銀座中央通り 午後2時30分
SONY α99 Planar 50mm (F2 ,1/8000sec,ISO100)
往き交う群衆を眺めながら、それがまるで群像劇を観ているような錯覚に落ちていた。
Fragile - Sting & Stevie Wonder
星が流す涙のように雨は降り続けるだろう
そう、星が流す涙のように
まるで、我々がどんなに壊れやすい存在かを知らせるように
雨は降り続けるだろう
銀座中央通り 午後2時30分
SONY α99 Planar 50mm (F2 ,1/8000sec,ISO100)
往き交う群衆を眺めながら、それがまるで群像劇を観ているような錯覚に落ちていた。
Fragile - Sting & Stevie Wonder
星が流す涙のように雨は降り続けるだろう
そう、星が流す涙のように
まるで、我々がどんなに壊れやすい存在かを知らせるように
雨は降り続けるだろう
梅雨が明けたとたん、待ってましたとばかりに猛暑がやってきた。
金沢の日中気温は連日の35度超え、
それでも夏休みとあって観光客の足は途絶えないのだが、
地元ニュースが拾う観光客の声でいちばん多いのが
「こんなに暑いとは思わなかった」である。
北陸という地域名や雪のある風景が涼しい土地を連想させるようだが、
金沢の夏は東京や大阪とくらべて遜色ないほど暑い。
したがって、兼六園や金沢城、武家屋敷跡など
日蔭がほとんどないところを長時間散策するにはじゅうぶんな熱中症対策が必要だ。
さて、そんな日中の暑さもさることながら、もっと閉口するのが熱帯夜。
ここ数日は一晩中、エアコンをつけっぱなし。
体調への影響を気にしないわけではないが、
それよりもまずは目先の睡眠というわけだ。
この先の夏バテが思いやられる。
さて、そんな夏の夜を少しでも涼しくと
「在庫」をひっかきまわして探しあてた一枚。
横浜の夜景で、青い光が印象的な夜の港だったが、
ブルーライト・ヨコハマとは「言い得て妙」と感心したことを覚えている。
横浜とはまったく関係ないが、
ずいぶんと前に訪れた夏の沖縄。
那覇、国際通りで耳にしたStay with me
沖縄のライブハウスを中心に活動していた地元バンド「アイランド」の曲、
という以外に詳しくは知らないが、
熱帯夜、むせかえるような南国の夜の喧騒とともに思い出す印象的な曲でもある。
Island - Stay with Me
「9」のつく日は空倶楽部の日。
仕事帰りに通りかかった日本橋。
黄昏の空を見上げるとそこには三越本店の堂々たる姿が...
つい、日頃携行しているGRを取り出し
人ごみも気にせずシャッターを押していた。
業績の低迷、社長交代、早期退職者募集など悩める三越。
そうは言っても、かつての栄華の象徴、この堂々たる姿に勇気をもらう人は私だけではないと思う。
がんばれ、三越。
黄昏をイメージして、なんとなくの選曲。
「名前のない馬」、「ベンチュラ・ハイウェイ」など
親しみやすいメロディ、美しいコーラスが持ち味の「アメリカ」。
地味だが、これも彼ららしい曲。
America - I Need You
仕事で白金へ出かけたときのこと。
港区の地理はだいたい把握しているが、白金周辺については空白地帯。
学生時代、在籍した運動部の出稽古で白金にある明治学院大学へ出かけたことがあったが、
もう40年近くも前のこと、キャンパスの記憶はぼんやりとはあるものの、
何に乗って、どこをどう経由して出かけたのかまったく覚えていない。
つまりは初めての土地も同然なのである。
仕事を終えたのが午後の4時半を少し回ったころ、
次の予定が入っていないこともあって、
それならばと少し歩いてみることにした。
漠然と街歩きをする時、スマホのナビなど地図はまったく見ない。
勘だけを頼りに何が現れるかわからない街並みを楽しむことが常で、
とりあえずはJR最寄駅、山手線の田町駅方向へ向かうことにした。
地下鉄の白金高輪駅から大通りを10分ほど歩いただろうか、
緩いカーブの先に慶応大学正門前という標識が見えてきた。
学生時代、くだんの出稽古で相当数の在京大学へ出かけたが、慶応大学には来たことがない。
ここが「陸の王者の...」と、新鮮に映る校舎を眺めつつ、
大通りの向こうに目を向けると、ビルの谷間が開けたところに東京タワーが見えていた。
昭和30年代生まれにとって東京タワーは永遠のランドマーク。
この瞬間、通りの向こうは赤羽橋、右方向は浜松町で左に行ったなら麻布十番に六本木...。
という具合に、頭の中に港区の地図が浮かんできた。
そして、ビル街、タワーの全景、しかも黄昏時とくれば役者が揃った絶好の「空」模様だ。
千載一遇のチャンス!
