風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

食事は神饌 406号

2008年11月29日 10時32分43秒 | 随想
江戸時代の東海道には熱田神宮前から桑名に渡海する「海上七里」がある。尾張の船着場が「宮の渡し」で船の安全航行を援護する常夜灯が残っている。

定期健康診断で訪れるクリニックはこの付近にある。高齢者の多い会社の健康に対する心遣いである。胸部X線・心電図・胃バリウム検査・医師の問診などが無料で受けられるが、来年3月で定年となるので今回が最後の検診である。

造影剤として飲む水酸化バリウムは長時間体内に滞留すると、便秘や内臓を損傷する可能性があるので、下剤が混入される。

おいら(わたし)の便通は極めて優秀で、一日一回、短時間で終了する。

検査終了後、帰宅途中の熱田神宮境内で便意を感じ、名物「宮きしめん」の近くの公衆便所に飛び込む。便器には白い塊が山になる。神域で排便したことに罪悪の意識が残る。

日本人は小腸・直径3cm、長さ7.5mと大腸・直径5cm、長さ1.7mの約9.2mで、欧米人は約7m。肉食の狩猟民族と草食の農耕民族の食生活の差異である。

バリウムが人体を通過する特急列車の時速は約9mで、鈍行列車は禅坊主の粗食で便器に到着するまで数日を要し、栄養をほとんど吸収するから極微量である。

大切な食料をテレビ番組の小道具にする大食漢のギャル曽根は、1時間後には全て排泄するという。農民が丹精込めた野菜・漁師が荒波を乗り越え捕獲した魚・マタギが山を駆け回り集めた茸。貴重な食材を調理した職人芸の一皿をバリウムに変えてしまう変人をタレントに起用するテレビ局は異常集団である。

食を大自然からのご好意として有り難く頂戴する心が大切である。自然からの人間に対するお供え物と考える心が日本人の心である。熱田神宮の神のお供え物は神饌と言われる。おいらに神を見つけたおいらは、自然からの新鮮なお供え物・神饌を頂く資格がある。


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