風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

御百日祝いの天然鯛 773号

2009年12月08日 05時01分53秒 | 随想
お食い初めは、赤子の生後百日目に行われる儀式である。主役の孫が到着する。

尾頭付きの鯛、赤飯、汁物、焚き物、香の物の一汁三菜の祝い膳と紅白の餅、歯固め栗を三個。一生涯、飢餓のない平穏な人生を送れる願いを込める平安時代からの習慣である。

祝い事はお祭りであるから、散財するチャンスである。近所の魚屋に明石の天然鯛の塩焼きを依頼した。スーパーの養殖物なら半分のコストで調達可能だった。魚屋は良い子ですねと言ってくれる商売人。

質素倹約の日常生活。貯金が溜まったら派手に消費する古き良き日本の習慣だった。

核家族の「毎日がお祭り」の生活は、先祖伝来の風習を省略する経済性を優先する。老婆心の祈りが儀式を執り行う。貴重だと思う。

日記@BlogRanking

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オイラの百日は敗戦濃厚な昭和19年7月、逃げ回って儀式どころではなかった。輪廻転生なら富豪の子に生まれ盛大な儀式の主役に成りたい。諸般の事情から立派な明石鯛となり食膳を飾ることに成るかもしれない。将来は神仏にお任せである。


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