天に続く道を下りながら知床国道~斜里国道に跨る真っ直ぐな道を18Km程を走り抜けると車は斜里町から小清水町に入った。天に続く直線道路の最後をユックリと右にカーブし小清水北陽工場を過ぎた処で直角に右折し次にオホーツク海が見えると自然に道路は左カーブしオホーツク海と汽水湖である涛沸湖が見え始め車は其の間を少し進むと「小清水原生花園」が右側に見えて来た。
此の小清水原生花園は網走市から斜里町までの間の観光スポットとしては特に有名な場所なので私も初めて訪れた時は可也の期待感を持って居たが其の現実を見て少し驚いて仕舞った。私の想像では綺麗に整地された中に花壇が沢山在り、其処には色とりどりの多種多様な綺麗な花が咲き乱れて居る植物園に近いイメージの観光スポットと思い込んで居たが現実とのギャップは可也の物であった。実際の此の場所は散策しながら此処に自生した花を見て回るコースで人工的な手は余り加えられていない感じに見えて(実際は手入れは勿論の事、可也、手は加えられて居るのだろうが?其れが感じられない状態)自然界其の物であった。私の様な田舎育ちの者には此処全体が特別な感じはせず、田舎の其処辺の道端を散策して居る感じで想像して居た世界とは大きく違って居た。北海道内には此の様な豊富町のサロベツ原野や浜頓別町にはベニヤ原生花園等が在り其々訪れたが保々大同小異である。
今回、姉は初めての知床・斜里方面の観光旅行だったので此処に案内したが残念な事に自生する花々のシーズンには既に遅過ぎたのか?昨年に結構見られた「ヒオウギアヤメ」や「エゾスカシユリ」の花は無く、写真の様にハマナスとエゾキスゲが僅かに残って居る程度で非常に寂しい状態で在った。然し女性二人には花より海辺の「泣き砂海岸」に興味が在った様で足元が汚れるにも関わらず喜んで砂浜を歩いて試していた。
此の日は結構暑く「喉が渇いたので北海道産のミルクを飲もう」と云う事に成り売店に入ったらお客さんが少なく暇を持て余して居た土産物売り場の北海道選抜の叔母ちゃん連合軍と徳島産姉妹連合の世間話が始まり話に入れない私は原生花園展示の写真展を見に行き、「ソロソロ潮時かな?」と売り場に戻ったら姉妹連合は両手に、お土産物は勿論の事、服まで買って居たので如何やら此の対決は北海道選抜のやり手小母さんに軍配が上がった様であった。