カッコウの卵は誰のもの
父親はスキーの元日本代表、
彼には同じスキーヤーである、
風美という娘がいる。
彼女の母親、智代は、
風美が2歳になる前に
自ら命を断っていた。
父親である緋田は風美の母、
智代の遺品から、
風美の出生の秘密を知ってしまう。
そんななかスポーツ医学的研究の見地から、
緋田父子の遺伝子パターンを、
調べたいとの要請が来る。
そして風美への脅迫状が…
娘の出生の秘密が明かされることは
どうしても避けたい父親。
そして娘の幸せを何より望む父親。
親子の絆の危機にどう立ち向かうのか。
どんな結末が待っているのか
早く先を読みたい気持ちになります。
色々な疑念も払拭されていき
なるほどそういうことかと
ラストは霧が晴れた様な感じです。
人の行動パターンとして、
そんなことまでするのかな?
という点もありましたが…
東野圭吾の作品だから、
激似の人という文字に「分身」のように、
もしかして親子じゃなくて
クローン?
なんて思ってしまいました。
あっ、こちらの表紙、卵!!
この作品結局、
心の弱い人はいても
悪い人は登場しませんでした。
それだけに切なさが残る
物語でした。