韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

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生物多様性地方戦略の日本現地調査~ 長野の事例

2016-10-18 23:33:51 | 日韓環境情報センターの活動
ちょっと遅くなりましたが、韓国の環境政策評価研究院の日本出張の続きをまとめて見ます。
今回の調査は、忠清北道の地域戦略の参考のために行ったのですが、ここは海に面していなく、大きなダム湖が二つ地域なので、長野県が調査対象となりました。また、県立の環境関連の研究所があるのも、興味がありました。

地域戦略の取り組みのなかで、これは面白い!と感じた取り組みが2つあります。ひとつは、セミの脱け殻調査で温暖化の調査を兼ねて行われています。具体的には、今後温暖化が進んでいくと、長野より南で棲息しているセミが長野でも棲息するであろうという予測のもと、市民参加の調査が行われていました。

もう一つが、伝統野菜の保全と栽培推進です。山間部が多い長野では、在来種の野菜、とりわけ漬物などで利用できる大根やカブ、ナスなどに様々な品種が残っています。また、この品種の特徴を生かした調理方法も残っている場合があります。これらを、キチンと登録し、また栽培する農家を組織し、流通も確保する取り組みが行われていました。これなどは、韓国でも活用できる施策だと言えます。


次に訪問した長野県環境保全研究所では、諏訪湖の水質管理の取り組み、そして長野オリンピックのときの環境保全の取り組みとその後の追跡調査について説明してもらいました。諏訪湖はアオコの発生で''有名''だった所で、韓国でも四大河川再生事業のあと、毎年アオコが発生しているので、色々と参考になります。また、冬季オリンピックも2018年にピョンチャンで行われますので、長野の取り組みは細かく分析する必要があると思います。
最後に、一緒に長野を訪問したイ•ヒョヌ博士が学生時代、植物を専攻していたので、研究所の植物標本を見せてもらいました。県レベルの研究所でも規模が大きいので驚きました。でも、防虫剤?の匂いは、ハンパじゃなかったです^^