恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

8/31(木)池袋演芸場 余一会「喬弟仁義」

2017年08月31日 | 噺とか
8月のいよいよ押し迫ってまいりました。
池袋の余一会・昼の部は柳家さん喬門下で喬太郎師匠とその弟弟子の会です。
前売り券をずいぶん前に入手していました。
前座なし、お囃子さんなしのこじんまりした会です。
平日の昼ということもあって、満席にはならず。程よい感じです。

喬之助「引越の夢」
喬志郎「芋俵」
やなぎ「転失気」
-仲入り-
小傳次「きゃいのう」
小んぶ「安兵衛狐」
喬太郎「すなっくらんどぞめき」

・喬太郎師匠の「すなっくらんどぞめき」は、「二階ぞめき」風の新作。
 これといって言葉にはできない池袋の良さを語る語る。
 「すなっくらんど」というのが池袋の地下にあったそうで、
 年齢的に私は知らなかったのですが、すごいところがあったんですね。
 ほかにも飲み屋の話やら立ち食いそばの話などなど。
 喬太郎師匠の池袋への愛着を感じさせる作品ですねぇ。

・小傳次師匠の「きゃいのう」は初めて聞きました。
 小傳次師匠には寄席で普段かからない話を聞かせてもらえることが多いような。

・やなぎさんの「転失気」はどういうわけか30分を超える熱演で、
 もう高座の上は汗まみれになろうという状態。
 よく聞く噺なので、ここまで誇張せんでも・・・と思ってしまいましたが、
 会場は大いに笑っておりましたよ。

なんにせよ、池袋演芸場付近のあの猥雑な雰囲気はいいですね。
なんとなく多国籍な感じもありましたが、
喬太郎師匠の話で改めて池袋の味のある風景を見つめなおしてみたくなります。

恐懼謹言。
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8/30(水)末廣亭昼席~夜席

2017年08月30日 | 噺とか
夏の終わりに池袋か鈴本か迷って結局、末廣亭へ。
いろいろと用を済ませて途中の円丈師匠のところから。

【昼の部】
円 丈「新・寿限無」
小 雪「太神楽」
権太楼「代書屋」
-仲入り-
粋 歌「すぶや」
ホームラン「漫才」
扇 好「浮世床」
一之輔「大安売り」
二 楽「紙切り(六ちゃんの花見・逆さ富士)」
歌る多「子別れ(子は鎹)」

【夜の部】
彦 星「元犬」
正太郎「反対俥」
のだゆき「音楽」
扇 辰「道灌」
ひな太郎「幇間腹」
ホンキートンク「漫才」
馬 桜「持参金」
さん八「小さんと陛下」
美智・美登「奇術」
歌之介「龍馬伝」
今 松「干物箱」
-お仲入り-
彦 丸「ぞろぞろ」
にゃん子・金魚「漫才」
正 朝「紙入れ」
小ゑん「漫談(マクラだけ)」
仙三郎社中「太神楽」
正 雀「怪談・江島屋騒動」

・歌る多師匠、普段はそこまですごいなーと思っていなかったのですが、この日は聞かせます。
 会場内での涙を流している人が多数。
 んー、こういう力もあるんだなぁと改めて感心しました。

・一之輔師匠の「大安売」は初めて。他の人では何回か聞いていますが。
 なんだろうなぁ、あんまりらしくないというか。

・さん八師匠の小さんの思い出は初めて聞きました。
 歴史の生き証人って感じですねぇ。

・小ゑん師匠、時間の関係かマクラを長めに振って終わってしまった。残念・・・。

・夜トリは正雀師匠。ろうそくを立て、照明を落としての怪談話。
 寄席のこの手の怪談話は初めてでしたが、演出も面白いもんですね。
 噺の後のかっぽれは彦丸師匠とともに。

夏も終わりですねぇ。

恐懼謹言。
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8/23(水)末廣亭昼席

2017年08月24日 | 噺とか
何もやることがない、とばかりに夏休みも終わった末廣亭の昼席へ。
昼席から何となく夜の部の仲入りまで居続けました。
しかしまぁ、昼と夜でこんなにも雰囲気が変わるのか、という一日でした。

【昼の部】
ぐんま「たらちね」
歌 扇「看板の一」
米粒写経「漫才」
一之輔「真田小僧」
左 橋「祇園会」
アサダ二世「奇術」
しん平「漫談(火傷した上あごの皮の取り方)」
朝 馬「源平盛衰記」
ぺぺ桜井「ギター漫談」
扇 治「幽霊タクシー」
円 丈「シンデレラ伝説」
小 雪「太神楽」
権太楼「代書屋」
-仲入り-
美るく「金魚の芸者」
ホームラン「漫才」
扇 好「あくび指南」
小団治「ぜんざい公社」
正 楽「紙切り(金魚売り・末廣亭・朝顔に釣瓶取られてもらい水・クワガタ)」
歌る多「西行」

