子供が仕事でシンガポールへ出張。帰りに自分の子供(私から見ると孫)に上のようなお土産を買いました。
石鹼とバスボムが作れるみたい。
で、その孫が私と作ると言って休みの日にうちに持ってきて、早速開けたら大きい箱に入っていたのはこれだけ…。え…。(左の袋は開けたのでクリップで留めてます)
箱の裏にはコンテンツが書いてあるけど、あれこれお土産が売られている中からバタバタと買い物してまさかそこまでは見ないで、表の写真信用してしまいますよね。
中に入っていたイラスト入り説明書にも、中身はこれだけと書いてある…。
着香料とsoap base (石鹸素地)以外はペラペラなプラスチックとゴム手袋。
バスボムは
ここに書いてある通り、重曹(重炭酸ソーダ)とかその他材料は全て自分で用意しないとならない。
このキットで用意されているのはゴム手袋とプラスチックのかき混ぜスプーンとスポイトと着香料、およびバスボムの型のみ…。(別にどうでもいい物ばかり)
まあしょうがないから石鹸をまず作ろうか…と、
書いてある通りsoap base を半量耐熱容器に入れて電子レンジでチンして融かす。
残念ながら食用色素等はうちに無いので、添付の着香料のみ入れてかき混ぜ、型に入れて冷ます。これがまたなんだか蝋を融かしたような感じで、とりあえず容器に残って固まった物が石鹸かどうか水を出してゴシゴシしてみたけれど泡も出ず、水に漬けても溶けず、本当に蝋みたい…。
あれー…?という感じで、まあいい匂いがしてるからハンカチとかの引き出しに入れようかね…ということで終わり。
後でよく読むと soap base の中身はGlyceryl Stearete のみ。調べると日本語ではステアリン酸グリセリル。
聞いたこともない名称で、更にネットで調べると、石鹸やシャンプー、化粧品の乳化剤に使われる物質だと。
更に調べると、ステアリン酸グリセリルだけでは石鹸を作ることはできませんと出た。
なんと!石鹸もバスボムも作れないキットです。
上の写真にあるような、少女がにこやかにもっているバスボムは材料を全部別に買ってきて作らないといけない。入っているのはかき混ぜスプーンとかゴム手袋とかどうでもいいもの。
イタリア製らしいですが、会社名のところにはイギリスとイタリアの住所が書いてあります。
多少譲ってバスボムの材料が入ってないのは箱の裏のコンテンツに書いてないから(入ってませんと書いてあるのではなく、内容物として書いてない)から仕方ないとして、石鹸にならない物を石鹸素地(soap base)として入れているのは悪質です。
親がお土産を買ってきて、わーい!と喜んだ子供が、あるいは喜ぶだろうと思って買ってきた親がどれだけがっかりするのか…。 (これだけで35ドル)
どのようなつもりでこのおもちゃを作っているのか。作ったり売ったりする側の企業の良心は何処に…。呆れて腹が立ってきます。
イギリスかイタリアで作ってシンガポールに卸して、日本人に売る、それをさらに受け取った日本人が私…。
余りに残念で腹が立つので、とりあえずネットでバスボムの作り方を検索して、重曹とクエン酸を買いに行き作ってみました。
(キットの説明では重曹の他にコーンスターチと発泡性健康塩?とオリーブオイルと書いてありましたが)
このラップにくるんだのが重曹とクエン酸と食塩で作ったバスボム。バスボムの型もほとんど役には立たない。
この箱のようなカラフルなバスボムを作るとなると色々食用色素も用意しないとならない。匂いも着けたい。というので家にあったブルーベリージュースを少し入れました。結局このキットは全く関係ないバスボムです。
一応石鹸はこうなりました。
青く見えるのは孫がビーズを入れたからですが、写真のように透明ですらない!
(箱に印刷されているのが製造会社名 )
石鹸は苛性ソーダと油で作るというざっくりした知識しかなかったので、soap base をチンしただけで石鹸が出来るってお手軽!と思ったらやはりダメでしたね。
それでも、これもネットで見ると普通に石鹸素地というのが売られていて、温めて融かしただけで石鹸が作れるらしいです。そこに好みの香りや色を付けるらしい。
しかし石鹸素地がイギリス製というのがあって、これはまた怪しい…。
まあ、日本のショップなら問合せできるので今度は(がっかりした孫のために)石鹸に挑戦しようかと思いますが、しかし安易な石鹸素地ではなく基本油と苛性ソーダという本当の石鹸がいい…しかし子供には危ないな、時間もかかるし…と迷っています。