ここで、この機会を逃してなるものか、とばかりに「タワーのある風景」を激写!
しかし今、冷静に振り返ると...。
スーツ姿の、しかもいい年をしたサラリーマンが
一心不乱に東京タワーを撮り続ける姿、
周囲からすると、かなり違和感があったと思う。
ともあれ、地下鉄大江戸線の赤羽橋駅に着いたところで
この定番アングルを撮り収めとして散歩を終えることにした。
今、東京駅最寄りの常盤橋再開発では390メートルの高層ビルが計画されているという。
シャレではないが、あべのハルカスの300メートルをはるかに上回る高さだし、
その他にも再開発による高層ビル建設計画が目白押しだと聞く。
東京の空が狭くなっていく中、
ビルの谷間に垣間見える東京タワーはいかにも窮屈そうだし、
高層ビルの肩越しに見え隠れする姿などは、後輩に席を譲るかのように遠慮がちに思える。
しかし、そうは言っても東京タワーとは同世代、その姿を見つけるたびについ応援したくなるのだ。
「ずっと空の主役でいてくれよ」と。
「街はいつでも うしろ姿の幸せばかり...」
岩谷時子の名歌詞が胸にしみる。
そして、彼女たちもいなくなって、また昭和が遠くなった。
ウナ・セラ・ディ東京 ザ・ピーナッツ
「9」のつく日は空倶楽部の日
空を突き上げるようにそびえ立つ高層ビル。
ここは東京新宿副都心、右のビルが東京都庁でもう一方が新宿パークタワーだ。
こうして眺めるとまるで肩を並べるように近く感じるが
地上での直線距離にするとおおよそ300m、
徒歩だと立体的に交差する道路を昇ったり下ったりして10分程の道程となる。
さて、新宿パークタワーは低層階にショップテナントを配した複合オフィスビルで
高層階は都内屈指のラグジュアリーホテルのパークハイアット東京となっている。
つまりは、東京都庁とはまったく異質の建物と言いたいのだが
このふたつの建物、空を背景に見事に調和がとれている。
それもそのはず、どちらの設計も建築家の丹下健三氏で
とりわけ東京都庁は竣工後25年を経過していて、
執務室などではそれ相応な年月の経過を感じるが、
この外観は今だもって新鮮に目に映る。
ところで。
ゴッサムシティという街をご存知だろうか。
アメリカのコミックで何度となく映画化されているバットマンに登場する街である。
当然ながら実存していないが、
この新宿副都心のふたつのビルを含む風景をながめていると
ゴッサムシティを連想してしまうのだ。
実際にそう思う人はほかにもいるらしく、
「ゴッサムシティ」で検索すると、新宿副都心の街並み画像がいくつもヒットする。
映画では薄暗く陰鬱に表現される街だが、
多少、雲が多めながら、キンと冷えた冬晴れの空の下、
この日の東京ゴッサムシティは明るくさわやかだった。
さわやかな空と高層ビルから思いついた曲。
♪SKY-HIGH JIGSAW
むかしむかし、プロレスファンだった方にとっては
仮面のプロレスラー、空中戦を得意としたミルマスカラスの登場曲としてお馴染みかもしれない。
「9」のつく日は空倶楽部の日 ・・・今回遅刻しました(^_^;)
日本橋室町。
日本橋の北詰に位置し、江戸東京を通じてのメインストリート、
名だたる老舗が軒を連ねる一方で、一大ビジネス街でもある。
いわゆる中央通り(国道4号線)を挟んで建つのが日本橋三井タワーで、
一階部分に赤いテントが並ぶのが、老舗のひとつで高級果物の千疋屋総本店だ。
その奥に重要文化財の三井本館、三越百貨店本店など歴史的な建物が続き、
対照的に通りの手前にはYUITO、COREDO室町といった新しい複合ビルが建ち並ぶ。
メインストリートと紹介したが、この写真を見る限り車も人通りも多くない。
それもそのはず、これは出勤時の朝8時過ぎに撮ったもの、
ビジネス街とはいえ、さすがにこの時間帯は閑散としている。
出勤時と書いた通り、東京で仕事をする際、この付近に宿をとることが多い。
そのいちばんの理由が交通アクセスの良さである。
中央通りに沿って地下に降りると地下鉄銀座線、半蔵門線の三越前駅があり、
JR総武線快速の新日本橋駅へも接続している。
また、5分ほど歩けばJR神田駅で、中央線、山手線、京浜東北線と主要各線を利用することもできる。
さらに、地下鉄日比谷線の小伝馬町駅、JR秋葉原駅もじゅうぶん徒歩圏内で、
