恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

3/14(土)亀戸梅屋敷寄席(主任:三遊亭萬橘)

2020年03月14日 | 噺とか
先週に引き続き、亀戸梅屋敷寄席に足を運びました。
時節柄、様々な落語会が次々と中止になり、黒門亭ですら中止になる中、
連雀亭やらくごカフェ、そしてこの梅屋敷寄席は本当に頼りになります。
コロナに負けず、なんとか継続してほしいものですが。
それでも会場には20人程度のお客さんが足を運んでいました。

「桃太郎」   楽べえ
「狸札」    楽八
「付き馬」   好の助
-仲入り-
「親子酒」   楽市
「次の御用日」 萬橘

多くのお客さんが萬橘師匠お目当てだったようです。
「次の御用日」という噺で、これは初めて聞きました。
もともと上方の落語のようですが、東京でもそこそこやっている人もいるようで。
萬橘師匠の滑らかな口調と、コミカルなしぐさが楽しい話なのですが、
どうも途中から繰り返される「アーッ!」の部分でお腹いっぱいに。
萬橘師匠お目当ての客席の皆様は大満足だったようですが。
もっとも、この噺を聞いたのも初めてなので、
もう一度聞くと印象も変わるのかも。

そんななか、今日一番良かったのが好の助師匠。
先週はトリに上がって軽い噺で終わったのですが、
この日は仲入りの出番でそこそこしっかりと時間をかけた口演。
「付き馬」自体も久しぶりに聞いた噺なのですが、
これがまた純粋に噺の面白さをしっかりと引き出していて、面白い。
若い衆の振り回され具合や豹変するところなんかも良いですねぇ。
改めて好の助師匠の魅力を感じさせられたように思います。

東京では史上最も早い開花宣言が行われた今日ですが、
終わって外に出てみると季節外れの雪が舞っているというおかしな天気。
異常気象やらコロナウイルスやら、早く世の中落ち着くといいのですが。

恐懼謹言。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3/9(月)連雀亭ワンコイン寄席

2020年03月09日 | 噺とか
世間のコロナウィルスの影響もあって本日はお休み。
定席に足を運ぶ気にもならず、連雀亭のワンコインへ。
いずれも落語協会に所属する3名の高座でした。
こういこともままあるのでしょうかね。

「ターミネーター初天神」 ふう丈
「一目上がり」 一刀
「鮑のし」   花飛

平日のワンコインだからなのか、ご時世なのか、
この日の客席はわずかに6名。
もう、こんな記事を書いていると特定されてしまいそうなので、
あれこれと細かいことはやめておきます。

ふう丈さんの「ターミネーター初天神」が一番攻撃力ありましたかね。
始まった途端、ここで「初天神」もないだろうと思いましたが、
やはり普通にはやらないですよね。
落語に詳しい人だからこそ笑えるようなネタが端々に。
楽しい一席で、これを聞けただけでも来た甲斐があったというもの。

一刀さん・花飛さんも、笑いはそこまで多くはなかったものの、
基本に忠実にしっかり、という印象でした。
どうも最初の一席のインパクトが強かっただけに・・・。

平日のワンコイン寄席、いろいろな発見があります。
ただ、ここに来られるときっていうのは私からするとかなりレアなので・・・。
数々の落語会が中止になる中で、
ここも中止にならないことを切に祈ります。

恐懼謹言。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3/7(土)亀戸演芸会@亀戸梅屋敷

2020年03月07日 | 噺とか
正式名称は「亀戸梅屋敷寄席」だと思うのですが、
終演後のホワイトボードに「亀戸演芸会」とあったので、そんなタイトル。

世間を騒がせる新型コロナウィルスの影響で、
本来ならば今日開催されるはずだった国立演芸場の「花形演芸会」も中止に。
そこに顔付けされていたメンバーを救済する意味もあってか、
三遊亭好の助師匠が主催して急遽この会を開催したんだとか。
告知されたのが10日前ということでしたが、開場はほぼ満員。
コロナへの不安はどこへやらといった感じですが・・・。

「壷算」   宮治
「厩火事」  志ん吉
「花見小僧」 夢丸
-仲入り-
「刀屋」   天どん
「代書屋」  好の助

開口一番は宮治さん。いきなりながら、かなりの熱量です。
池袋で行われている松之丞改め伯山襲名披露興行をあれこれといじりつつ、
「壷算」へと入っていきます。が、これも通り一辺倒のものではなく、
世相やらコロナウィルスやらを交えつつ、面白おかしな展開へ。
客席も大いに沸いて、開口一番から大盛り上がり。
脱線しすぎて途中でこんがらかってしまいましたが、
自粛ムードで中止が相次ぐ落語会を嘆く噺家さんの気持ちが表れた高座だったかも。

二番目に上がるのが志ん吉さん。
花形演芸会でのレギュラーを狙っていたにもかかわらず今回が中止。
相模原の若手落語会に向けても意気込んでいたのにこれも中止。
この辺の残念な思いを語りつつ、一花さんと馬久さんの結婚にも触れ、
そんなエピソードを交えた「厩火事」になりました。
志ん吉さんの鉄板ネタは「紙入れ」だそうですが、
それと同様、女性の色っぽさのようなものがうまく表されています。

続いては三笑亭夢丸さん。この方も久しぶりにお目にかかります。
これまたやはりコロナの影響で中止になる落語会へのあれこれ。
2歳ちょっとの娘さんからも心配される有様なんだそうで。
噺はこれからの季節にちょうどいい「花見小僧」で、この噺もご無沙汰。
この噺の型もいろいろあるのか、ところどころ聞き覚えのないところも。
定吉のうろたえぶりとか悪ノリぶりとか、あれこれ楽しませていただきました。

仲入りの後は天どん師匠。
前に「花見小僧」が出ていたので、よもやとは思いましたが、
「おせつ徳三郎」の後編にあたる「刀屋」を口演されました。
かなり以前に下北沢の独演会で天どん師匠から通しで聞いていましたが、
まさかこんな形で聞くことになるとは嬉しい誤算。
「花見小僧」に比べると何となく暗いトーンの噺ですが、
そこはしっかりと笑いをとってくる天どん師匠、さすがというところ。
サゲの部分間際も以前聞いた時からはかなり変化していたような。
噺も進化するもんですね。

トリに上がった好の助師匠。今回初めてお目にかかります。
2年前に林家九蔵襲名問題で話題になったぐらいしか知らず。
OGPイメージ

なぜ林家正蔵は、三遊亭好の助の林家九蔵襲名に待ったをかけたのか(堀井 憲一郎) @gendai_biz

「悪しき前例を作りたくない」。林家正蔵はそう言って、三遊亭好の助の林家九蔵襲名に待ったをかけた。いったいなぜ?

現代ビジネス

 

詳しいことはあまりわからないのですが、あれこれ調べると評判は上々。
楽しみにしておりましたが、最後にさらっと「代書屋」を。
好楽一門の弟子入りの方法やら近年のらくごブームのことなどを交えつつ、
短いながらも楽しい高座でありました。ところどころドギツイ内容もありましたが・・・。
終演後、応援する意味も込めて幻の「林家九蔵」手ぬぐいを買い求めてしまいました。

こういう大変なご時世の中、こういう会を開くのも大変なこと。
その心意気、大切にしたいものです。
くれぐれも落語会や寄席からコロナ感染者を出さないことを祈りつつ。

恐懼謹言。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする