はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

季節感

2021-02-08 12:47:54 | はがき随筆
 サザンカが2月初めに、垣根 いっぱいに赤い花を付けた。 花吹雪も散らしている。木枯らしが吹く寒い季節の到来を、この花は知らせてくれる。玄関先の 駐車場からは東の空がよく見え る。冬の夜、喫煙でそこに立つ と、オリオン座と冬の大三角形の光が年の瀬が近いと告げる。
 そんな折、気象庁が1月から 生物季節観測を見直すと発表。 同観測は桜の開花日、ウグイス の初鳴きなど、季節変わりの動 植物を調べる。動物は全廃し、 植物は34種から6種に減らす。サザンカの観測も廃止に。 近い将 来、星座の変化でしか季節の変わり目が分からなくなるのか。
 鹿児島市 高橋誠(69) 2021.2.8 2021/2/8 毎日新聞鹿児島版掲載


46回目の同窓会

2021-02-08 00:01:57 | はがき随筆
 大学の仲間と、卒業した年に 始めた泊まりがけ同窓会。結婚 したら配偶者も、子供が生まれ たら子供も参加。9人で始めた 同窓会だったが、少しずつ増え、 多い時には35人ほど。食べなが ら飲みながら、明け方までたわ いのないことを話すことも。
 最近は、子供たちも独立し、孫も生まれ、参加者はほぼ夫婦 のみに。高齢者の仲間入りをし た今も欠かすことなく続けてき た45回の同窓会。
 しかし46回目の同窓会を新型 コロナウイルスが阻んだ。 幹事 から送られてきた近況報告に、 「今年は何としてもコロナを終 息させ、開催を」とあった。
 宮崎県日向市 福島重幸(67)  2021.2.7 毎日新聞鹿児島版掲載