KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

同級生+奥様たちと・・・・稲叢山へ!

2023年05月05日 | 四国の山
昨年の秋祭りで厄年の同級生と神輿を担いだ。そのあとミニ同窓会になって

色々と話をしているうちに山登りの話題になり、ひとりの女子も山に登っている

のが分った。元々同級生でたまに一緒に山登りをしていたグループLINEに

その子が加わり、その後いつか4人で一緒に歩きたいねと話をしていた。

年が明けてこのGWに出かけようという事になり、丁度アケボノツツジの時期なので

まだ見たことのない石鎚山の南尖峰のアケボノツツジを見に行こうと計画したのだが、

よくよく考えてみたら、GWの石鎚山山頂は恐らく満員電車状態。

何も人の多い場所に出かける事もないと考え直し、この季節にはまだ歩いた事のない

稲叢山に予定を変更。アケボノツツジもまだ咲いているだろうし、洞窟コースは

変化があって三人にも楽しんでもらえるだろうと思って計画を変更した。

そんな話を先週の佐々連尾山で奥様たちに話をしていたら、二人も参加したいと

なって、総勢6名で久しぶりに賑やかな山歩きとなった。





1週間前はイマイチだった天気予報に気を揉んでいたが、次第に回復傾向になり、

今日ははまずまずの天気となって、ホッと肩を撫で下ろした。

稲村調整池の岩を積み上げた巨大なロックフィルダムは、いつもても見ごたえがある。

ダムの管理棟の横にあるトイレで用を済ませてスタートする。







最初はダム湖に沿っての道。正面に稲叢山を見ながら歩いて行く。

送電線コースの登山口を過ぎ、奥の洞窟コースの登山口から取り付く。











調整池に流れ込む小さな沢に沿って登って行く。左岸から右岸へ渡って行くと

途中で山頂への直接ルートとの分岐。まずは伝説の洞窟を目指す。














右岸から左岸に渡ると小滝が現れる。その小滝の上を回り込むようして登って行くと、

どこにこれだけの木の枝が落ちてるんだろうと思うような、枝を突っ張り棒にした大岩。

全く用をなさない突っ張り棒だが、このコースのランドマークのひとつだ。




















コンクリートを踏み板にした梯子を登り高度を上げて行くと、この山の特徴の

切り立った急峻な絶壁が見え始める。その絶壁からこの山が『鬼城山』とも

呼ばれている所以だ。







次々と現れる滝もこのコースの見所。みんな立ち止まっては写真を撮っている。

二段の滝から九十九折れの道を登って行くと、岩壁を回り込む場所に鎖が上から

垂れさがっている。その鎖を登ると平家の落人の伝説が残る洞窟。





















ここでは六人が縦に並んでお決まりの千手観音のポーズ。今回はまあまあの出来。

洞窟の暗闇から明るい外を見ると、垂直の岩肌にアケボノツツジが咲いているのが見えた。











洞窟から鎖を使って順番に降りて行こうとしたら、先頭のフサヤンが大きな音を

たてて落ちた。木の幹を掴んで降りようとしたら枯れていて、ポキッと折れて

そのまま落ちたらしいが、幸い怪我が無くて良かった。











鎖を降りて洞窟のある絶壁の岩壁の下を歩いて行くと、左手奥にその岩壁の

割れ目を流れる滝がある。そしてその先には横に広がる岩肌から流れ落ちる滝。

水量がないので滝の水というよりは雫と言った感じ。この滝がこのコースの最後の滝になる。











そして次に現れるのが鎖場。但しここの鎖は足がかりはしっかりしているし、斜度も

さほどでもないので登りやすく、全員難なくクリアー。










鎖場をあとに少し登ると支尾根に出る。この辺りからシャクナゲが目立ち始め、

支尾根から登山道の反対に歩くと調整池が見える展望岩。







更に登って行くと、今度は西側の眺望が開けたもう一つの展望岩。










植生がシャクナゲからスズタケに変わってくると山頂からの尾根の分岐も近い。

道も次第に緩やかになってくる。それにしても先頭を行くフサヤンとその後ろの

ムラチャンのスピードが速い。それでもってミナちゃんも平気な顔をして付いて

行くので、いつも以上に私にはオーバースピードで、付いて行くのがやっとだ。










スタートから1時間30分ほどで尾根の交差点に着いた。この交差点は山頂と

トンネル登山口、送電線コースと洞窟コースの四つの分岐点になっている。








水分補給と行動食を口に入れて、まずは西門山へと歩いて行く。トンネル登山口への

道は保線路にもなっていて、良く踏まれていて歩きやすい。トンネル登山口への分岐から

真っすぐ進んで行くと西門山への尾根になる。














その尾根の一つ目のピークでは北側の絶景が待っていた。三ツ森峠から緩やかに

上がっていく稜線が平家平へと続き、そこから冠山・ちち山・笹ヶ峰、そして寒風山から

伊予富士、最後は石鎚山まで見渡せる。まるで石鎚山系のオールスターといった感じだ。







ちょこちょことアップダウンをして進んで行く。









この道も植生豊かな道。道の脇にはブナやヒメシャラの大木。もう少し先の季節には

シロヤシオの花が咲く。







西門山への鞍部へと一旦下って登り返すと大岩の洞門。巨大な岩と岩の間を

