はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

防災無線

2013-10-19 17:19:30 | アカショウビンのつぶやき





今年は台風の当たり年でしょうか。
次々に日本列島を襲う強い台風。
伊豆大島の惨状は目を覆うばかりです。
以前は台風常襲地帯で、
諦めムードだった、鹿児島県。
最近はコースから外れ、大きな被害を受けていませんが
地球温暖化で凶暴になった気象災害は
いつどこで発生するかわかりません。

鹿屋市は、各戸に防災無線をとりつけることになりました。

「自分の事は自分で守る・常に新しい情報をキャッチする」

でも、無線機の取り付け期限が迫っても、市民の関心が低く
申し込みの少ない町内もあるとのこと…。

但し伊豆大島のように、
その情報が発せられないのではどうしようもありませんが。

大隅ペンクラブ勉強会です

2013-10-19 17:02:36 | アカショウビンのつぶやき

毎日新聞の投稿者で作る同好会「毎日ペンクラブ鹿児島」。
大隅地区の勉強会がありました。
毎回、作品を持ち寄り合評会形式の勉強会をしていました。
今回は、気楽に集まれる、交流会にしました。
春に着任され鹿屋を第二の故郷とおっしゃる、
三嶋祐一郎支局長を、講師に迎え、和やかな会になりました。


なぜ新聞記者を目指したのか、など、ご自分の人生を語ってくださり
あっという間に楽しい時間が過ぎてしまいました。










志布志の専念寺住職のI.法明氏。タブレット端末で
ブログを書いています。ことだま日記どうぞごらんください。


御世話役のI.咲子さん。今回も大変お世話になりました。
度々の声かけなと有難うございました。
おかげで今回は8人が参加してくださいました。

母の後ろ姿

2013-10-19 12:19:22 | はがき随筆
 実りの秋、刈り取った稲は架け干しにかけ、天日乾燥していた。それが終わると稲を家まで背負って運び脱穀していた。
 学校からモドイモドイ稲運びの手伝いをよくした。小さな背中に稲をうずたかく積み上げて運ぶ母の後ろ姿を見ながら、僕も稲を運んだ。途中疲れたので何度も「イットッ ヨクイガ」と言うと、母ちゃんが「ヨクテ バッカイデ イッチョン シゴチナラン」と気合を入れていた。僕の記憶の中には「よく働いていた母の姿」しかない。当時は米の収穫が少なくカライモご飯が主食だったが、よくあんなに元気があったものである。
  さつま町 小向井一成 2013/10/19 毎日新聞鹿児島版掲載

朝のあいさつ

2013-10-19 12:12:59 | はがき随筆
 琥珀色した木の葉が秋風に揺れて舞い落ちる。歩道の落ち葉掃きをする。
 自転車の女学生が通る。目と目が合ったので「おはようございます」とあいさつする。女学生も「おはようございます」と笑顔であいさつ。次に、知らないおじさんにもあいさつすると、返してくれた。
 朝な夕なに散歩する隣家の犬のタローは毛並みに光沢がある。鼻をクンクンしているタローと目を合わす。「目が笑ってるよ!」。タローのあいさつだろう。落ち葉掃きを続け片付けると、整然として心地よい。爽快な朝に至福のひとときを!
  姶良市 堀美代子 2013/10/18 毎日新聞鹿児島版掲載

郷愁

2013-10-19 12:06:46 | はがき随筆
 「今日は来ないからね」と週末に訪れる孫から断りの電話がくる。用意した鍋いっぱいのカレーをはて、どうしたものか。
 大鍋を温めながら、子供の頃を思い出す。当時ごちそうだったカレーにおおはしゃぎ。兄妹3人で鍋の底が見えるまでお代わりをした。父母も若く、にぎやかだった。家族のありがたさをおもう。久しぶりの帰省を何より喜んだ父の笑顔、帰り際の寂しそうな背中が浮かぶ。そして今、一人でいる母を思う。立ち込めるカレーの匂いも今夜は懐かしく、優しく心にしみる。
 かすかな虫の音に心吸い寄せられ、秋の夜長を郷愁に浸る。
  出水市 伊尻清子 2013/10/17 毎日新聞鹿児島版掲載