久々に葉室麟さんの本を読んだ・・・
葉室さんの本は読んだ後きりっとしたすがすがしさが残る本が多い。
天領の豊後日田で私塾 咸宣園を主宰する広瀬淡窓と、家業を継いだ弟久兵衛。
画期的な教育方針を打ち出し、全国でも有名な塾になっている。
しかしながら淡窓も久兵衛にもお上からの執拗な嫌がらせが続く。
そんな中、淡窓のもとで学んでいた佳一郎が大阪の大塩平八郎の元へ
大塩平八郎の乱にまきこまれる。
理不尽なことがあっても負けずに諦めず凛として生きることの大切さを切々とうったえた
作品です。
本文から・・
生きることに値打ちがあるということを教えてくれるのが学問ではありますまいか。おのれが生きる
ことは無駄ではないとしれば おのずから楽しめるというものです。
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わかってもらいたいという気持ちがおのれの欲なのではありますまいか、その欲を捨てて、
為すべきことを為していくのがひとの道だと思うようになりました。
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この世に正しき事、尊ぶべきことがあると知れば、人として生きてよかったと心底思える。
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