今週は天気予報をみているとどうも水曜日の天気が怪しい。なら火曜日に変更!と
奥様たちに連絡。するとルリちゃんから一枚の写真が送られてきた。その写真は
今週予定していた黒森峠の手前で時間通行止めを知らせる看板。慌ててネットで
四国地方道路情報システムのHPを見てみると、黒森峠の北側で三か所、時間通行
止の表示があった。時間通行止めは朝の早い時間はまだ工事が始まっていないので
問題はないが、帰りにその工事の時間に当たってしまったら、下手をすると1時間
近く待つ羽目になるので、できるだけその道は走りたくない。
とは言え、黒森峠を松山市・久万高原町を通り南側から回り込むとなるとかなりの
時間がかかるので今回は繰り延べする事にした。(後日プチファーマさんから通行
止めは解除されていると教えてもらった)
その代替案として昨年から歩きたいと思っていた須磨から六甲山の縦走はどうかと
いう話になり盛り上がったのだが、これも都合が悪くなり結局自主トレとなった。
それなら独りでどこに出かけようかと前日の夜に思案。天気予報はそんなに良く
ないので、県内の里山にまずは的を絞った。六甲縦走をする前に距離を歩いてみる
のもいいかなとも思ったが、最近YAMAPで鉄塔一筆書さんが、大川ダム周辺の
岩山を色々なコース取りをして歩いているのを見て、久しぶりに歩いて見たくなった。
独りで里山歩きをしている頃、車で走っていて目についた里山によく登っていた。
特に岩肌が見える峰には興味津々。大川ダム周辺にはそういった山肌が至る所に
あったので、うろついていた時期があった。そんな昔の記憶と鉄塔さんの活動日記を
重ね合わせて、今日は里山原点回帰でその無名峰に登ることにした。
大川ダムまでは自宅から車で20分ほど。朝ゆっくりめに家を出たら直ぐに雲附山が目に
飛び込んできた。『そうだ時間もある事だし久しぶりに雲附山にも登ってみよう』と
思い立って、登山口となる高速道路の側道へと車を走らせる。この山に最後に登ったのは
5年前。その時と比べると駐車場も整備され、駐車スペースごとにロープが張られ区分
されていた。簡単に身支度を済ませてメインとなる登山道を歩き始めて、ふと『この
山なら、奥さんも登れるかな』と思い、電話をかけて見ると最初は難色を示していたのに
次第に『歩いてもいいかも』となり、登山口が判らないと言うので、一旦車まで戻って
わざわざお迎えに。これで加点1。
駐車場には3台程車が停まっていて、歩き始める頃にはもう2台程車がやってきた。さすが
地元では人気の山だ。駐車場には物置も置かれ、清掃用具なども置いてあった。
駐車場からしばらくは車も通れる幅の広い道を登って行く。
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途中からは竹林上人と関連の深い、間川三十二勝と合流する。子供たちがまだ小さかった頃、
よくこの間川三十二勝の道を登って来たのを思い出す。その上部にある白蓮池の堤体は
コンクリートで固められ、以前とはまったく姿が変わっていた。
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しばらくは同じように幅の広い道。谷筋から尾根への登りになると山道らしくなる。
道の中央は踏み固められているが、その両側はイノシシ?が掘り返している。
『えっ、イノシシ!怖いから音楽流そうか?』と奥さん。まあ昼間やから大丈夫やろと。
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尾根から東に道標に従って歩いて行くと、山頂からの支尾根の先に石鎚神社があった。
ここも社殿が増築され真新しくなり、狛犬の奥にはベンチが置かれ、目の前に志度湾の
景色が広がっていた。
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その景色を見て感嘆している奥さんの横で、木にぶら下げてあるペットボトルから
ヒマワリの種を取り出すと、直ぐにヤマガラが何羽も飛んできた。それを見て最初は
驚いていたが、少しづつ慣れて自分で手を差し出し喜ぶ奥さん。
今回誘った目的は、この眺望と手乗りのヤマガラ。これで加点2。
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石鎚神社からは尾根に沿って山頂へ。以前からある鳥居は立ち入り禁止になり、貫の
部分が落下しそうで木で支えられていた。
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石鎚神社からは2~3分で山頂に着いた。ここでも以前と比べると南側が開けて
讃岐七富士の内のひとつ、白山が正面に見える。ここでも奥さんがその景色に
見惚れていた。加点1。
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山頂広場の中央には山名標と登山記録のノート、そして駐車場付近にもあった、木の枝と
ガッチャの色とりどりの丸いプラスチックのケース。これは何かのオブジェのつもりなのかな?
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低山の里山ながら思わぬ景色とヤマガラと戯れて大変満足頂いた様子の奥さん。場所、
場所で加点を頂いて、これで次の無名峰へ気兼ねなく出かけられるとほくそ笑む私。
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奥さんを自宅までお送りした後、さっそく大川ダムへと向かう。ダム湖の周りも
色とりどりの木々。予定していた路肩に車を停めて取付きとなる場所まで県道
2号線を歩いて行く。見上げると三筋ほどに分かれた岩尾根が見える。ワクワク!
