花ごよみ

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ミッドナイトイーグル  (高嶋 哲夫 )

2007-10-06 | 本 さ、た行(作家)

報道カメラマンの夫、西崎勇次と、
離婚を望む妻、週刊誌記者の松永慶子。

二人の物語が平行して、
書き進められていきます。

主人公西崎は、
体力の限界と戦いながら、
度々、凍死寸前の状態に陥りながらも、
生き延びる強靱な体力の持ち主。

東京にいる妻は、
アメリカ基地を襲った、
北朝鮮の工作員をかくまい、
夫はその男の策略で墜落した、
ステルスを追うため、
登山仲間の秋山記者と北アルプスへ。


暗号名がこの小説のタイトルになっている
ミッドナイトイーグル…真夜中の鷲。

このミッドナイトイーグルは、
核爆弾を搭載した最新鋭の
ステルス爆撃機。


緊張感のある展開、
真保裕一のホワイトアウト
彷彿させます。

でも食料、薬品の調達過程など
都合よく、うまい具合に展開もしていきます。
不自然な感じもしますが、
でもこの展開がなければ
この人達は、生存不可能になるので、
まあ、仕方のないところだと思います。
話の進行上やむを得ない所でしょう。

横田基地の事件、
天狗原の墜落事故、
Bー3Aとその積み荷、
放射能の恐怖、
政府の動揺、
そして隠蔽。

このストーリーの決着はいずこに?

伍島、落合、西崎ら山に残る3人の運命。

爆撃機の周囲の状況描写は、
凄惨さを極め、
想像力を停止したくなります。
映画ならきっと目を伏せるシーン。

放射能汚染による、
首都壊滅までの残された時間。

阻止するための方法は?

家族愛も描かれていて
胸がじーんと来るシーンもあり、
降りるべき駅を乗り過ごしそうになりました。
結構、没頭出来ます。

詳しいことは書けないのですが、
自分のかすかな願い、希望は
かなえられませんでした。
この場合は仕方のないことなんでしょうね。

映画の公開も待ち遠しいです。





コメント (2)
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