【夜の部】
緑 助「つる」
左 吉「堀之内」
のだゆき「音楽」
扇 辰「権兵衛狸」
ひな太郎「強情灸」
ホンキートンク「漫才」
馬 桜「のめる」
さん八「替り目」
美智・美登「奇術(パン時計)」
歌之介「圓歌伝」
伯 楽「たがや」

夜の部になるとほとんどお客さんが入れ替わり、客席もまばら。
んでもって、あれだけあった客席お反応がほぼなくなるという息の詰まる空間に。
あー、かつての池袋ってこんな感じだったんだろうなぁ。
ほとんどが夜のトリの正雀師匠目当てなのかしら。
ホンキートンクがかなり流れを変えて盛り上げたのですが・・・
平日の寄席ってやっぱり独特の空気があります。

恐懼謹言。
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8/21(月)夜のビックショー@なかのZERO小ホール

2017年08月23日 | 噺とか
かつては市馬師匠と喬太郎師匠の「ふたりのビックショー」だったそうな。
ころころ名前が変わるらしいのですが・・・

市 若「寿限無」
一之輔「加賀の千代」
兼 好「壷算」
喬太郎「旅の帳尻」
-仲入り-
寒空はだか「漫談」
市 馬「鰻の幇間」

喬太郎師匠はまさかの「旅の帳尻」でした。
約1週間前にプークで聞いたばかり。
あー、と思ったのですが、かなり手直しがされていてそこはびっくり。
わずかな間でも噺ってどんどん変わって進化するもんなんですねぇ。

以上、備忘録。

恐懼謹言。
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8/20(日)SKIPシティ落語会 三遊亭白鳥・桃月庵白酒二人会

2017年08月20日 | 噺とか
埼玉県川口市にあるSKIPシティ映像ホールでの落語会です。
過去に2度ほど足を運んでいます。
交通の便があまりよくないところなので、地元のお客さんがメインでしょうか。
にもかかわらず、開場時間の30分前には30人近く行列ができていました。

あおもり「子ほめ」
白 酒「喧嘩長屋」
白 鳥「恋する蛇女」
-仲入り-
白 鳥「千葉棒鱈」
白 酒「青菜」

・白酒師匠は先日まで高熱で休んでいて、今日も全身が痛むのだそうで。
 なんでも、年明けに歯の治療、5月に肺炎にかかりというあんばいで、
 体があちこち大変なんだそうです。忙しいでしょうからねぇ。
 いろいろなマクラを振って手短に「喧嘩長屋」でした。

・白鳥師匠の1席目は予告通り「恋する蛇女」でした。
 初めて聞いたのですが、これも面白いですねぇ。
 途中、サゲにつながる部分をすっかり抜いてしまっていたことに気づき、
 あとから強引に回収するというハプニングも。
 「三題噺なんかをやってるから、こういうこともできるんだ!」
 と、豪語されていましたがそれはそうだろうなぁ。
 もう2度と聞けないでしょう。

・白鳥師匠2席目は「千葉棒鱈」。
 埼玉県での公演なので、千葉ネタが通じにくかったのかなっていうのがありましたが、
 千葉に近い東京に住んでいる私からすると、あるあるネタの宝庫でした。
 埼玉県の自虐ネタをあちこちにちりばめていましたが、それはそれでいい感じ。

・白酒師匠、トリで「青菜」でした。
 一昨日、大阪で上方版のこれを聞いていたので、
 ここで白酒師匠の「青菜」が聞けてよかった。
 独特の間の取り方とか、ちょいちょい入れてくるくすぐりがたまらなく面白い。

ダブルホワイトの二人会でしたが、存分に楽しませてもらいました。

恐懼謹言。
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8/18(金)天満天神繁昌亭 昼席

2017年08月20日 | 噺とか
大阪へ行ってまいりました。たまには上方落語を、と。
2年前のこの時期にも観光できたことがあったのですが、
今回で2回目になります。
大阪唯一の定席ということで、事前に前売りを買っていってきました。

二 葉「つる」
三四郎「YとN」
文 華「落語講座+小噺」
いわみせいじ「似顔絵」
恭 瓶「大安売」
松 枝「七度狐」
-仲入り-
あさ吉「鯉盗人」
三 風「桃太郎」
福 矢「青菜」
鶴 笑「あたま山」

