一応、前回からの続きです。
久しぶりに寄席の記録を。
突発性難聴を発症してからおよそ1ヶ月が過ぎました。
状況は本当に少しずつ改善しているかな?という感じで、
画期的な変化というものは感じられません。
ただ、リモートワークで使うイヤホン越しに、
右耳に少し音声が入ってきているかな?という変化はあります。
音域によっては聞き取りにくいのですが、
それでも入院中はイヤホンの音が全く聞こえなかったので、
そこは大きな変化だと喜びたいものです。
さて、そんな中でずっと足を運んでいなかった寄席へ行ってきました。
鈴本演芸場の昼席では蜃気楼龍玉師匠がトリをとっており、
冬の噺八選と題して、大ネタをネタ出ししているわけです。
耳がこうなって、しばらく演芸から足が遠ざかっていましたが、
久しぶりに足を運んでみました。
もちろん心配事もあって、やはりざわついたところや、
大きな声の出るところでは音が割れた感じで耳に入ってくるので、
マイクを使う鈴本ではどうかな、という不安があったので、
開演からフルにいるのではなく、仲入り後の幕見という制度を使い、
短時間、かつ割引で演芸を楽しむことに。
演目はこんな感じ。
「粋曲」 小菊
「子ほめ」 雲助
「猫の皿」 志ん陽
「紙切り」 正楽
「火事息子」 龍玉
仲入りの時間に合わせていくと、幕見を利用するお客さんが列を成していました。
やはり根強い龍玉ファンがいるんですね。
そして演目も魅力的ですからね。
中に入ると、そこまで人は多くはないものの、距離をとりつつそこそこの数。
やや前方、そして聞こえる左耳に配慮して会場やや下手に席を確保。
仲入りの終わり直前に前座さんが場内の注意をするのですが、
このマイク越しの声がやはり右耳には響くんです。
あー、やっぱりなーと思いつつ、高座は三味線の小菊師匠。
これもまたやはり右耳にはそれなりの刺激になって入ってくる。
もちろん気になって耳栓をするレベルはではないのですが、気にはなる。
んー、と思いつつ、その後の雲助師匠と志ん陽師匠の高座。
細かいこと言うと客席の拍手も耳に響くんです。
寄席復帰はちょっと早かったかなーなどとも思いましたが、
トリの龍玉師匠が上がり、噺を聞くうちにそんなことは忘れてしまいました。
「火事息子」という噺は、ずいぶん前に黒門亭で馬石師匠で聞いて以来。
あの頃と違って自分も人の親になったりなんかしましたので、
聞きながらちょっと感じ入るところがありました。
いやー、いいですね。
親の子を思う気持ちと、そして子の親を思う気持ち。
しみじみと今日来てよかったなと思いました。
耳はまだまだ完治からは程遠いのですが、
好きな寄席に足を運べたことは大いなる前進だと思っています。
突発性難聴の大いなる敵はストレス、
自分の好きなことができるというのは、
治療にもプラスになるはず。
そんな勝手な解釈も許されますかね。
少しずつ、かつての生活を取り戻していきます。
続きます。
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