枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

尾道の坂を歩いて寺へ・・西郷寺

2014-08-19 | 古い神社や寺で
          尾道の寺めぐりのコースは、有名な大寺7つを巡る「七佛めぐり」と、約26ヶ所の寺社
          を訪ねる「古寺めぐり」とがあります。全長2kmほどの道程ですが市内を横断する
          石畳の坂道。生活には不便を伴う狭い道ですが、訪問者にとってはその道自体が
          魅力の源泉ともなっています。
          私にとっては、何度目かの尾道の寺めぐりですが、その中からいくつかの寺を
          紹介しましょう。
          最初は、魅力の坂道と「七佛めぐり」には入らない地味な寺、西郷寺としましょうか。

          西郷寺は鎌倉時代末期の正慶年間、遊行僧一鎮によって開かれたと伝える時宗寺院。
          尾道には時宗の寺が多く、6ヶ寺を数えます。
          本堂は文和2年(1353)の発願と伝え、時宗最古式の建物として貴重なもの。
          桁行7間、梁間8間、寄棟造、本瓦葺き。柱上に舟肘木置くだけの構造。
          蔀戸と格子戸のみが覆う前面の顔とともに、簡素で緊張した印象を受ける
          素晴らしいお堂です。(国重文)
          境内には、六地蔵や多くの石仏が置かれ、簡潔で豊かな空間が醸し出されています。