
え~、何事もなかったように製作記の再開です。タイトルには前回の「その7」変じて今回だけ「真説」って入れてみました。作業的には代わり映えしないんですよww。やり直してんだから仕方ない。
今更ですが、貼り終わって判ったんですけど、右側のコクピット脇から後端に伸びるストライプ&JohnPlayerSpecialロゴ、貼るべき位置よりコンマ数mm下に来てしまってますorz。塗装面にクリアー層があるのでここだけ貼り直せないわけではないけど、リスクがあるのでやめときます。貼るときには、位置をよーく確認してから定着しないとイカンですな。コンマ数mmのズレでも、1/20換算だと1mm近いズレですからそれなりに見た目の影響あるのが嘆かわしい。まぁいいや(笑。
さて、風呂行きの原因となったデカール割れはともかく、貼りミスはどうなったか?


エンジンカウル上のロゴもエロ本マークも今回はキチンと貼ることが出来ました!で、スペア調達時には全然気付かなかったんですが、貼ってて気がついた事。このT91オーストリア仕様のデカール、初回版と後発版では若干の修正が入ってます。特にゼッケンの無用な黒枠が後発版では消えてるんですよ。

もっと早く気付いてたらボディー色の黒を自家調色してたのに~と地団駄踏みそうになるオレちゃん。何故かノーズの12番のみ以前同様黒枠が残ってるんですけど、11番に関してはノーズもサイドの分も黒枠がない上に、ノーズに関しては初回版で感じられた「ん~ゼッケンが少し左にずれてんじゃない?」感も無くなってます。これを修正するついでに黒枠無くしたので、版改修が面倒な12番のゼッケンのみ昔のママってことかな?憐れなマンちゃんww。キットお持ちの方はデカールを確認してみませう。個人的にマンセルは大好きなドライバーですが、このオーストリアはチャップマン存命時の最後の優勝マシンって事もあり、アンジェリス初優勝って事もありまして流石にアンジェリス仕様。モナコ仕様ならマンセルで作るんだけどね。
さて、今日は筋彫りの上や曲面に貼られたデカールの処理です。貼る際にはマークセッターと蒸し綿棒で或る程度は馴染ませましたが、ストライプはちょっとでも浮きがあるとクリアー塗装時に即死するので、危なっかしい箇所を軟化剤で馴染ませます。ついでなので、私が使用しているデカール貼付マテリアルを御紹介。
先ずは貼付補助マテリアル。

左からクレオスのマークセッター/プロホビーのデカールセメント/セメダインの木工ボンド。基本的には容量の多さも手伝って後に紹介するマイクロスケールのデカールSETを多用するんですけど、上のようなマテリアルも併用してます。
それぞれ特徴と欠点がありまして、クレオスのは弱い軟化剤を含有することで糊の役目と密着性を両有してます。この点では重宝するんですけど、含有成分の影響で拭き取りが遅いとシミになりやすいです。シミを放置しておくとこびり付いて落ちなくなるばかりか、クリアー吹いてもシミが消えにくいのが難点。カルトグラフ等の硬めのデカールを曲面に貼り付けるときに利用してます。
プロホビーのは水で二倍に薄めて使います。固着力が強力な糊でしかも速乾。軟化成分は殆ど無いのですが、平面のみならず曲面でもぺたぺた貼り付かせてくれる優れもの。個人的にはデカール用の糊としては最高のマテリアルと思います。透明なのでシミも出にくいです。欠点は、固着力が強いため、一旦乾かしちゃうと剥がしてやり直しってのは先ず無理です。作業には手早さと正確さがソコソコ要求されます。慣れない間は希釈を3~4倍程にして使用してました。もう慣れたけど。
木工ボンドはセメダインの木工ボンド。水で3~4倍に薄めて使います。色々使ってみたけど、デカール貼りにはセメダインかコニシだなって思います。木工ボンドの糊成分でデカールの糊の補助をするのは言うまでもありませんが、木工ボンドによってデカールと塗装面の間にツルツルの層を形成させることでシルバリングの元である”浮き”を回避する効用も併せ持ちます。デカールが軟化剤成分に弱い国産ものの時は、基本的に木工ボンドを使用してます。木工ボンドは酢酸系なのでこれでも軟化成分があるっちゃぁあるんですけどね。
軟化剤はこんなの

