わなかったので、うれしい誤算。
因業な大家の様子や、与太郎のとぼけた感じなど、なかなか他にない感じ。
見せ場である棟梁の言い立てもお見事でした。
時間が許せばお裁きの場面まで行けるんでしょうけどね。

トリの伸しんさんも初めて。
もともとサラリーマンをしていて落語家に転身したお方のようで。
髪型など風貌からするとちょっとしたベテラン風です。
マクラでは酒の話から尿路結石で死にそうな痛さを体験したエピソードを。
いやー、話で聞いただけで痛そう。
そんなところから「試し酒」へ。この噺を聞くのも久しぶり。
久蔵のとぼけていながらも酒を飲み干しつつあれこれと喋りまくるあたり、
楽しく聞かせていただきました。

いずれも初めてお目にかかる面々でしたが、このワンコイン、なかなかレベル高いですね。
間引きされているとはいえ、満席に近い客席で、
コンパクトで上質な時間を過ごすことができました。
で、引き続き昼席へ

恐懼謹言。
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7/4(土)第147回 四の日昼席@スタジオフォー

2020年07月04日 | 噺とか
スタジオフォーで毎月4日に行われている落語会です。
参加するのは昨年の5月に続いて2回目です。
人気のある師匠方が出演されるので、いつも盛況のようですが、
この日も開場時間の後に行ったら9割がた席が埋まっていてびっくり。
もう少し余裕をもって来ればよかったのですが、
どうもうちからは行きにくいところにありまして。
開演前には用意されていた39席は満席になっておりました。

コロナ対策で高座の前には透明のフィルム?シート?があるスタイル。
先月の再開時からこんな感じだったそうですが、
実際にそんな感じで高座を聞くのも初めて。
とはいえ、落語が始まってしまうとそこまで気にならなかったような。
演者さんは大変でしょうけどね。

「手紙無筆」    馬石
「まんじゅうこわい」 文菊
「同窓会」     駒治
-仲入り-
「粗忽長屋」    やまと
「竹の水仙」    左橋

この会は前座さんがいないのと、出演順も日によって変わります。
この後の仕事の関係か、馬石師匠が開口一番。なんか贅沢な気分ですね。
噺の本編は「手紙無筆」でした。
この噺も寄席などでよく聞くのですが、馬石師匠では初めてかも。
途中で切ってしまうことなく、本来のサゲのところまでいきます。
馬石師匠の飄々とした感じがよくマッチして面白く聞かせてもらいました。

文菊師匠の「まんじゅうこわい」も初めて聞くように思います。
まんじゅうを食べる所作は「長短」でたくさん聞かせてもらってますがね。
馬石師匠といい、なんとなく会場の雰囲気に合わせたのでしょうかね。
定番を立て続けに聞くことになりましたが、それもまたいいもので。

駒治師匠の新作は「同窓会」というネタで、これは初聴。
公式HPにも開設が掲載されているので、比較的有名な噺なのでしょうか。
で、あればこそここで聞けたのは何ともありがたい限りで。
25年前の甲子園の決勝戦でエラーをしてしまった大山君のお話。
細かい設定とか、ネーミングセンスとか、よく作りこまれていますよね。
ちなみに、駒治師匠、このコロナ騒ぎの中で免許を取るため教習所通いしてるそうな。

やまと師匠はオンライン落語会の苦労あれこれ。
たしかにらくごは生で聴きたいというのは私もそうなのですが、
配信もかなり普及してきましたもんね。
鈴本演芸場が無料で配信をしていますが、
無料があるとなかなかお金を払ってオンライン配信を聞こうという気にもならないのですが、
それでもやらなければならないのが商売のかかった噺家さんの悲哀でしょうか。
噺の本編は「粗忽長屋」でこちらも寄席でやるより丁寧に。
ここまで駒治師匠を除いては比較的定番続きですね。

トリは左橋師匠。
オンライン落語会ではなく、オンライン飲み会をやってみたエピソードから。
オンライン飲み会もちょっと旬を過ぎた感じなんですかね。
というか、そもそも今日の客層から見るに、
ほとんどのお客さんにはオンライン配信もオンライン飲み会も無縁な気が・・・。
で、本題の「竹の水仙」。
そこまでたくさん聞いたことのある噺ではないのですが、
最終的には聞いていて顔がほころんでしまうような、そんな噺。
マクラからサゲまでちょうど30分。
脇本陣の主人の感じとか、甚五郎の描き方とか、なんとも楽しい一席でした。

ここのところ寄席よりも落語会に足を運びがちなのですが、
本格的に寄席の定席も興行を再開してくる中で、
ちょっと定席にも足を運んで見ようかと思いつつあります。

恐懼謹言。
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