花ごよみ

映画、本、写真など・

誘拐児 翔田 寛

2012-11-01 | 本 さ、た行(作家)


誘拐児 (講談社文庫)

事件の端緒は昭和21年の誘拐事件。

身代金受け渡し場所となった闇市。
犯人確保には失敗。
誘拐された児童はその後、
帰ってこなかった。

15年後となる昭和36年に、
事件はまた動きだす。

昭和21年の事件と、
昭和36年の事件、
二つの事件が交差する。

二組の刑事、主人公、恋人が、
事件に関する人々を追い求めて
過去と現在(といっても昭和36年)を
行き来します。

時代背景も目に浮かんできます。

先を読み進めるのが、
こわいような展開。

ラスト近くには事件の繋がりが
解明されます。

心打たれる母の愛に、
救いがありましたが
でもやはり誘拐された子が、
違う人生を生きていたらと
思ってしまいました。

第54回(2008年) 江戸川乱歩賞受賞





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