左からクレオスのマークソフター/モデラーズのデカールフィット/マイクロのデカールSET&SOLのセット。
クレオスのソフターは国産デカールにも使い易いように軟化の効用が弱めなので、結構頻繁に使用してます。自分で原液と3倍希釈の二本のボトルを用意して使い分けてます。使い方は、デカールの上に塗ってちょいと間をおいてデカールが柔らかくなたら水浸けた綿棒でパーツに馴染むように押さえたり、大判デカールの場合だと表面に満遍なく塗ってそのまま放置して馴染ませたりします。
モデラーズのデカールフィットは軟化の効用が強力。原液のままだと国産デカールなら一撃でデロデロに溶かしてダメにする位強力なので、基本的には薄めて使う様指示されてますが、そんな使い方ならクレオスのを使えばよいわけです。じゃぁどう使うかですが、カルトグラフのデカールを使用する際に、原液か薄めても2倍希釈程度迄の濃い状態で使います。使い方は、デカールの上に塗って放置。これだけ。細かい皺が浮こうが何しようが乾くまではひたすら放置。綿棒触ったり筆でなでたりなんかは以ての外。乾燥すると”巧くいった場合”は皺やヨレも消えピッタリ貼り付いてる”筈”です。ここらの加減は数こなして幾らか失敗も経験しないと判らない部分もあるので説明するのが難しい。あと、例外的にモデラーズの”昔の”カーボンデカールは、コレでないと上手くパーツに馴染んでくれません。デカールフィットが効かない様な硬いデカールは、間違いなく表面のフィルム層が特殊なタイプのデカールなので、軟化剤使用は諦め蒸し綿棒とヒートガンで地道にやっつけるしかない。
マイクロのSET/SOLは、SETが糊でSOLが軟化剤です。結構古参のマテリアルでして、個人的には一番好きなデカール用マテリアル。特にSETは上で紹介したプロホビーのセメントの軟弱版みたいな製品でして、塗りやすく拭き取りやすく貼り付き加減も良いので使い易い。SOLはクレオスとモデラーズの間くらいの威力の軟化剤。これは気分次第で使ったり使わなかったりです。以前はSET/SOL二本組で売ってたと思うんですが、最近はバラ売りもされてるみたいですね。尚、ボトルが腰高で樹脂製容器なので、油断してるとボトル倒して中身を溢すという失態を侵すことがあります。今まで量で言うと2~3本分は溢して無駄にしちゃったなー(笑。それから、これは全くの余談ですが、先日紹介した同じくマイクロのリキッド・デカールフィルムってのがありまして、AFVや飛行機模型など艶消しや半艶の表面にデカールを貼る場合、折角の艶消し状態を「一旦クリアー吹いて」なんて面倒くさいことしなくても、貼る部分にリキッド・デカールフィルムを大凡デカールの形状通りに塗りまして、その上にSETを使ってデカールを貼り、更にSOLで軟化させて定着させると、シルバリングを防ぐことが出来るという使い方もあります。北京にお住まいの「持ってるけど使ったことのない」御仁には、三凸製作時に使ってみてはいかがでしょうか?(笑
さて、「シルバリングコワイヨー」な心境から無闇にセッターや軟化剤が結構活躍しちゃったので、小一時間乾かしてから水でジャバっと洗いまして、水気飛ばして乾燥機へ。軟化剤の溶剤分が飛ぶのに少々時間掛かりますんで明日は多分作業できないので、明後日以降クリアー吹きをするつもりっす。。