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以前の記憶を辿ってヘヤピンカーブの奥から取り付いて行く。お墓の横を通り何となく
踏み跡ぽい道を辿って行くが、途中からは里山らしい羊歯の下草の中へ。
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その羊歯が下草から背丈ほどになってくると、足元も見えず少し方角も判りづらくなる。
今回は里山歩きをしていた昔に戻って、GPSを出来るだけ使わず、目に見える範囲で
判断して歩く事にしていたのだが、途端に不安になる。そこは我慢してスマホを見ずに
羊歯を掻き分け登って行くと、直ぐに花崗岩が風化した尾根に出た。
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どうやら下から見えていた岩肌の尾根に出たようだ。振り返ると檀特山へ続く稜線が
見える。頭上にはこの岩肌のピークが見え、横を見るともう一筋向こうの岩尾根が見えた。
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岩肌にはちょこちょこと松の木が生えているので、それを掴んで登ったり、岩に手を
掛け、ポロっと取れないかを注意深く確認して掴み、三点支持で登って行く。
ただ握った先が松の枝ならマシなのだが、里山の岩尾根の特徴の一つのネズミサシだと
悲惨な事になる。朝出かけに厚手の手袋にしようかと迷ったが、結局薄い手袋を履いて
きたのが間違い。目の前のネズミサシを手で握ったり避けようとするとチクチク手袋の
上から射してくる。じっくり今日のコースを考えれば予想できたのにと反省。
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今日はGPSを出来るだけ使わずにという課題とは別に、いつもと違う登山靴を
試しに履いてみた。昨年の御来光の滝用に買ったモンベルのタイオガブーツ。
渡渉ヶ所の多い御来光の滝で、抜群のグリップ力が謳い文句のトレールグリッパーを
採用したモデルで、その謳い文句に釣られて買ったのだが、何度か履いた後、黒滝山
からの長い下りで小指の皮が剝けてしまって以来、履かずに車に載せたままの靴だった。
今日は距離が短いし、最近はいているシリオのグリップでは不安が残る。そこで試しに
掃いてみたが、さすが謳い文句通り、岩肌でのグリップはバツグンだった!
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下から見上げ岩尾根の突端まで登りきると今まで南側だけだった景色が、いっぺんに
広がった。一番手前に虚空蔵山。その奥に雨滝山と火山。そのさらに奥に北山そして
津田湾の奥に小豆島が見える。
そして東には日山の奥に六ツ目山が重なり見えた。
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平らな岩に腰を降ろして一息入れた後、花崗岩とその花崗岩が風化したザラついた
尾根を北西に向かって歩いて行く。その花崗岩の尾根は直ぐに灌木の尾根になる。
尾根筋は木々の密集度が高いので、それを避け尾根から少しトラバースしながら、
幹や枝を避けながら進んで行く。
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灌木の尾根からまた一旦、花崗岩の尾根に出た。先ほど以上の眺望が開けていた。
少し平らになった場所でお昼ご飯にする事にした。県道2号線を走る車の音が
時折聞こえてくるが、あとは鳥の声が聞こえてくるだけ。吹き上げてくる風は
少しだけ肌寒いが、それも暖まった身体には心地いい。
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五剣山と屋島の間に志度町の石鎚山
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クレータ-五座を始めとしてほんとおむすび山が多い
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雨滝山の山肌の紅葉はピークかな?
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今日は稲荷寿司2個と豆腐の味噌汁と軽めのお昼。360度のこの景色を今日は独り占め。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/57/c50070f4014a6cb5132dd0c5756a4fe2.jpg)
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さてお腹も満たした事だし、どこを下って行こうかと思案。ここで初めてスマホを見てみる。
この場所からは足元が全く見えないし、尾根ではなく谷筋になってしまう。
途中で見えた何筋かの岩肌を下る手もあるが、足元の見えない下りは危険度が増す。ここは
安全をとって、地形図に載っている221mの標高点をめがけ、その後県道に降りる事にした。
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ダム湖の右手が221mのピーク
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/94/f1a5c89e0db11e4af3d0b77c961e78f2.jpg)
221mへは尾根、そして広尾根を辿って行く。途中ウバメカシの尾根になったかと思うと、
雑木の中の藪っぽくなった場所もあり、里山らしい道を下って行く。ただとにかく背中を
伸ばして歩けるような場所はなく、中腰の姿勢で歩いて行くのが、ここのところ調子の
良くなかった腰には堪えた。途中では人だろうか動物だろうか、いずれにしても通った
際に枝を折った跡が二ヵ所ほどあった。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/ca/692871497ab93731b5a9df3db15eb939.jpg)
221mの手前でそのピークには登らず、県道へと続く尾根の下をトラバース気味に
下って行く。最後は尾根から法面の補強工事をした場所から県道へと降りた。
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奥さんのご機嫌もとれ、久しぶりの独りでの里山歩き。GPSもない頃にとにかく
周りの地形を確認しながら判断して歩いて、時には道を外し間違え、後悔しながらも
藪の中を歩いた。それがまた楽しかった昔を思い出した一日だった。
家に帰りお風呂に浸かると体のあちらこちらで擦り傷がお湯に沁みて来た。これも里山
歩きのあるあると、また一つ昔を思い出し湯船の中で独りでほほ笑んだ。