つまりはここを起点にすれば、拠点の事務所も含めて都内の仕事先へは、東西南北30分程度の移動で済む。
この利便性、通勤ラッシュに不慣れな地方人にはこの上ない魅力ということだ。
写真に話を戻す。
撮った本人が言うのもおこがましいが、どこか海外の街角のように洗練された美しさがある。
用途も所有者も竣工時期も異なる建物が並んでいるにもかかわらず、
建物が描くスカイラインと階高ラインがすっきりと通っていて、
車道や歩道が描くラインとともに同じ方向に収束するかのように見える。
都市のグランドデザインについては門外漢だが、
その整然とした様が都市の造形美として意図されたものであることは理解できる。
例えば、日本橋三井タワーにしてそう。
写真には入りきらないが、タワーの名が示すようにガラスを多用した近代的な高層ビルである。
容積率を上げること、すなわち建物の高層化は時代の要請であるが、
低層階のデザインにおいては、昔から続く街並みの踏襲にこだわったのだと思う。
昔から続く街並みと書いた。
おそらくは昭和4年(1929年)に竣工した三井本館を模範として、
その後の建物がこれに倣ったものだと思うが、
80年も昔の建築物が街並みの組成に今なお影響を与えていることは実に興味深い。
この日本橋室町界隈ではまだまだ再開発が続くという。
街の風景の何が残り、何がどう変っていくのか見続けていきたい、
静かな早朝の街角でそう思った次第である。
なんともここちよく、スタイリッシュな都会をイメージさせる曲。
日本にもこのように洗練されたポピュラーミュージックがあるのだと目からうろこ。
bonobos - Cruisin’ Cruisin’
数日前のこと、ポケットから出てきたレシートに買上げ店名が「日本電波塔店」とある。
「どこ?」...とんと覚えがない。
しばらく記憶をたどった後、ふと思いついて検索してみると...やっぱり!
「東京タワーは東京都港区にある総合電波塔の愛称である。正式名称は日本電波塔。」
...ということで、師走の東京、そぞろ歩き第三弾はここから。
東京で空を眺めると真っ先にその姿を探すのが東京タワー。
子供の頃はどこからでも眺めることができたが、
今では高層ビルのわずかな隙間から窮屈そうに顔を出すのがやっととなってしまった。
遠目にはなんとも遠慮がちで、最近の近未来的な高層ビルに比べると華奢な感じとなるが、
こうして足元から見上げると、その姿は逆に堂々としていかにも武骨だ。
さて、「せっかくここまで来たのだから」と、学生時代以来、やがて40年ぶりに上ってみることにした。
それで、今回の空倶楽部は東京タワー第一展望台から。
題して「ぐるーっと東京、空散歩」。
まずは六本木方面から。
東京を代表する高層ビル、六本木ヒルズに東京ミッドタウン。
その姿は文字通り、東西の横綱のよう。
お台場方向。
中ほどに見えるレインボーブリッジ。
その先のお台場、さらには東京湾越しに遠く千葉方面。
まるで、首都圏の空をひとり占めしたような気分。
さらに左に目を移すと晴海から、今話題の豊洲、
2020年オリンピックパラリンピックの競技会場が建設される臨海部も見渡すことができる。
最後に、港区から中央区にかけての高層ビル群を。
右端に見える褐色のビルが浜松町の世界貿易センタービルで、
これも日本の高層ビルの草分け的存在。
日本で最初の超高層ビルが霞が関ビルで貿易センターは2番目。
残念ながら再開発で取り壊しが決まっているという。
子供の頃から地図と風景を重ね合わせることが好きで、
月の三分の一ほど仕事で滞在する東京でも、
訪れた先々の景色を、頭の中の地図とつなぎ合わせて記憶している。
その地図を思い浮かべながら、
冬晴れの気持ちの良い空の下、陽が傾くまで空の散歩をじゅうぶんに楽しむことができた。
折にふれての選曲は、
冒頭、東京タワーの描写が鮮やかに綴られるバラード。
矢沢永吉 AZABU
「9」のつく日は空倶楽部の日
久々、東京での余暇を過ごした週末の午後。
高層ビルから眺めた冬晴れの空。
高層ビルの谷間で仕事をすることが多いので、
東京の空は狭くなったとついついつぼやいてしまうが、
こうして眺めると高層ビルが林立するエリアは、
港区、中央区、千代田区に集中しているとあらためて気づく。
そんなどうでもよいことを考えつつ、手前に目を移すと...
