KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC.登山部 2019.02.20 丸笹山

2019年02月21日 | 四国の山
昨年と同様に前回の『国見山』に続いて、今年も第二回雪山登山は

歩く距離も短く高度差も少ない『丸笹山』に出かけてきました。

先週末辺りならまだ積雪もあったのですが、今週に入り急に気温が上がりました。

しかも前日は雨。気温が低ければこれが雪になって積雪が見込めるのに、ラジオから聞こえる

天気予報では3月中旬並みの気温とのこと・・・・・・ト・ホ・ホ~! (;´Д`)


丸亀からのメンバーに貞光でピックアップしてもらって、今日は7名での山行です。

貞光から一字村を過ぎ、ヘアピンに差し掛かっても全く雪の気配がありません。

IRIBITOさんのフレンディ号は、『何だ坂、こんな坂!』と元気よく

登って行きますが、一向に現れない雪の姿に段々と不安になってきました。それでも

やっとヘアピンが終わりスキー場の手前辺りから路面が凍っているヶ所が現れ始めました。

硬く凍った路面に車体がガタッと揺れ少しはテンションがあがってきました。

ただ昨年は雪で真っ白だったラ・フォーレの前の駐車場は、ほぼ全面砂利が・・・・・・! (T_T)







それでも一応メンバーはスパッツを付けアイゼンを装着してスタートしました。

私はザックの一番下にあるアイゼンを取り出すのがめんどくさくて、

アイゼンを付けずにそのまま歩いて行くことにしました。




前回の国見山でダイソーで買ったヒップソリは割れてしまってほぼ全滅でした。

そこでみなさん今日は新しく購入して準備をしてきています。

しかし登山道にも最初は雪が全く見当たらず、露岩を踏んで出るアイゼンの金属音が

口の中で石を噛んだようなイやな音が空しく響きます。

ただダケモミの森は普段歩く樹林帯とは違った針葉樹らしい、北の森といった

とてもいい雰囲気が漂ってきています。








『雪がないね~・・・。 (~_~;) 』と言いながらと麺法師さん先頭を歩いていましたが、

その内に徐々に待望の雪が現れ始めました。『待ってました! (^O^)/ 』

コウちゃんもほっぺを真っ赤にしながら登ってきています。

麺法師さんが前回帰り道に大歩危のモンベルで買ったヒップソリは、ちょうどお尻の形をしていて、

後ろから付いて歩いているとプリプリと光って何となく艶かしく見えます。








山頂から西に延びる尾根の北側のこの辺りが一番雪が残っている場所でした。

登山道から外れた斜面に目をやっては滑れそうなところを物色しながら歩いて行きます!














1586mから尾根に乗っかると木々もまばらになり、今度は次第に雪が少なくなってきました。

やはり日当たりで雪解けの速度が随分と違うようです。山頂は名前の通りの笹原。

積雪はまず期待できそうにありません。











途中、今まで雪に埋もれていただろう石仏も、雪が解けて春を待ちわびているように見えますが、

今日だけは『お願ぇ~しますだ!もっと雪が積もっていますように!』と祈ってみるものの・・・・。





山頂が近づいてくると背の低い笹も露出していて、登山道に雪が残っている程度です。

所々凍った路面にアイゼンを付けずに歩いていたので、足を滑らせます。

時折壺足になって疲れが出始めた麺法師さんと先頭を交代して歩いて行きます。
















樹林帯の中から頭上が開けて笹だけの道に飛び出すと、雲で頭が隠れた

『剣山』が正面にど~んと目の前に現れました。







西側には積雪がほとんど見られない『塔ノ丸』の尾根が続いています。

いつもならその塔ノ丸の山頂の横に見える『三嶺』も、今日は雲に隠れています。




ここからは左に巻く道と直登の道の分岐になっています。麺法師さんは左の道を選んで、

その後ろをメンバーが付いて行っています。私はそのまま真直ぐ広い笹原を登って行きます。




振り返ると尾根の北側からガスが登ってきて、なかなかいい感じです。





昨年はソリ遊びを思う存分楽しんだ山頂はやはり僅かに雪が残るだけです。

それでも徐々に空は雲が流れて青空が見え始めました。




分岐から真直ぐに歩いた私の後ろからはIRIBITOさんだけが来ていました。

二人だけで山頂からの景色を楽しんでいたのですが、しばらくしても分岐で

別れた麺法師隊があがってきません。





吹き上げてくる風が冷たく、写真を撮る度に脱いでいた写した後直ぐに手袋をはかないと

指先が痛くてたまりません。相変わらず麺法師隊の姿は見えません。

もしや『雪山遭難』の四文字が頭を過ります。(笑)




