10月6日から行われていた生物多様性条約第12回締約国会議も無事に(?)終わり、みなさんほっとしているところだと思います。ピョンチャンのCBD・COP12に参加したのに、まったく他のところにいけなかった方、韓国に行きたかったけれど来れなかったからのため、これから数回の予定で<韓国の生物多様性ツアー>を連載しましょう。
日本と気候も大体同じなので、韓国は日本と余り変わらないと思われがちですが、探してみるとすばらしいところがあります。近いですので、週末の二泊三日、三泊四日でじゅうぶん楽しむことができます。数名のグループでくれば、ワゴン車でいっしょに移動できますので、経済的です。ぜひ、仲間の皆さんといっしょに来てください。(例年、1月、2月は比較的ヒマですので、お勧めです^*^)
また、これから紹介する生物多様性のエリアやスポットは、様々なNGOが現場で保全のため、あるいは環境教育のため、さまざまな活動を行っているところが大部分です。今回のCBD・COPでも韓国の環境NGOの仲間と出会った人が多いと思いますが、とても元気で魅力的な活動をしているところがたくさんあります。同時に、彼ら・彼女らが抱えている課題は、日本の私たちにもとても身近な問題で、共に悩み、共に解決することができる課題が多いと思います。その点でも、生物多様性を合言葉に、日本と韓国の出会いと学びあいがどんどん広がっていくことを願っています。
これから紹介するところを、ざっと書き出してみます。(このほかにもたくさんありますが)
1 パジュのイムジンガン周辺~民間人立ち入り制限区域内の生活と生態系、とくに河口堰のないイムジンガンは必見。
2 ソウルからわずか1時間半のところにある<国立樹木園>。500年間、人の出入りがなかった660万坪の自然の森が感動的。
3 ナクトンガンの母とも言われているネソン川、もともとは砂浜が広がる川でしたが、上流のヨンジュダム建設で自然が破壊されています。
4 シファ湖と潮力発電所。海水の流通でシファ湖の水質が改善され、生態系が復活しています。渡り鳥の新しい楽園です。
5 韓国全土の21の国立公園。各公園のビジターセンターには10名以上のスタッフが常駐、管理だけでなく環境教育や研究を担当しています。
6 有機農業の農地。南楊州の有機農業テーマパークは子供連れでにぎわい、ホンソンのムンダンリも見学が途切れません。
7 市民の手による環境保護や生態系復元の事例:ワールドカップ競技場のノウル公園の植林活動、清州のヒキガエル生態公園。
8 スンチョン湾の自然生態公園。年間300万人が訪れる湿地は地域経済の原動力、一方でオーバーユースの問題も浮上しています。
9 クェサンにあるフクサルリム研究所。民間の有機農業研究所では稲や雑穀の固有種の保存を実際に栽培しながら行っています。
10 ムアン干潟、広大な泥干潟、陸と海の繋がりが実感できる手付かずの地域では、住民の手でエコツアーが始まっています。
結構、ありますね。これ以外にも、いいところたくさんあるのですが、それは番外編で紹介しましょう。ということで、明日からどんどんアップしていきますので、期待してください。
スンチョン湾の風景