
奈良の斑鳩の里の叔父が94歳で亡くなり88歳の未亡人の叔母が蔵書を進呈するとの事で出掛け引き取った。200冊ほどの文庫と新書本である。
中に梅原猛の「日常の思想」を見つけた。知多半島の内海で少年時代を過ごした哲学者梅原猛の「三人の祖師」で仏教を勉強し、「森の思想が人類を救う・21世紀における日本文明の役割」は愛読書である。
20世紀の1991年の発刊であるが、21世紀には核戦争・環境破壊・精神崩壊の3大危機を予測している。
地球温暖化の異常気象の環境破壊は的中しているが、プーチンのウクライナ戦争で核戦争が現実味を帯びてきたし、経済一辺倒のアベノミックスの負の遺産は精神崩壊を推進している。
自然の一員でありながら自分を特別なものと思い込み、やがて自分を世界の中心において自然征服をはじめ、自然環境を破壊し、ついに自分が生きていく世界を失おうとしているこの愚かな人間について徹底的な批判が必要であると思っているのです。
まったく同感で、この哲学を深く思い、自分で何ができるのか考え、行動したいと思うのは梅原教なる宗教の信者になったのだろう。
永六輔の大往生と芸人の3冊を頂戴し、ブックオフで売却したら715円になった。有り難い事である。