サザンカが2月初めに、垣根 いっぱいに赤い花を付けた。 花吹雪も散らしている。木枯らしが吹く寒い季節の到来を、この花は知らせてくれる。玄関先の 駐車場からは東の空がよく見え る。冬の夜、喫煙でそこに立つ と、オリオン座と冬の大三角形の光が年の瀬が近いと告げる。
そんな折、気象庁が1月から 生物季節観測を見直すと発表。 同観測は桜の開花日、ウグイス の初鳴きなど、季節変わりの動 植物を調べる。動物は全廃し、 植物は34種から6種に減らす。サザンカの観測も廃止に。 近い将 来、星座の変化でしか季節の変わり目が分からなくなるのか。
鹿児島市 高橋誠(69) 2021.2.8 2021/2/8 毎日新聞鹿児島版掲載