昨日は実兄(JA5CHQ)の命日であった。兄が亡くなって早くも丸三年が過ぎた。正午頃に義姉が職場から昼食の為に実家に帰ると思ったので正午前に我家を出て正午調度の時間に実家に到着したが会社の事務所も実家の入口も施錠されて入り込む事が出来ないので仕方なく車の中で暫く時間待ちをする事にした。10分程で事務員さんが返って来たので「姉は何時頃に帰って来るの?」と聞いてみたら「何時も大体13時頃ですよ」の返事・・・此れは予想外の展開で1時間近い待ち時間が出来て仕舞った。家に入れればテレビでも見ながら気長に待てるのだが其れも無理な状況であった。
仕方が無いので実家の周辺を時間潰しを兼ねてぐるりと一回りしたが私が良く遊びに行った御近所は全ての家が新しく建て替えられて居て昔の面影がある家は一軒も無く何か凄く寂しい感じがした。然も我家の直ぐ隣の御夫婦だけは顔見知りで会って挨拶しても私が何処の誰だったかは解かるが其れ以外の家は皆、代替わりをして居て双方が何処の誰かは解からない状態にある。
余り変って居ないのは子供の頃に遊び廻った竹薮や田んぼ周辺の景色で子供の頃に鬱蒼とした森や竹薮の中に秘密基地を作ったり今は違法だが竹にモチを巻き付けてメジロを取る仕掛けをした場所等を見て廻ったが可也整地が進み其の大きさは当時と比較すると半分以下の大きさに変ったり300mくらい先に有った防風林を兼ねて居た15本近い松林は全ての松が切り取られて景色が一変して居た。私が実家から独立して既に42年に成るが時々実家に行く機会が有っても車での往来に成るので昨日の様にじっくりと周辺を歩いて廻る事が無かっただけに周囲の人や物全てが変り果てて時の流れを実感し寂しさを感じた。
1時間近く周辺を歩いて帰ったら姉も帰って来たので仏壇にお供えをして手を合わせてきた。私が退職してほんの此の前まで泊まり込みの出張先で水力発電所の水管の板圧測定現場で兄と一緒に仕事をしたり、実家に行くと必ず「時間が有るんなら無線室へ行こう。」と誘われると仕事そっちのけで無線の話ばかりして居た時から早くも3年の月日が過ぎたとは思えないのだが現実は兄と会う事や話をする事も出来ずに本当に寂しい限り、姉の話だと兄が無線室に閉籠もって過ごして居る時が一番楽しそうだったので事務所の横に有った無線室は未だに整理する気持ちには成れず此の部屋は保々開かずの部屋になって内部は其の侭の状態の様だ。周りの風景は時の流れの中で殆ど変って仕舞ったが私の中で兄との思い出は変る事無く今でも鮮明に残っている。