風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

君と僕は兄弟 367号

2008年09月21日 08時20分29秒 | 随想
息子の祝言の衣装合わせに、名古屋熱田神宮に行った。
「岡崎だったからいいけど」と都市防災の公共事業推進を訴える失言癖のサド体質の総裁候補に揶揄された田舎町・岡崎市から大都会・名古屋市まで半時間のドライビング・ディスタンスである。

公共事業で造成した東名高速道のTOYOTAジャンクションから伊勢湾岸道に入り、名古屋南から名古屋都市高速に流入、呼続出口から国道1号を走ると熱田神宮の森に到着する。

馬子にも衣装・鬼瓦に化粧・禿にアデランスと自ら謙遜するマゾ体質の夫婦は燕尾服、女房は黒留袖を選択する。

日本伝統の礼服は紋付羽織袴であるが、敗戦による進駐軍元帥の西洋化政策で家概念が解体され、家紋は廃れ寂しさの極みである。

両親の2つのDNAの混合物である私、二親の2つの遺伝子の合体である女房。じじ・ばばの4つの遺伝子が息子に継承されている。家紋は男系の血の連鎖を可視化した記号で、士農工商・家父長制や男尊女卑など封建時代の農耕民族のルールの象徴だった。

核家族化が進む物欲社会では、紋付羽織袴は結婚式の舞台衣装と化し、家紋は単なる模様で、その由来について詮索する心の余裕はない。家紋を汚してはいけないと思う心が、道徳的連帯感を育み、流転する世間で助け合い苦しみを和らげ平穏な人生を送ることが出来るのである。

アダムとイブの時代あるいは人類の先祖のアフリカのミトコンドリア・イブまで遡れば人は無限のDNAの混合物で、母なる大地・ガイヤの住人は全て兄弟姉妹である。その家紋はホモ・サピエンスである。

「世界は一家、人類は兄弟姉妹」は日本財団の創始者の笹川良一の言葉である。兄弟喧嘩は殺し合いに到らず、何時かは仲直りする時が来ると信じれば、戦争は地球から無くなる。

競艇で財布が空になったが、笹川良一は何時かきっと利子を付けて返してくれる。君と僕は兄弟なのだから。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。