長野市立南部中学三年一組のクラス会の案内が来た。12月9日・10日である。勤務体制から有給休暇を行使すると、四日間休みになるのである。8日と11日が空いてしまうので、8日は飯田市の援農ボランティアで馴染となった篠田農園で市田柿のホゾ切りの手伝いをする為に、7日の夜に中央高速バスで名古屋バスターミナルから高森バス停に到着、農家に宿泊した。11日は夏に訪れたおわら風の盆の越中八尾の宮田旅館に逗留する予定である。
昨年に共に労働した大阪の若い女性・恵美さんが今年も手伝いに来ている。農作業をしながら旧交を温めた。ホゾはへその意味や、木組みの際の凹と凸を組み合わせの凸をホゾと言う様である。柿の場合は、柿樹木の枝と柿果実を連絡する爪楊枝程の小枝の事である。皮をむいた柿を乾燥させるために、紐に吊り下げる時に大切であるが、乾燥が進み、白色の糖類を析出させる為に、果実を機械で揉む工程の時、果肉を傷つけるから、人の手の鋏で切り取る事をホゾ切といっている。手を使う単純な作業は、高齢の人間には心身に適度な刺激を与え、老化を防止する効果があるから、農家の隠居夫婦は元気で自立している。
急速な環境破壊による温暖化の異常気象の為に、カビの発生が多発しているようである。低温を求め、風通しの良い環境を求め、標高の高い果樹園の隅にビニールハウスの干し場を新築したので、干し柿にはカビの発生は無い。しかしビニールハウスに柿を運ぶ軽トラックのガソリンは高騰している。
自動車増殖による排気ガスが温暖化を誘発し、自動車輸出の見返りの農産物の輸入による価格破壊、温暖化対策の設備投資、物資輸送の燃料負担、金の魔力による若者の都会志向の後継者不足等で農家の経営は苦しいように感じる。農業一筋40年の壮年の好人物夫婦の篠田農園は絶えず人が集まり辛うじて存続できるが、都会に後継者を拉致された農家は、桃の木、梨の木、林檎の木、柿の木を自然に帰す以外に方策が無い悲しい現実がある。ご縁があり、手伝う機会を与えられた私は懸命にお手伝いをしないといけないと思う。福田総理は農業の現実に思いを馳せて頂きたい。
農業は労働集約型の家族経営が基本である。理想の農家は隠居夫婦と主人夫婦と子供夫婦の大家族が渾然一体となり、和やかに時を過ごすことなのだろう。ささやかな思いの行き違いからの反目も時間が経過すれば懐かしい思い出になるだろう。お互いが許しあうことが美しい。欧米文化に毒された戦後学校教育は、個人主義を賛美するために、日本伝統の大家族の強固な人間関係の脅威を徹底的に破壊し、科学万能資本優先物欲主義で日本人の心の荒廃を招いた。古き良き日本人の心は、忘己利他であるが、物欲に目が眩み、心の問題はもう懲りたと言う。工業製品による便利さは必要最小限に留め、自然の恵美を無駄なく利用して、他人を思いやり、心豊かに時を過ごすと疲れない。
大阪の恵美さんのご両親はそんな思いを込めて自然な恵美さんと命名したのかも知れない。会社勤めの給料の争奪戦と化した人間関係の悩みは、無心で農作業に没頭することで癒される。農業は心の悩みを癒してくれる作業で、禅寺の作務と同様な修行なのである。だから40年も農作業を継続した主人は禅坊主で、農家は禅寺と同じ修業の場を提供し、何を学ぶかは各個人が感じ取ればよいのである。
個人的な都合でたった一日の手伝いを許して頂いた農家に感謝して、明日の長野市立南部中学三年一組のクラス会を期待して寝させて頂く事にする。おやすみ。
篠田農園 http://the-ichidagaki.com/
昨年に共に労働した大阪の若い女性・恵美さんが今年も手伝いに来ている。農作業をしながら旧交を温めた。ホゾはへその意味や、木組みの際の凹と凸を組み合わせの凸をホゾと言う様である。柿の場合は、柿樹木の枝と柿果実を連絡する爪楊枝程の小枝の事である。皮をむいた柿を乾燥させるために、紐に吊り下げる時に大切であるが、乾燥が進み、白色の糖類を析出させる為に、果実を機械で揉む工程の時、果肉を傷つけるから、人の手の鋏で切り取る事をホゾ切といっている。手を使う単純な作業は、高齢の人間には心身に適度な刺激を与え、老化を防止する効果があるから、農家の隠居夫婦は元気で自立している。
急速な環境破壊による温暖化の異常気象の為に、カビの発生が多発しているようである。低温を求め、風通しの良い環境を求め、標高の高い果樹園の隅にビニールハウスの干し場を新築したので、干し柿にはカビの発生は無い。しかしビニールハウスに柿を運ぶ軽トラックのガソリンは高騰している。
自動車増殖による排気ガスが温暖化を誘発し、自動車輸出の見返りの農産物の輸入による価格破壊、温暖化対策の設備投資、物資輸送の燃料負担、金の魔力による若者の都会志向の後継者不足等で農家の経営は苦しいように感じる。農業一筋40年の壮年の好人物夫婦の篠田農園は絶えず人が集まり辛うじて存続できるが、都会に後継者を拉致された農家は、桃の木、梨の木、林檎の木、柿の木を自然に帰す以外に方策が無い悲しい現実がある。ご縁があり、手伝う機会を与えられた私は懸命にお手伝いをしないといけないと思う。福田総理は農業の現実に思いを馳せて頂きたい。
農業は労働集約型の家族経営が基本である。理想の農家は隠居夫婦と主人夫婦と子供夫婦の大家族が渾然一体となり、和やかに時を過ごすことなのだろう。ささやかな思いの行き違いからの反目も時間が経過すれば懐かしい思い出になるだろう。お互いが許しあうことが美しい。欧米文化に毒された戦後学校教育は、個人主義を賛美するために、日本伝統の大家族の強固な人間関係の脅威を徹底的に破壊し、科学万能資本優先物欲主義で日本人の心の荒廃を招いた。古き良き日本人の心は、忘己利他であるが、物欲に目が眩み、心の問題はもう懲りたと言う。工業製品による便利さは必要最小限に留め、自然の恵美を無駄なく利用して、他人を思いやり、心豊かに時を過ごすと疲れない。
大阪の恵美さんのご両親はそんな思いを込めて自然な恵美さんと命名したのかも知れない。会社勤めの給料の争奪戦と化した人間関係の悩みは、無心で農作業に没頭することで癒される。農業は心の悩みを癒してくれる作業で、禅寺の作務と同様な修行なのである。だから40年も農作業を継続した主人は禅坊主で、農家は禅寺と同じ修業の場を提供し、何を学ぶかは各個人が感じ取ればよいのである。
個人的な都合でたった一日の手伝いを許して頂いた農家に感謝して、明日の長野市立南部中学三年一組のクラス会を期待して寝させて頂く事にする。おやすみ。
篠田農園 http://the-ichidagaki.com/