5分以上たったでしょうか、下の方からやっと声が聞こえてきました。

その内に麺法師さんの姿が・・・・・。どうやら道を間違えてけっこう下ってしまったようです。

IRIBITOさんと到着が遅いので心配していたのですが、二人で『杉さんがいるから大丈夫やな』

安心していたのに・・・・・。(杉さんはまず道を間違えることがないのです。)







山頂からは雲が流れて目まぐるしく景色が変わっていきます。

全く顔を見せなかった『太郎と次郎』も顔を出してくれました。










前回の国見山からの青空の下での大展望に比べると、雲の多い冬らしい暗い空の色をしていますが、

それでも剣山から三嶺へと続く稜線の雪景色は素晴らしいものがあります。

この積雪時にはとてもじゃないけど無理だけれど、いつか気候のいい時期に

目の前に続く『四国のゴールデンルート』を歩いてみたいもんです。













記念撮影をした後は山頂は吹き曝しで寒いので、下山してお昼にすることにしました。

下山路は北側からのトラバース道を下ります。せっかくなので途中でソリに挑戦するも

雪が柔らかく過ぎてソリが埋まってしまってスピードが出ません。




雪が融け風に吹かれると出来る『スプーンカット』 の斜面は春が近づいている証拠です。








しばらくはソリ遊びをしながら『赤帽子山』へと続く道を下って行きます。

この北側も緩やかな広い尾根で一風変わった倒木や、

鹿害避けのネットが巻かれたダケモミの木々の間を抜けていきます。











その内に雪に埋もれてしまっているのか登山道から外れてしまいます。一旦GPSを確認すると、

このまま下って行っても分岐からのトラバース道に出るようなので、そのまま急坂を下ります。








足元には足の踏み場がないくらいに鹿の糞が・・・・・・!

幹の細い木に掴まりながら下りて行くと、木々は剥皮被害が酷く先ほどのこれでもか!というくらい

ネットで巻かれた少し異様なダケモミの森の風景も納得できます。




やっとのことで分岐からのトラバース道に飛び出しました。このトラバース道の途中には

『貞光川源流』があります。ただ今日はその源流の碑が見当たらず、

代わりに3~4mほどの氷柱が道の脇に出来ていました。







かなりの厚みのある氷柱は氷の奥が青白く光っていて神秘的です。

ヨウちゃんも足元に注意しながら通過!








この道の途中では夏場だと苔むした日本庭園のような谷あいが見られるのですが、

今日はほとんど埋もれてしまっています。










山の北側のせいでけっこう雪も残っていて、陽が当たるとキラキラ輝いてとてもきれいです。

やっさんもその景色を写真に収めています。







原生林の中の気持ちのいい道が続いています。ほぼ水平のトラバース道に

余裕も出てきて周りの景色を楽しみながら歩いて行きます。











最後に単管の手摺が付けられた谷筋を慎重にトラバース。今日唯一アイゼンを付けていないと

ヒヤッとする場所でした。この辺りが『貞光川源流』かな?














せっかく持ってきているのにものぐさでアイゼンを付けずにいたので、凍った路面に

二度ほど尻もちをついて転倒しました。その後、雪の残るトラバース道を

ゆっくりと歩いた後は、ラ・フォーレつるぎ山に到着しました。ここで昼食にします。




山頂での天気に比べて『登山のあるある。下山した途端に晴れる!』で頭の上には青空が広がっています。








今日はIRIBITOさんの沸かしてくれたお湯を頂いて温かいラーメンでのお昼です。

日差しの降り注ぐベンチに腰掛けお昼ご飯を食べた後は、恒例のコーヒータイム!











昨年は完全凍結していた夫婦池も、今日は池の南側はどうも怪しげな雰囲気です。

北側のまだ凍っていそうな場所で麺法師さんがチャレンジしています。







最後まで諦めきれずに池の斜面で滑ってみるも、傾斜が緩いのと雪が緩いので足で漕いで

滑っています。





前回の国見山で味を占めて雪山を楽しみに出かけてきたのですが、やはり春一番が吹き気温が

あがった山は申し訳程度に雪が残っていた程度でしたが、それでも前回とはまた違った景色を

見ることができ、少しづつ春の近づく丸笹山を後にしました。