風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

サイレンの目的 590号

2009年07月12日 18時22分31秒 | 随想
大きい音を発するサイレンは、ギリシャ神話の船員を美声で誘惑、難破させる半人半鳥の精、セイレーンに由来するという。その音で市民は右往左往する。

犯罪捜査の警察車両のサイレン、交通事故現場に向かう救急車のサイレン、火災消火に向かう消防車のサイレン。空襲警報のサイレンが加われば世も末である。

農家の主人はサイレンの音に敏感である。緊急車両の中の半鐘付きのサイレンの消防車だけに反応し、迅速に行動を開始する。消防団員だからである。そして携帯電話で情報を収集し、いち早く現場に駆けつける行動は賞賛に値する。

警察は火事現場で盗撮している。放火事件なら時系列で写真を分析し、被疑者として事情聴取されるという。昔の駐在さんなら面識があり免除されたが、交番の巡査は初対面だという。最近は火事現場に行かないようにしていると寂しげに語る。

現場に早急に駆けつけ、援軍を要請するサイレンが、野次馬を集め、交通渋滞を招き、冤罪を誘発するなら、鳴らさないほうが良いのである。

スーパーボールの日のアメリカで、観戦の消防隊員や警察官の無断欠勤が多く機能が麻痺したけれど、不思議と交通事故も犯罪も火事も無かったと言う。市民が全員スーパーボールをテレビ観戦していた。

サイレンの誘惑が無ければ、何事も大事に至らないのではないだろうか。知らぬが仏と言うじゃないか。

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