南米最高峰「アコンカグア」の登頂に挑戦していた 86才の冒険家、三浦雄一郎は登山の中止を決めた。
功名心と命の重さの両天秤、医師の忠告に従い、功名心を放棄した。
頑固な老人は世間の厄介者、素直な老人が好まれる。
冒険とは危ないことを押し切って行うこと。成功のおぼつかないことをあえて行うこと、冒険家は山師、ギャンブラーと同義語なのだろう。
ギャンブルは若者の特権、老人には似合わない。柳の下にいつもドジョウがいるとは妄想だ。
過去の栄光の残像を引きずることもない。老人は死なず、ただ消え去るのみ、潔い引き際、老人の功名心なのだろう。