よくよく気をつけていたつもりだったのに、原付で事故に遭い右膝を骨折した。昨年11月8日のことである。しかも小さな道から出る側だった私の方が悪いことになり、二重にショックだった。
足を固定する金具を装着する手術を受け、リハビリも順調に進んでいたが、階段を上るリハビリでワイヤ部分が化膿し、足が腫れて歩けなくなってしまった。良くなっては歩いてまた化膿しての繰り返しに、思いがけず入院生活が長引いている。
一番困ったのは主人。単身赴任は無理だからと付いてきたのに、それ同様の生活に追い込まれてしまったのだから。子どもたちは遠くにいるので応援を望むべくもない。最初は病院に来るたびに元気をなくしてやつれていく。それでも洗濯して掃除も時々して、天気の要否には布団も干しているというからびっくり。
「やるじゃん、お父さん」
思わず拍手も飛び出す。
そのうち生活のリズムをつかんだのか、表情も明るく声も元気になって、また太ってきたので安心する。
この入院は、どちらかといえば私よりも主人にとっての試練なのかもしれないとふと考える時がある。この先、急に一人になっても困らないように用意されていた特別な時間なのかもしれないと。
仕事にも早く戻りたいし、主人も不自由な生活から解放してあげたいけど、もう少しかかりそうです。
鹿児島市 浜地恵美子 2011/1/20 毎日新聞女の気持ち欄掲載
足を固定する金具を装着する手術を受け、リハビリも順調に進んでいたが、階段を上るリハビリでワイヤ部分が化膿し、足が腫れて歩けなくなってしまった。良くなっては歩いてまた化膿しての繰り返しに、思いがけず入院生活が長引いている。
一番困ったのは主人。単身赴任は無理だからと付いてきたのに、それ同様の生活に追い込まれてしまったのだから。子どもたちは遠くにいるので応援を望むべくもない。最初は病院に来るたびに元気をなくしてやつれていく。それでも洗濯して掃除も時々して、天気の要否には布団も干しているというからびっくり。
「やるじゃん、お父さん」
思わず拍手も飛び出す。
そのうち生活のリズムをつかんだのか、表情も明るく声も元気になって、また太ってきたので安心する。
この入院は、どちらかといえば私よりも主人にとっての試練なのかもしれないとふと考える時がある。この先、急に一人になっても困らないように用意されていた特別な時間なのかもしれないと。
仕事にも早く戻りたいし、主人も不自由な生活から解放してあげたいけど、もう少しかかりそうです。
鹿児島市 浜地恵美子 2011/1/20 毎日新聞女の気持ち欄掲載