共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

久しぶりのヘヴィローテーション…

2015年02月14日 20時21分30秒 | 日記
昨日から我が携帯電話の状態は一進一退を続けております。ただ、貧乏性な私としては、つながるうちは使い続けようと思ってしまっていたりもします…。

ところで、今日は何だか頭が重くて朝からスッキリしませんでした。午後になってもその状況は変わらず、本当は出かけようかと思っていたのですが、とうとう家にいたまま一日が経ってしまいました。理由は分かりませんが、何だか気持ちが塞いでしまったことが一つと、もう一つ理由がありました。実は、朝目覚めた時からモーツァルトの《ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調》がエンドレスで流れ続けて止まらなくなってしまったからなのです。

もともとヴィオラという地味な存在の楽器がソリストになる機会そのものがあまり無く、たまに協奏曲があったとしてもバルトークやシュニトケといったあまり名前の知られていない作曲家の作品が殆どで、なかなか一般の世界では理解してもらえません。その中でこの協奏交響曲は、ヴァイオリンとのデュオながらモーツァルトというビッグネームの残した数少ないソロレパートリーなので、音楽大学でヴィオラを専攻する学生は間違いなく手がける作品なのです。

そんなわけで、当然のことながら不肖私もこの曲を手がけたことがありました。しかし、そこは敵がモーツァルトですから、そんなに最初からスイスイ上手く弾けるわけもなく、かなり躓きながらヤットコスットコ『弾いた』という感じで終わってしまいました。今日、十何年ぶりかで突然頭に浮かんできたことによって当時の苦い記憶が蘇ってきて、急激にテンションが下がったことも、出かける気力が失せた原因の一つでした。

そうは言っても曲はいい曲ですし、モーツァルトには何の罪もありませんので(当たり前だろ…)、日が暮れて落ち着いてから久しぶりに聞いてみることにしました。何がいいかと物色していたら、すごい動画がありました。なんとダヴィッドとイーゴリのオイストラフ親子がソリストとして共演しているものです。しかもヴィオラを担当しているのが父親のダヴィッドの方なのが驚きです!オーケストラはモスクワ・フィル、指揮は何とこれまたヴァイオリンの巨匠ユーディ・メニューイン!!これを生で聞いていた人たちが羨ましい…。

ということで、20世紀の巨匠達の共演をお楽しみ下さい。私も明日には何とか復活したいと思います…。

Mozart Sinfonia Concertante K 364 Violin & Viola, David & Igor Oistrakh Yehudi Menuhin Moscow Philar
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