またしてもワンコイン寄席に。
前日に出番の変更があって、
本来は春風亭吉好さんだったところに、
三遊亭ふう丈が代演という形になり、
全員が落語協会の出演者になりました。
少し時間があったので、行って来ました。
会場は大体10人ぐらい。
前回は札止めになりましたが、
これぐらいがちょうどいいですね。
「たらちね」 緑助
「芋俵」 㐂いち
「アンテナ」 ふう丈
緑助さんから始まるワンコイン。
マクラでは話題の漫画、「あかね噺」についてあれこれと。
若い層にも人気があるということで、
先日のらくごカフェに出演した際も、
明らかに「あかね」の客と思しき女子中学生が落語を見に来ていたエピソード。
真偽の程は定かではありませんが、
落語を楽しむ裾野が広がるのはいいこと。
そんなお客さんとの縁、という話題から、
「たらちね」へ。
いくつかパターンはあると思いですが、
言い立ての部分は長いパターンで。
天どん師匠がアレンジする「タラチネ」もこのパターンを踏襲していますね。
最後まで行かず、お焼香のところで切る。
前座話だ鍛えたであろう「たらちね」。
楽しませていただきました。
気になったのは、八五郎が大家さんのことを隠居、と呼ぶシーンがあったこと。
大した事ではないんですがね。
続く㐂いちさんは国立で見て以来。
今日の出演者は前座時代の同期ながら、
決して仲良くなることがなかった、
そんな不思議なメンバーなんです、と、
皮肉を交えてあれこれ。
こういう話し方も師匠譲りですかね。
泥棒にまつわる小噺を少し振ってから、
「芋俵」へと入りました。
先日の国立では少しウトウトしてしまったものの、
この日は楽しく聴かせていただきました。
泥棒の若い衆のやりとりが軽妙で楽しいですね。
トリのふう丈さんは急遽の代演。
一昨日が誕生日だったそうで。
この流れで古典かなーと思いきや、
新作の「アンテナ」という噺。
とある中学校に転校生がくる、
という一見よくあるストーリーですが、
ここはやはり円丈一門のパワーでしょう、
落語ならではの技法を用いてどんどんぶっ飛んだ展開になります。
頭にアンテナの生えた転校生マサオが繰り広げるドタバタが楽しい、そんな新作。
調べてみると今月末の池袋で行われる、
二つ目勉強会でネタ出しされていました。
一度連雀亭で試験的に、という感じなのかもしれませんね。
こういう新作、どんどん聴いていきたいものです。
コンパクトに楽しめるワンコイン寄席。
時間が比較的とれるこの時期だからこそ、
足を運べるわけですが、
来るたびに発見があるのは嬉しい限り。
さ、夏もそろそろ終わりですね。
恐懼謹言。