ペンギン・ハイウェイ
ぼくは小学四年生、
ぼくの町に突如として、
出現したペンギンたち。
「海辺のカフェ」って
最初『海辺のカフカ』かと…
よく文字を見るとカフェでした。
大好きな歯科医院のお姉さんが、
この不思議なペンギンたちに、
関係していることに気づいたので
その謎を研究することになったぼく。
少年の住む世界は、
不思議なことがいっぱい。
色々な謎に対して、
少年は研究熱心ゆえ、実に多忙。
主人公である小学生のアオヤマ君、
おっぱいの大きな歯科医院の、
お姉さんに対するほのかな恋心、
切なさも感じられます。
ペンギン、そして不思議な海の謎を、
解明しようとする友人たちの行動、冒険心
小学生の心で現実に向かいあい
それを克服して成長していく少年たち、
たくましさを感じました。
色々展開していく不思議な出来事に
論理的なまなざしで探求していく
アオヤマ君は科学の子。
自分の立てた計画どおり実行していると
おとなになると見当もつかないほどの
えらい人間になるって本人は思っていて…
でもなんだかいままでの森見さんの作品に、
登場するのような、
大人になっている可能性も大のような…
何ともいえない不思議なかわいさと
爽やかさの残る作品でした。