16/07/08 23:17
TVを見るとも無しに見ていたら、TVCMで時々見かける医師が、出演タレントの「好きなものを食べるのが身体に良い。」との発言に賛同している場面があった。(この場合の「好きなもの」とは、肉や揚げ物、スナック菓子等の、いわゆる身体に悪いと言われているものの筈である。でなければ話の筋が通らない、と思う。)
人間についての素人であるタレント氏が言うのならまだしも、人間の健康と病に関わる専門家であるはずの医師の発言であったので、(一般教養の学びの欠落による欠陥の凄まじさに)啞然とさせられた。
詳細には改めてと思うが、端的には、動物と人間との分水嶺は本能の有無であるから、そのことを踏まえるならば、動物と違って本能を失ってしまった人間が、自分の好みに従って好きなものばかりを主にして摂取し続けたら、食というものの本質から考えて、人間の認識と実体はどれほどに歪められていくか、ということは考えるだけで恐ろしいとなる筈である。ならねばならない筈である。
こう述べると、例えば、九十歳、百歳になっても元気な長寿のかたが「私は、好きなものを好きなだけ食べている。それがいつまでも元気な秘訣!」と言われているのを聞いた事があるが・・・・・・。との反問があると思う。
しかしながら、この長寿の方達の発言は、自身の過程を見ずに現在だけを見ての謬見である。と言わざるを得ない。
そこには二重性がある。一つは、現在、九十歳、百歳という長寿の方達の身体が創られた時代の食は、身体に良いと言われる和食、伝統食そのものであり、それ以外の肉だとか揚げ物だとかの選択肢はほとんど無かった筈である。それゆえ、健康な食生活で健康体そのものとして育ってきた長寿の方達の大人になってからの、「好きなもの=身体に悪いもの」を食べる。ということには、それほどの害が無いと言える。もう一つは、その長寿の方達の好きなものが、身体に良い和食、伝統食である。という場合である。
ここは、「武道空手上達のための人間体を創る 「食事」とは何か(二)」(橘 美伽著 学城十三号 現代社)にしっかりと説(解)いていただいているので、興味のあるかたは是非。
以上を要するに、人間は動物と違って本能を失ってしまった存在であるから、食べるということすらが、人間にとっての食は如何にあるべきか?と捉え返して対象の構造に従って実践していかねばならない。ということであり、そのためには人間とは何か、食とは何か等等と考えていくことを可能とする一般教養の学びがどうしても必要である。と思うということである。
【これは、今読み返しても、全くその通りと思える。
もっとも、これは『学城』掲載論文の自身の理解を文章化してみただけのものであるので、その中身も、自身の自前のものではなしに、『学城』掲載論文を書いている先生のものであるから......。
それゆえ、ここはせめて、もう少し自身の事実で書くべきだ、と思う。
現在、「人間は何を食べるべきか」として、食の問題を説いているので、自身のものとして説き直したいと思う。】
ブログを拝見して、まさに、その通りだと思います。
地球上の共存する生命体(自然界)を、全体的に考える事が出来ない方々には、
なかなか見えてこない考え方だと思います。
生命現象や生命体としての生活空間を考える時、全体が見えない専門家ほど、
役に立たない方々は他に無いと思います。
機械の世界では、専門知識の追求でいいのですが、生命現象(自然界)では、
的外れの答えを導き出す以外には無いと思います。
また、殆どの場合、「御用学者」なのでしょう?!
スポンサーや業界は、あらゆる媒体を通して、
「都合の良い方程式」をその都度、発進してきました。
本当のことを何も知らされていない庶民は、混乱のみを招くだけで、
根本的な解決の真逆を歩かされていると思います。
最後は、石油関連メジャーの一人勝ち、となるのでしょう!
これからも、宜しくお願い致します。
編集画面で表示された記事が気になり、覗かせていただき、ブログに書かれていること、我が意を得たりとの思いがして読者登録させていただきました。
今後ともよろしくお願いします。