風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

縁は異なもの、味なもの 586号

2009年07月06日 14時56分51秒 | 随想
十年前に失業して再就職の為のハローワークの職業訓練を受講した経験がある。今度は農業に関係する仕事が希望だったから、バイオテクノロジーを選択した。生物学の技術と理解し、野菜や果実剪定の栽培技術、庭木の手入れの造園技術や茸栽培の知識を習得が出来ると思ったのである。

遺伝子DNAやクローンや細胞のミトコンドリヤの代謝系の理論や、ビオトープによる生物多様性の復活の重要性などニューバイオ。ニュースキルが活用できる職場は多くなく、大衆には無縁の地獄の特訓である。官僚の考える訓練は机上の空論で、現実離れしている。

かろうじて生きる職を模索するレベルの人間には高度過ぎ、豆腐やこんにゃくの製法が実践的である。6ヶ月程度、代行する専門学校の学舎に通い獲得した理論は「自分が主人公である」の禅問答であった。自分を生かすも殺すも自身が決める事なのである。

無欲無心で米代を稼ぐ仕事は世の中に満ちている。夢の自己実現ならボランティアで可能で果樹園の援農を続けた。

65歳の定年を迎え、農業に対する憧れを断ち難く、産直市場「農遊館」や旬菜市場「農の匠」にしばしば足が向く。農業人はオイラをじっくり観察している。満を持する時「農業を手伝ってみるか」の声が掛かる。

息子達が矢作川界隈の100町歩の水田を耕す豪農で、主人は食用茸の木耳を栽培している。おがくずをビニール袋にいれ、殺菌して菌を植え付け、注水保存すると発生する。秋が来ると椎茸に代わる。夢のオールドバイオの仕事は趣味と実益の一挙両得、遊戯三昧、三井農夫と以心伝心、退屈地獄で仏に遭遇した。そして女将さんが女房の親友の姉さんである奇遇。縁は異なもの、味なもの。

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