夏休み親子ウィークということもあって、お子さんも多く来場。
ほとんどの座席が埋まっている盛況ぶりでした。
しかし、こうしてみると多くの落語の噺は上方のものが江戸に移植されて、
というのが多いんですねぇ。
普段は江戸落語で慣れているので、知っている噺も少し印象が変わります。
いや、本来はこっちが元祖なわけなんですが。

・二葉さん「つる」、は江戸の噺と大して変わりません。
 ただ、登場人物がやっぱり違うんですね。

・三四郎さん「YとN」は新作落語。
 この方は笑点の若手大喜利で何度か見ていましたので、知ってるなーと。
 寺の跡取り息子と病院の跡取り娘が結婚して、業務提携・・・みたいな噺。
 いやいや、これは面白かった。

・文華さんは子供向けに落語の所作やストーリーの解説などを中心に。
 江戸落語と共通するところもあればそうでないところもあり。 
 聞いていて、へーと思うこと多々。

・いわみせいじさんは漫画家で、唯一2年前にもここで拝見していました。
 漫画家さんが寄席に出るというのも驚きなのですが、
 驚きの方法で次々と似顔絵を仕上げていくのはまさに名人芸。

・恭瓶さんの「大安売」、東京でもよく聞く噺ですが大枠は一緒。
 細かいところの描写が違うのはなるほどなーと。

・松枝さん「七度狐」は、上方落語らしく三味線を入れた「はめもの入り」でたっぷり。
 下座さんと演者さんの息がしっかりあってないとできない芸当ですよね。
 こういうのはすごいなぁと改めて感心します。
 本題に入る前のフリップを使った怖い話も大うけでした。

・あさ吉さんの「鯉盗人」は小噺ですが、それをゆっくりと。

・三風さん「桃太郎」も大筋は同じ。関西弁でやるとまた印象も違うもの。
 マクラで東京の子供は上品だ、とおっしゃってましたが本当かなぁ。

・福矢さんは「青菜」でした。イワシじゃなくておからなんですね。

・笑鶴さん「あたま山」これがすごかった。
 ザーッと大筋を話してしまって、最後の最後に人形を使って「あたま山」の描写を演じる。
 しかも森山直太朗「さくら」の歌にのせて。
 こういうのって東京じゃ見られないですよねぇ。
 驚きました。

やはりいろんな文化の違いのある上方落語。
楽しませてもらったひと時した。

恐懼謹言。
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8/15(火)浅草演芸ホール 納涼住吉踊り

2017年08月16日 | 噺とか
夏の吉例、浅草の住吉踊り興行に行ってきました。
こりゃもう落語を楽しむというよりも観光イベントに近い。
朝の9時から整理券を配布するという気合の入りよう。
9時40分ごろに行って整理券は40番台。儲かるねぇ。
久しぶりに10時から21時まで11時間居続けてしまいました。
腰が痛い、尻が痛い。
昼の部だけで帰ってもよかったんですが、夜の顔付けを見るとね。
備忘録的に演者と演目を。

【昼の部】
乃ゝ香「子ほめ」
昇 也「ん廻し」
志ん吉「漫談」
おしどり「音曲漫才」
ぼたん「初天神」
志ん陽「うなぎ屋」
ホンキ-トンク「漫才」
白 酒「ざる屋」
金 時「替り目」
楽 一「紙切り(夏祭・大阪城)」
左 橋「宮戸川」
 茜 「幸せの黄色い旗」
笑 組「漫才」
とん馬「小噺」
菊千代「金明竹」
子 猫「ものまね」
吉 窓「動物園」
圓 丈「落語アンケート」
花島皆子「奇術」
雷 蔵「こり相撲」
馬 風「楽屋外伝」
にゃん子金魚「漫才」
木久扇「明るい選挙」
歌之介「圓歌伝」
志ん彌「浮世床」
小円歌「三味線漫談(両国風景)」
駒 三「後生鰻」
納涼住吉踊り

【夜の部】
かな文「寄合酒」
なな子「みそ豆」
錦 平「宗論」
一風千風「漫才」
喬之助「つる」
小団治「大安売」
アサダ二世「奇術」
権太楼「代書屋」
さん喬「長短」
正 楽「紙切り(美人の幽霊・高校野球・住吉踊り)」
たけ平「扇の的」
鉄 平「堀之内」
ホ-ムラン「漫才」
三 三「茄子娘」
市 馬「芋俵」
ペペ桜井「ギター漫談」
喬太郎「ウルトラのつる」
勝 丸「太神楽」
正 蔵「ねずみ」