登って行くと西門山はもう近い。



















次第に道は緩やかになっていくが、至るところで大きな倒木がある。その倒木を

跨いだり潜ったりしながら進んで行く。














西門山山頂の手前でもう一ヵ所展望台があった。正面の笹ヶ峰が先ほどの展望岩より

また一段と近づいてきたように見える。










尾根道の両側がスズタケになり、しばらくすると西門山山頂に着いた。以前に来た時は

もっと背の高いスズタケに囲まれていたような記憶があったが、山頂広場は意外に広く、

木々の間から陽が差し込み明るい。『それじゃここでお昼にしよう』と声を掛ける。







ここ最近、前日の仕事帰りにスーパーに寄ると半額になっている巻きずしを

買っているのだが、今日は5個入りの稲荷寿司の30%オフ!ところが

この稲荷ずしを手元が狂って3個も落としてしまった。ト・ホ・ホ~・・・・・! (T_T)

周りで『大丈夫、大丈夫』とフサヤンとムラチャンが茶化すが、さすがにこの状態では

3秒ルールも通用しない。仕方がないので小さなお稲荷さん2個で我慢をする。









お昼ご飯を食べたら、さあさあそれでは稲叢山へ行きましょう。倒木尾根を進み

洞門を下って行く。いつものようにご飯を食べた後はやっぱり身体が重い。

いやいやお昼ご飯の後だけでなく、体重が6キロも増えて毎回身体が重い。















相変わらずトントンと跳ねるようにして調子よく歩いて行くメンバーたち。

その後ろをドタドタと足音を立てながら歩いている私。














トンネル登山口への分岐を越え、鉄塔広場でまた山座同定しながら一息入れて更に進んで行く。

鉄塔広場で休んでいる団体さんや登山道でも結構な人とすれ違う。そのほとんどの人が

見た目が年配の方ばかり。この稲叢山、トンネルコースからだと年配の人でも気軽に

登れるので、アケボノツツジを見るのには手軽な山だ。

















尾根の交差点から一つ目のピークを過ぎると道は少し痩せ尾根の道になる。

所々でアケボノツツジも咲いている。











山頂が近づいてくると道は木の根の坂になる。木の根の坂道から最後の岩を

ちょこんと登ると稲叢山山頂。山頂からは西門山の展望岩とは少し違った角度で

伊予富士から瓶ケ森そして筒上山手箱山の山並みが見渡せた。














南を見ると麓には大橋貯水池へと流れ込む吉野川と太平洋まで続く山並みが見渡せる。








稲叢山の山頂はさほど広くはなく、先に休憩していた人や後から登って来た人で

手狭になって来たので、しばらくして下って行くことにする。今日は19時過ぎには

予定があって戻らなければならなかったが、実はもう一ヵ所計画していた場所があった。

そうここに来ると最近必ず帰りに立ち寄るアメガエリの滝だ。

帰りの時間を考えて、『14時30分までに下れたら滝に行こうと!』と声を掛け、

山頂をあとにする。

尾根の交差点までの間に咲くアケボノツツジも、これで今年の見納めかもしれない。

















帰りは交差点から送電線コースを下って行く。時間をきったせいか先頭からの4人が

けっこうなスピードで下って行く。











途中に道の脇に見晴らしの良さそうな岩が見えた。後ろから来るあっちゃんに

伝えると、さっそく岩の端に・・・・。高所恐怖症というのはよく聞くが、女性の

高所大好症というのも珍しい。展望岩からは西門山から東門山の稜線が正面に見えた。

この西門山の中腹辺りで、稲村調整池のロックフィルダムで使った岩を採取したらしい。








道が杉林とスズタケの道になると、湖面が見えた。先に着いたメンバーは

もうすでに靴を履き替えていた。








稲村ダムからアメガエリの滝への道の途中にはソメイヨシノや八重桜が植えられていた。

里では青葉になっている桜も、標高が高いせいか意外と多くの木が見頃を迎えていた。

『稲村ダム建設のための岩の採石跡に針葉樹が植樹されていくのを見て、

「広葉樹を植えたらいいのに」との思いから、岩だらけの山に木を植えることを

思い立ち、定年退職後にたった一人で桜の苗木を土におろし、一人でコツコツと、

時に仲間とともに、桜、モミジ、クヌギ、ブナ、ヤマボウシ、ヤマツツジ、イロハモミジなど、

広葉樹25種類を、1998年からの23年間で6,152本の「木を植える人」がいたそうだ。

(茶凡遊山記さんのブログより)』

そんな満開の桜を眺めながらアメガエリの滝に移動する。同級生の3人は初めて見る

アメガエリの滝。落差はさほどではないが、断層でできた二段の落差30mの滝は

河原から眺めると迫力がある。仁淀ブルーにも引けを取らない透明度の高い水の色と、

大迫力で流れ落ちる滝の音にしばし見とれてしまう。











昨年の神輿で集まってからしばらく途絶えていた同級生の輪がまた広がった。

別のLINEのグループでは毎日何十件ものメッセージがアップされている。

その後の時々の集まりでも、顔を合わせた途端に直ぐに小学生や中学生の頃に

戻れるのが不思議だ。つくづく同級生とはいいもんだと思う。

今日のメンバーともまた一緒に登りに行きたいが、さてさていつまで健康で

山に登れるのか、そんな事が気になる年になった。