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児童文学作家 加藤純子のblog
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南方熊楠生誕150周年記念企画展

2018年01月16日 | Weblog

           

 上野の国立科学博物館に、久しぶりに行きました。

 国立科学博物館は、すごくおもしろくて(小学生の、科学少年たちが、iPadを持って、うろうろしていたり、海外の人たちもぞろぞろ)一番の目的が、blogの3日目になってしまいました。

「100年早かった智の人」というキャッチフレーズの「南方熊楠」の企画展です。

 

 南方熊楠は、森羅万象を探求した研究者で有名です。

 熊楠は東京帝国大学の、現在の教養学部に進学。菌類標本など、植物学的な学問へ憧れを持ちます。

 アメリカ、ロンドンと留学し、野外の採集に明け暮れ、また図書館にこもり、民俗学や自然科学などの知識を吸収して行きます。

 帰国後、紀伊半島南部の、那智に住み、収集に明け暮れます。

 

 昨年、私は「ファーブル」の伝記を書きましたが、ファーブルの収集への情熱を思い起こさせるような生活でした。

 

 彼が使った顕微鏡なども展示してあり、菌類の研究者としての姿が想像できる展示です。

 神社合祀への反対運動も、森林伐採が生物の絶滅を招き、文化や精神世界にまで影響を与えるという、いわゆる「南方二書」として、環境を守る大切さを訴えています。

 

 小学校高学年くらいの少年たちが、夢中になってキャプションを読んだり、それをiPadに写したりしています。

 彼が作った「菌類図鑑」はもちろん、自然史にとどまらず、人文系の分野にまで及んだ、その活動、智の構造を知ろうと、熱心に勉強している彼らの姿も、とても興味深かったです。

 

「熊楠の頭をのぞく旅」

 まさに、そんな小さな旅を体感した、ひと時でした。 

             

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