・住吉踊り、やっぱり豪華で華麗ですね。
 これを目当てに見にくるお客さんが多いのもわかります。

・夜の部の権太楼・さん喬両師匠は鈴本で交代でトリを取っています。
 あちらは指定で完売になっているわけで。
 これもこれで豪華メンバーですね。

・喬太郎師匠「ウルトラのつる」は、これもさすがというところ。
 ウルトラネタには時々当たりますが、これは初めて。

・正蔵師匠、マクラはいつも通りのをサラッとやって本題へ。
 これをいじった白鳥師匠の「萩の月の由来」を先に聞いてしまっていたので、
 そっちを思い出しながら聞いてしまいました。

恐懼謹言。
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8/13(日)新作落語お盆寄席@プーク人形劇場

2017年08月14日 | 噺とか
お盆と年末年始に恒例で行われている新作落語の会です。
3日間にわたって今日から始まるわけですが、私はこの初日に。

あおもり「死ねない」
天どん「消えずの行灯」
わん丈「苗字」
枝太郎「刑務所の中」
彦いち「という」
-仲入り-
鯉 朝「あまやどり」
喬太郎「旅の帳尻」

・あおもりさん「死ねない」は、余命宣告された父を見舞う話。
 んー、噺の内容としては悪くないんでしょうが…

・天どん師匠は本来なら仲入り後の出番のはずなのですが、
 事情によりここに移動。わん丈さん曰く「早く帰りたかった」らしい。
 話は、先日の一之輔師匠との会で発表したものでした。
 舞台が古典という設定の新作落語です。
 前回聴いた時から少し手直しがされていて、登場人物が前回は男二人だったのが、
 お花と半七というまるで「宮戸川」のような二人に変更。
 あー、こっちのほうがわかりやすいかなぁという感じ。
 相変わらずの「ばかやろー、このやろー」は健在。

・わん丈さんは苗字にまつわるお話。
 マクラでさんざん自分がリア充であるということを宣言しつつ、
 スーツを仕立てて名前を入れてもらったら間違えられた話まで。
 関西弁が使えるって芸の上で大きなアドバンテージだよなぁと思います。
 話の内容も、相手の名前が思い出せないっていうありがちなネタですが、
 ちょいちょい笑いが入れてあって面白い。
 二つ目なりたてとはいえ、安心して笑えます。

・枝太郎師匠、「チーム芸協」という意気込みで熱演。
 歌丸師匠のドラマやるんですね。知らなかった。
 キャスティングについていじりながら本題へ。
 刑務所の中で繰り広げられるドタバタ。
 面白いのですが、あともうひと押しというところ。

・彦いち師匠はマクラでひょんなことから大型バイクの免許を取ることになった話を。
 何がきっかけで物事が動くかってわからないもんですね。
 「という」というお話でした。
 ネタ話を披露するおかしな家族が登場するのですが、これも面白い。
 「~という話はどう?」というのが決め台詞。

・鯉朝師匠「あまやどり」は、鯉八さんの作った新作がモデルになっているそう。
 私の理解力が足りないのか、下げがいまいちわからず・・・

・喬太郎師匠「旅の帳尻」は、先日の鈴本で行われた三題噺で作られた最初の作品。
 まさかここで見ることができるとは。
 お題は「不正経理・清宮・傷心旅行」でした。
 やはりなかでも完成度の高い作品は再演されるのですね。
 いろいろなブログ等で内容は書かれていますので割愛しますが、
 よく時間でここまでの作品が作れるなぁと。

新作落語づくし、少し狭い客席でしたが楽しく過ごすことができました。

恐懼謹言。
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8/12(土)黒門亭 1部

2017年08月12日 | 噺とか
久しぶりの黒門亭へ。
この時期はどこの寄席もお盆の特別興行ですので、
こういう時の黒門亭は重宝します。
とはいえ、明日13日は顔付けがいいので行列必至。
ということで、今日行くのが吉かな、と。

寿 伴「子ほめ」
歌 扇「紙入れ」
馬るこ「船徳」
-仲入り-
馬 玉「夏泥」
扇 辰「麻のれん」

・前座の寿伴さん、いやー面白いですね。
 聞きなれた噺なのですが、細かい描写に違いも。
 安心して聴ける一方、笑いを入れてあるのがいいですね。

・歌扇さん「紙入れ」もよく聞く噺ですが、
 ここのところの世の中の不倫騒動もあるのでね。
 「噺家は世情のアラで飯を食い」とはよく言ったものです。
 おかみさんが色っぽいですね。

