はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

猛暑

2018-08-02 11:36:24 | はがき随筆


 昔むかし小学校時代の記憶です。確か5年生の夏休みに先生の手伝いをしたときのことです。「今日は暑いね」「寒暖計を見ると33度あります」「そっで暑かもん」。この会話がまだ頭に残っていました。
 今年の夏は毎日のように日本列島は高気圧に覆われ猛暑が続き、埼玉県では国内最高記録41.1度まで上昇し体温より高く殺人的暑さになり、熱中症が続出し救急病院に搬送されています。人間は過度の豊かさを求め享受し地球に熱病をうつしていないか、老体は憂慮し子供のころのことを参考に記しました。
 猛暑に 気温体温 競い合い
 熊本市中央区 田尻五助(97) 2018/8/2 毎日新聞鹿児島版掲載

蝶を楽しむ

2018-08-01 17:39:28 | はがき随筆


 無農薬、有機栽培の家庭菜園が運動になる。厳冬のせいだったか、葉物に全く虫つかずの収穫に喜ぶ半面、蝶の飛ぶ景色が見られず、寂しい思いがした。
 ようやく2羽の蝶を見たとき、巻き始めたキャベツの半分の防虫ネットをはずした。少しの間、菜園を見ないうちにキャベツ一面に幼虫がついていた。虫は日ごとに太り、いつの間にか姿を消した。葉脈だけのキャベツに施肥して成長を願った。5月下旬、キュウリなど夏野菜の花に蝶が群れ飛び、花に止まる。あのキャベツの虫たちかもしれない。昆虫の激滅を食草で手助けして虫を楽しみたい。
 鹿児島県出水市 年神貞子(82)2018/8/1 毎日新聞鹿児島版掲載