神宮の森には建設工事用に配置された重機が見える。
「いろいろ大騒ぎしたけど、いよいよ始まるらしい...」
先週だったか、新国立競技場の起工式が話題となったことを思い出した。
そんな見覚えのある景色や、知っている建物の名前をつぶやきながら、
頭の中に、高層ビルの足元に広がる地図をひとり描いていた。
小春日和。
少し遅めのランチとともに東京の空を眺めたときのとりとめもない話。
すこし陽が翳りはじめたビル街を眺めていて
ふと思いついた曲が...
ジョー山中 - 人間の証明のテーマ
「9」のつく日は空倶楽部の日
週末の午後、ホテルから眺めた東京の空。
毎週のように仕事で来ているので、そう珍しくもないはずなのに、
高層階からの東京の街はとても新鮮に映る。
そう思うのはきっと空が広いからだと思う。
港区から千代田区、中央区に林立する高層ビル街。
ふだんはそのビルの谷間を行き来しながら空を見上げている。
その狭い空が、いつのまにか自分にとっての東京の空になってしまっていたようだ。
学生の頃。
東京の空は、どこからでも東京タワーや霞が関ビルが見えるほど広かった。
それが今では、東京タワーはビルの谷間で窮屈そうだし、
霞が関ビルにいたってはどれがそうなのかさえわからなくなってしまった。
けれど、ここから眺める景色はそんな学生の頃見た広い空を思い出させてくれる。
窓際に置いたワイングラス。
ふと、その中に東京の空が映っていることに気がついた。
広角レンズにも収まりきらないビル群と空が小さなグラスの中に閉じ込められている。
まるで、東京の空をひとり占めにしたような気分。
そんな空を眺めながら、いつもと違う東京の午後を楽しんだ。
なんとなくの選曲
Jackson Browne Walls and Doors
「9」のつく日は空倶楽部の日
3月の終わり。仕事で訪れた東京でのこと。
「デンキブランでも飲むか」とふらりと入った神谷バーで空倶楽部にうってつけの話を聞いた。
たまたま、となりに座った同年代の男性。
横浜から東京の花見に来ていたそうで、千鳥ヶ淵で桜を楽しんだ後、浅草へ流れてきたのだとか。
6時近くでも、外はまだまだ明るい。
「いい花見日和でしたね」と、桜の話からその日の空の話に。
その男性、「ちょうど今、暮れかかる空から浅草を見てきた」と言う。
興味津々でさらに続きを聞くと。
雷門の前、雷門通りを挟んだビルの最上階に浅草の街やスカイツリーを一望できる場所があるのだと。
この話を聞いた途端、気もそぞろ。
半分くらい残っていたデンキブランを一気飲み、
腰を浮かしながら感謝の言葉を伝えた後(そそくさと申し訳ありませんでした・・・)、
そこ「浅草文化観光センター」へ早足に向かった。
8階の展望スペースから眺めた浅草寺一帯。
8階というと都内ではけっして高い場所ではないが、周りに障害物となるような建物もなく浅草の街が広がる。
雷門や仲見世通りを空から見下ろすなんて考えたこともなかったのでかなり印象的な光景だ。
さらに...。
スカイツリー。
下界からだと吾妻橋付近で通行人や他のカメラマンに気を遣いながら撮るところだが、
ここでは独り占め。
ひょんなことから、思いもよらない浅草の空を楽しむことができた次第。
あらためて、横浜からの男性に感謝(...今度会えたらおごります)。
...そして。
脇役に回ってしまったが、今月のお題は「花と空」。
浅草寺夜桜の空で(とってつけたように)クリア。
ジャズサックス奏者のガトー・バルビエリが亡くなった。
今年にはいってからというもの、
十代の頃から親しんだミュージシャンの訃報が続く。
さみしい限りだ。
Yo Le Canto a La Luna Gato Barbieri
最初にガトー・バルビエリを知ったアルバム「Under Fire」からの一曲
ジャズとラテンを融合した独特の世界。
情熱的なリズムに乗せて、縦横無尽に奏でる力強く、情感豊かなメロディ。
多感な時期の感動が残像のように蘇ってくる。
「9」のつく日は空倶楽部の日