毎年7月には、体のチェックを行っています。
腹部エコーと、頸動脈エコー、その他は一般の健診と一緒です。
けれど今年は娘の出産で慌ただしかったため、その健診を8月に行いました。
こうして健診を行うことで、また一年がんばれます。
そう言えば健診の日、待合室で74歳の女性にお声をかけられました。
「なんの検査をしていらっしゃるのですか?」
「腹部エコーです」
「それってどういう検査ですか?」
訊ねられるままに、お話していると、その方はご自分のことを話し始めました。
「私は山登りをしているんです。このあいだも、北アルプスに、友人ふたりで登ってきました。山登りには足が命です。だから、毎年下肢静脈エコーと、突然、山で脳溢血で倒れて、皆さんにご迷惑をおかけしないように、頸動脈エコーを受けているんです」
74歳とおっしゃる方が、お元気そうなお顔でそう話していました。
山登りをして、まわりの人に迷惑をかけないために健診を受ける。
実に目的意識のはっきりした、いさぎよい健診方法です。
74歳で山登りをしていらっしゃることもステキですが、迷惑をかけないためにと、きちんと健診を受けていらっしゃるその方の生きる姿勢もステキです。
それにしても74歳で、女ともだちとふたりで北アルプス踏破。
「あのね、実は滑落して、背骨の圧迫骨折もしているんです。いまでもほら、コルセット」
目を丸くして驚いている私を尻目に、その方はお茶目な笑顔をむけると、検査室に入っていきました。
(写真は、公園の藤棚)