・馬るこ師匠、今日で一番の笑いを取っていました。
 この日、地方営業に出てめくりを送ったところ、
 それがかえって来ておらず、コピー機を駆使してめくりを用意したそうです。
 「馬」の字はたくさんあるからいいとして、「る」は歌る多師匠から、
 「こ」は林家あんこさんの文字を借りてめくりを用意したそうな。
 でもって、旅のマクラでは東南アジアでぼったくられた話、
 カンボジアでロケットランチャーを打った話など、もうこれが面白い。
 旅の話から無理やりつなげてまさかの「船徳」。
 独自のくすぐりなんかも多くて楽しめました。
 新進気鋭の真打、ですね。

・馬玉師匠、若手真打の実力派だと思うのですが、あまり聴いたことがありませんでした。
 改めて当代の馬生師匠に発声だったり話しぶりが似ているなぁと。
 飄々と、淡々と演じるあたりをこの後の扇辰師匠からいじられていました。

・扇辰師匠はネタ出しで「麻のれん」でした。
 以前に一之輔師匠で聞いたことがある噺ですが、
 これも今はTVなどでは放送できないでしょうね。
 そこに絡めてNHKで放映する「落語ザムービー」の収録の話も。
 按摩の杢市の演じ方が秀逸。
 しかしまぁ、今の世の中、蚊帳も見かけなくなりましたねぇ。

恐懼謹言。
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8/4(金)鈴本演芸場夜席 三題噺地獄

2017年08月04日 | 噺とか
喬太郎師匠の三題噺の興行です。
三題噺はかつて白鳥師匠のそれに行ったことがありまして、
噺を楽しむのはもちろん、新たな噺が生まれる瞬間に立ち会う、
というのが何とも言えない楽しみなのかもしれません。
仕事が終わって急ぎ足で上野・鈴本へ。

ぐんま「たらちね」
翁家社中「太神楽」
喬之助「堀の内」
喬太郎&喬之助「お題取り」
菊之丞「湯屋番」
アサダ二世「奇術」
扇 辰「一眼国」
白 鳥「アジアそば」
-仲入り-
ホンキートンク「漫才」
扇 遊「子ほめ」
二 楽「紙切り(シャブを打つバルタン星人桃太郎・猫又にシャブを打つ女の子)」
喬太郎「蕎麦と湖」(ギャル・懐中時計・ダムに沈んだ村)

・お題取りでは10のお題のうちから3つが絞られました。
 私も喬太郎師匠に指名していただき、お題を出したのですが、
 抽選で残念ながら漏れてしまいました。
 まぁまぁ、それでもいいのですよ。

・白鳥師匠「アジアそば」は2回目。
 マクラでの「二楽師匠の激やせは絶対に薬だ」という話で紙切りに影響も。
 鉄板の笑いで、三題噺にも大いに影響を与えています。
 白鳥師匠だからこそ三題噺の苦しさがわかっているんだろうなぁ。

・喬太郎師匠は「蕎麦と湖」。
 結婚を決意した19歳の彩菜(彩乃?)が結婚を反対され、
 相談を受けた祖母が曾祖母の恋愛話を聞かせて説く話。
 
 曾祖母の葬儀のため、19歳になるギャル彩菜は田舎の祖母宅へ帰る。
 その際、19歳ながらも同い年の彼氏と結婚することが祖母に知られる。
 当然ながら母である美代子はそんな歳で結婚なんて、と反対する。
 話を聞いた祖母は、穏やかな口調で彩菜に話を聞かせる。
 彩菜の曾祖父母も周囲の反対を押し切って駆け落ちしたことを伝える。
 曾祖母はトメ、曾祖父は清次郎という名前で、当時はモガ・モボとよばれる若者。
 田舎暮らしに耐えかねたトメと清次郎は村からの駆け落ちを決意する。
 駆け落ちしたのち、蕎麦屋での厳しい修行を乗り越える。
 厳しい修行の中、トメは父親からくすねた懐中時計を清次郎に渡して絆を深め、
 親方からも認められて成功を収める。
 成功を収めて故郷へ帰るも、すでに故郷の村はダムに沈んだ村に成り果てていた。
 悔しい思いをしながらも、二人は村で蕎麦を栽培しながら生きていくことを決意する。


 というようなお話。

いやー、本当にこの手の三題噺を作って口演するってすごいなと思います。
もちろん完成された古典とか新作とは違うけど。
噺が完成する瞬間に立ち会う。これってやっぱり感動します。
笑いを取りながらも観客を魅了する。
そんな喬太郎師匠。さすがですね。

恐懼謹言。
 
 
 
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