はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

縄跳びで絆育む児童

2015-03-09 21:50:54 | 岩国エッセイサロンより
2015年3月 9日 (月)

 岩国市   会 員   片山 清勝
 
 小学校の運動場から元気な声が聞こえる。低学年らしい児童が縄跳びをしている。
 前跳びが何回もできる子に交じって、1回の子も2回の子もいる。後ろ跳びや、シャンプ1回で複数回縄を回す子。どの子も一生懸命に見える。
 縄跳びは、回っている縄が地面に着く時にシャンプして縄を通過させる。ジャンプするタイミングで、跳べたり跳べなかったりするから面白い。どこでもできる手軽な運動であり遊びでもある。
 縄跳びをしたことがないという人は恐らく少ないだろう。2重跳びは難しく、交差跳びは神業に見えた記憶がある。
 長い縄の両端を回して何人かが連れ立って跳ぶ。全員の息が合えば続く。先日は声を掛け合って40回、50回と続いていた。運動場でのこうした育みが、和みや絆になっていくのだろう。
 春めいた日差しの下での縄跳び。汗をかいて風邪をひくな。そんなことを思いながら、子どもの頃を思い出していた。

   (2015.03.09 中国新聞「広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載