やまめの庭つくり

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都会の緑空間1

2012-03-18 | 庭園見学
先日,都会の緑空間見学ということで,東京駅からほど近い場所にある,パソナグループ本部の見学会に参加しました.



9階建てのビルは,南側と東側の壁面全体にバラやフジ,ウメなど花木を多く使った壁面緑化が行われています.



これについては明日詳しく書きたいと思います.

パソナは,人材派遣を主な業務内容としている会社なのに,緑をとても意識している,特殊な空間が建物全体の特徴となっています.

受付,初めて会社を訪れた人は,頭の上にカボチャがなっていることに驚くのではないでしょうか.down




このカボチャは,水耕栽培でした.

(出来るんだ・・・こういう形で.)と,みんな思ったことでしょう.


隣は天井にキュウリ.これは銀色の箱に土が入っていて苗が植えられているとのことです.



植物に本当に必要な照度より少なめだそうです.
葉物,実物にもよりますが,ノウハウの蓄積により上手に育てて収穫したものは食堂で出したりするとのことでした.

受付の前には一段高くなったところに板張りの広々したカフェのような空間があり,周囲に水が流れるようになっています.

昨年までここが田んぼになっていて,お米の収穫をしていたそうですが,震災以降,省エネということからこのようなカフェ空間になったそうです.



植物を育てるために必要だったライトは,かなり消灯になったままでした.




中には水辺・・・というより,水耕栽培の実験?alienaseという一角も.

どうせなら里山風小川の景色を作って,鯉や金魚ではなくメダカが泳いでいればいいなぁ・・・と思いました.



そこから外に出ると,正面玄関になるのですが,周囲にはコンテナがたくさん置いてあって,カラー別に花が植えられていました.

まるで,お花屋さんのようです.




さっきのカフェ(パソナに訪問した人が打ち合わせなどをしています)から見ても軒があるような構造なので,奥行きがあって,落ち着くスペースになっています.



見学コースは一般的にこの1階と2階ですが,1階には植物工場といわれる,レタスの栽培が土を使わずに行われています.



水栽培法は循環することによりむしろ節約になっているそうです.

根もすくすく育っています.



約2週間で食用になるそうで,新鮮なレタスは食堂で社員の胃袋におさまるという,一種の地産地消が出来ているということですね.



受付のすぐ隣では現在ワタが育っています.



このライトは,植物の生長度合いによってチェーンで高さ調整出来るようになっているそうですdown



ライトから結構熱が発生するため,時々ミストを出して乾燥を防止しているのですが,オフィスビルで植物を育てるには照度不足と乾燥が結構問題になるとのことです.

昨年はヒマワリを育てたところ,背が高くなりすぎてライトの熱で焼けたり,植物によってはダニが発生したりと,実験,失敗をくり返しながらノウハウを蓄積しているようでした.



ここはトマトtomatoの応接室.

(かすれて見えるのはガラスの壁に白い模様が付いているためです)

外から覗くだけでしたが,少ない光量を壁面に張りつめたアルミホイルで反射させて効率的に効果が得られるように工夫し,加湿器をたくさん置いて湿度を高めに保つなどの工夫をしているようでした.



応接室なだけにお客さんとの打ち合わせにかなり使用されるお部屋のようでしたが,頭の上に緑が張り出し,大きな赤い実がたくさんなっているところで仕事をするのって,一体どんな感覚なんだろう・・・

ちょっと非日常を味わえるような気がしました.

こんなところで仕事するのっていいなぁ~kirakira2


とにかく,結構な予算を使って植栽計画・実験,メンテナンスを行っているんだろうなぁ・・・・と思います.そして,こういうことに予算をきちんと取っていることが素晴らしいと思います.

緑や農業に対する経営者の熱意と理想がここに形として表現されている,ということなのでしょうね,きっと.