この世の真理は人生は苦なりと達観し日々を過ごす仏教、現実逃避する苦しい時の神頼み、陰と陽の真逆の人生観だろう。
仏教徒であるから列車旅は苦しみの極致の普通列車旅を青春時代は志向したが、加齢による心身の衰えを自覚する最近は楽で快適な優等列車の移動を選択するのは苦しい時の神頼み、仏教は苦行に片寄らず、快楽に囚われず、拘らずに中道を行くなら、仏誉めず、閻魔咎めずだろう。
今年のお伊勢さんの初詣では、近鉄が誇る観光列車「しまかぜ」だった。新幹線ならグランクラス、戦前の国鉄なら上等・一等車に該当し、モノクラスで格差はない。通勤や青春旅で頻繁に乗車した普通車は下等・三等車のモノクラスで格差はないが、両者には雲泥の格差が存在する。
列車旅の中道は国鉄時代の青の帯色の中等・二等車のグリーンだろう。清貧な日常生活で資金を蓄え、たまに旅立つ、仏教的には正しい行為で、JRは「フルムーン夫婦グリーンパス」で応援する。