３３年間世話になった会社を早期退職した平成１２年は２０世紀最後の年。
会社経費で東海道新幹線に頻繁に乗車、全身に染み付いた鉄道旅の醍醐味が忘れられない。
再就職先の年俸は二割五分、出張は皆無、貧乏人の乗り鉄魂を満足する為に如何するか、比叡山に参禅修業した末に昭和５８年に考案された格安な＜青春１８きっぷ＞の過酷な一人旅の奴隷が相応しいと悟った。
昭和時代の法治国家の平凡な会社員の生活の知恵は規則を厳格に守り平和を維持する法の奴隷に相応しい。
平成の世の総理総裁の一強条件は憲法を自己都合で解釈し社会秩序を混乱させ戦争を志向する様だが、昭和の時代は順法精神が美徳だった。
制約条項の多い＜青春１８きっぷ＞の規則の範囲内で懸命に創意工夫し自己実現する奴隷思想の具現化、監獄に収監される無法者より自由がある。
