第2次世界大戦の中、昭和20年7月1日の熊本大空襲で我が 家は跡形もなく焼け落ちた。
8月15日終戦、日本は先行き不明の日々が続く。
私は翌21年4月小学校入学。 1年生時、学校代表で条幅を書く。「ヘイワナクニ 八サイ (数え年) コヤマタカコ」と力強い字が並ぶ。混沌とした中で国 民は平和を願ったのだ。
昨年は新型コロナに想定外の 災害と翻弄された1年だった。 状況は違えども平和を願う気持ちは同じだ。
あれから5年、令和3年の正月、はじめて小学1年生時の条 幅を床の間に、平和を願った。
熊本市東区 川嶋孝子(82) 2021.2.3 毎日新聞鹿児島版掲載